ブログ 2016 シーズンアワード予想

Published on 4月 16th, 2016 | by Tunaパスタ

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NBA2015-16シーズンのアワード受賞者予想

タイトルには「予想」と書いたが、本記事は現実的な予想というよりも、個人的な好みと意見に基づいた選出。

注意事項:

  • チームの成功を重視(ルーキー賞以外は)
  • Go Spurs

以上をふまえ、2015-16シーズンNBAの各アワード受賞者と有力候補を勝手に選んでみた。

MVP: ステファン・カリー
2016MVP予想

by Keith Allison/Flickr

MVPは文句なしでステファン・カリーだ。シーズン平均得点(30.1得点)とスティール(2.1)でリーグ1位をマークし、今季通算スリーポイント成功数では昨季に自身が樹立した歴代記録を大幅に更新(402本)。それだけの本数を打ちながら、成功率はNBA史上7人目となる「50/40/90」(FG/3P/FT)を達成した。極めつけに、チームのベストプレーヤーとしてウォリアーズをNBA新記録の73勝9敗へと導いている。

もしかすると満票での受賞もありえるかもしれない。

  • 2位:レブロン・ジェイムス
  • 3位:カワイ・レナード
  • 4位:ラッセル・ウェストブルック
  • 5位:クリス・ポール

上記の4人にケビン・デュラントを加えた5選手が、今季MVPの2位レースでタイという印象。どのプレーヤーも2位に選ばれるべき理由を持っている。

レブロンは相変わらずのレブロンで、レナードはリーグトップのディフェンスを誇る勝率8割チームの中枢的選手。ウェストブルックはシーズントリプルダブル数で過去32年で最多となる快挙(18回)を達成し、CP3はブレイク・グリフィン不在のクリッパーズを50勝チームへと牽引した。デュラントも64試合連続で20得点以上という1991年のマイケル・ジョーダン(69試合)以来の記録を継続中と、誰よりも安定したパフォーマンスを続けている。

少し前なら僅差でレナードが2位だと思っていたが、レブロンのラストスパートが圧倒的だった。特に3月に入ってからの19試合では、平均26.5得点、8.3リバウンド、7.3アシスト、FG成功率57%、3P成功率39%とヒート時代並みの数字を残している。シーズン前半ではスランプ気味だったミドル~ロングレンジショットも、プレーオフが近づくにつれて大きく回復した。

新人王: カール・アンソニー・タウンズ

ルーキー・オブ・ザ・イヤーは満票でタウンズが獲得するはず。これほどインパクトが強いルーキーシーズンは、2010-11のブレイク・グリフィン以来だ。

今季のタウンズは、平均18.3得点(ルーキー1位)、10.5リバウンド(ルーキー1位)、2.0アシスト、1.7ブロック(ルーキー2位)、FG成功率54.2%をマーク。過去30シーズンでこのレベルのスタッツを記録したルーキーのビッグマンは、ティム・ダンカン、シャキール・オニール、デビッド・ロビンソン、ブレイク・グリフィン、エルトン・ブランドくらいしかいない。

▼2016オールスターのスキルズ・チャレンジで優勝

タウンズは次世代NBAのプロトタイプセンターだ。オフェンス面ではポストアップにドライブ、ミドル/ロングレンジ・ジャンプショット、ワンマンファーストブレイク、パスまですべてこなし、ディフェンス面ではペイントエリアでリムを守れるだけでなく、ペリーメーターでウィング選手をガードすることもそれなりにできる。ウルブズがウォリアーズをオラクルアリーナで破った試合のOTでは、カリー相手に素晴らしい1 on 1の守備をみせた。これでまだ二十歳というのが恐ろしい。

DPOY: カワイ・レナード
2016 DPOY予想

by Mark Runyon | BasketballSchedule.net

ディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーの選択が最も難しかった。もちろん昨季と同様、カワイ・レナードとドレイモンド・グリーンの二択。この2人の守備は今季リーグで群を抜いていたので、非常に甲乙つけ難い。

正直なところ、レナードよりもグリーンの方がチームディフェンダーとしての万能性が高い気もする。あのサイズ(201cm)ですべてのポジション、特にセンターを効果的にガードできる能力は極めて特殊。ウォリアーズがクラッチタイムにリーグ最強のデス・ラインアップ(スモールラインアップ)を発動して、相手を蹂躙できるのも、グリーンの存在があってこそだ。

ただ総合的なディフェンス力では、レナードが優っていると思う。グリーンほどではないにせよ、複数のポジションに問題なくスイッチできる万能さを持っており、ヘルプディフェンスやローテーション、スクリーンのくぐり抜け方も絶妙。そして何よりも1 on 1のディフェンスに強い。レナードほど、レブロンやデュラント、ポール・ジョージ、カーメロといったリーグ屈指のウィングスコアラーたちをオン/オフボールで苦しめられるエースストッパーは他にいないだろう。

今季のスパーズは100ポゼッションあたりの失点でリーグベストの96.6点を記録した。だがレナードがフロアにいる時間帯は94.7点なのに対して、フロアにいない時間帯は99.3点と、大きく数字が変わる。レナードのディフェンスは、球団史上最高成績を収めた2015-16スパーズのアイデンティティだ。

MIP: ステファン・カリー

通常は、前年度から出場時間やスタッツが大幅に伸びた選手、もしくはロールプレーヤーからエース級のプレーヤーへと成長した若手選手に贈られるMIP。すでにスーパースターだった選手が受賞したという例は過去にないが、昨季からの成長ぶりというところを重視すると、今季はカリーが最もふさわしい気がする。

▼カリーのスタッツ比較

2014-15 2015-16
出場時間 32.7分 34.2分
得点 23.8 30.1
3P成功数 286本 402本
FG% 48.7% 50.4%
3P% 44.3% 45.4%
PER 28.0 31.5

昨季のMVPシーズンから、今季は歴代屈指のスーパースターへとさらなるレベルアップを遂げた。実際のところ、平均10得点を20得点にするよりも、20得点を30得点にするほうが遥かに難しいはずだ。しかもこれだけ得点やシュート本数が伸びたにもかかわらず、オフェンスの効率はむしろ上昇している。こんな感じで自らの天井をぶち破った選手はみたことがない。

MIPの2位候補はブレイザーズのC.J.マッカラム、3位はスパーズのカワイ・レナード。

シックスマン賞: アンドレ・イグダーラ
2016シックスマン賞予想

by Keith Allison/Flickr

近年のシックスマン受賞者を見ると、とにかく点が取れるスコアラーが選ばれる傾向にある。ただ、ベンチから攻守両方でチームの勝利に最も影響を与えた選手といえば、今季はアンドレ・イグダーラの他に思い当たらない。

スタッツは平均7.0得点、4.0リバウンド、3.4アシストと、過去の受賞者たちに比べて目立たないが、プレーメイキングやディフェンスなど数字に表れにくい部分でウォリアーズの記録更新に大貢献。イグダーラはどのラインアップでも、どのチームが相手でも安定したプレーをみせ、ベンチのプレーメーカーとして活躍しながら、必要があれば相手のベストプレーヤーをガードする。ウォリアーズの成功にとって、なくてはならない存在だった。

他のシックスマン候補は、21分の平均出場時間で12.7得点/8.1リバウンドを記録したサンダーのエネス・カンター、ベンチプレーヤーとしてリーグ最多のシーズン通算1159点をあげたナゲッツのウィル・バートンなど。

コーチ・オブ・ザ・イヤー: スティーブ・カー

73勝9敗。

2位はスパーズのグレッグ・ポポビッチHCで、3位はブレイザーズのテリー・ストッツHC。他には、マブスのリック・カーライルHCや、ホーネッツのスティーブ・クリフォードHC、セルティックスのブラッド・スティーブンスHC、ラプターズのドウェイン・ケイシーHCも候補に挙げられるべき素晴らしい指揮をみせた。

オールNBAファーストチーム
  • G:ステファン・カリー
  • G:ラッセル・ウェストブルック
  • F:レブロン・ジェイムス
  • F:カワイ・レナード
  • C:ドレイモンド・グリーン

厳密にいえば、ドレイモンド・グリーンはセンターではなく、パワーフォワードとして登録されている。Basketball Referenceによると、今季のグリーンがセンターとしてフロアに立ったのは出場時間全体の15%。ただウォリアーズが無敵状態になるのは、グリーンがセンターを務めるスモールラインアップだ。

そもそもオールNBAチームの選出枠も、ガード×2/フォワード×2/センターの3項目ではなく、オールスター投票のようにバックコート×2/フロントコート×3にするべきだと思う。

オールNBAセカンドチーム
  • G:クリス・ポール
  • G:カイル・ラウリー
  • F:ケビン・デュラント
  • F:ポール・ジョージ
  • C:デアンドレ・ジョーダン
オールNBAサードチーム
  • G:クレイ・トンプソン
  • G:ジェイムス・ハーデン
  • F:ポール・ミルサップ
  • F:ラマーカス・オルドリッジ
  • C:デマーカス・カズンズ

※   ※   ※

Image by Keith Allison/Flickr

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いつもたくさんのコメントをありがとうございます。最近、返信が遅くなっており、申し訳ありません…



  • masayann

    MVPは間違いなくカリーでしょうね。MIPとMVPの同時受賞なんて聞いたことないのですが過去にそんなことあったんですか?

    • MVPは確定ですね。シーズン前半ですでに決定していたような印象です。MIPとMVPの両方受賞はまだ例がありません。

  • MKT

    カリーのMIP選出という意見は非常に面白いです。確かに言われてみれば昨季の自分の限界を、今季とんでもなくぶち抜いてますからありえなくないですね。
    6thマンは、ほぼ確実にMVPに選ばれるであろうカリーの控えであるリビングストンが選ばれて欲しいです。彼がいたおかげでカリーも安心して休めていたはずですし、見ているこっちも安心してました。もちろんイグダーラがいる心強さも大きいですが。
    僕はGSファンですが、コーチ賞はポポビッチを第1に推したいです。GSの73勝はカーとシーズン半分以上を率いていた代理のウォルトン二人の功績だと思っているので、一人で率いてホーム40勝1敗だったポポビッチがふさわしいかなと。二人選んでいいのであればカーとウォルトンを推したいですけどね。

    • 確かにリビングストンも候補に挙がるべき選手ですね。そう考えると、ウォリアーズの選手は同じチーム内で票が割れてしまうので、実際の選出で少し不利でしょうか。

      コーチ賞は難しいですね。本来ならばカーHCが受賞すべきだと思いますが、開幕3ヵ月を欠場したのがネックになるかもしれません。
      正直なところコーチ賞もMIPやシックスマン賞と同じで、選出基準がいまいちよくわからないです。サプライズを重視するなら、ブレイザーズのストッツHCやホーネッツのクリフォードHCがインパクト大ですが、シーズン記録を更新したカーHCはもちろん、チームの中心をビッグスリーからレナード/オルドリッジに移しながらも、チームプレー第一のスタイルを失わずにまとめ上げたポポビッチHCも負けていません。ウォリアーズとスパーズがそれぞれ73勝と67勝をあげるなんて、半年前は誰も予想していなかったはずですから。

  • かーめろたけそにー

    自分もカリーがMVPとMIP同時受賞でいいんじゃないかと思ってました笑
    カリーの成長に比べたらどうしてもマッカラムなどの成長もかすんでしまいますよね。ところでPERとはなんの略なのでしょうか。

    • ケンタブー

      横から失礼します。
      確かPER=選手の効果率みたいな意味だったかと思います。
      その選手がプレーする際の効率の良さを見る指標ですね。

      得点、アシスト、ブロック、スティール、ブロックのスタッツ(アシストは×0.7倍、Dリバウンド獲得×0.3倍と細かい倍率は変わります。)から、
      フィールド試投数、フリースロー試投数、ターンオーバー数、ファウル数を差し引きしてだす数値、みたいな。

      例えば、
      10/10でフィールドゴールを決めた選手が他のスタッツで何も残せず、フリースローは全て外しターンオーバーやファウルが絡めば、PER値は低くなりますし、
      5/10でフィールドゴールを決めた選手が他スタッツも優秀でトリプルダブルを達成し、
      ミスがなければPER値はぐんっと上がります。

      簡単に言えば高ければ高い方が選手効率が良いということです。笑

      今季のカリーは平均して高い得点、成功数、他スタッツも良かったので31超という値に。平均得点よりPERが高いのはやはり他のスタッツも優秀で、シュート成功数が高い証だと思います。

      MIPまでカリーが獲ったら、ちょっと笑っちゃいそうですが、皆さんのおっしゃる通り、他の選手やレジェンドも真っ青な限界突破なシーズンだったと思います!

      • かーめろたけそにー

        丁寧な説明ありがとうございました!シャックが、「やつはこの星の人間じゃない」って言っちゃうぐらいですからね笑
        最近レジェンドからのスウィープできるだの、昔のNBAならこんな活躍できないだの、批判的な発言が多いですが、なんかかっこ悪いですよね……

      • とても詳しい説明ありがとうございます!
        今季のカリーはあらゆる面で想像を遥かに上回ってくれましたね。昨季のMVPシーズンから、得点やスリー本数だけでなく、シュートレンジや成功率、ディフェンスまで大きく成長させ、チームを73勝に導くなんて夢にも思いませんでした。

    • ケンタブーさんの詳しい説明の通り、PER(Player Efficiency Rating)は選手の1分あたりの貢献度を数値化したもので(15.0がリーグ平均)、オフェンスの評価に重点を置いたスタッツです。
      今季のカリーはPERで31.5を記録したわけですが、過去に31を上回った選手はジョーダン、レブロン、ウィルトの3人しかいないんですよね。本当に一世代に一度の素晴らしいシーズンでした。

  • ヤキリンゴ

    MIP予想は特におもしろいかな、と思いました。個人的に投票するならドラモンドかマッカラムかな?と思ってたので、カリーというみかたは盲点でした。
    ファーストチームも「グリーン、レナード、レブロンのうち二人選ぶの難しい。それでも選ぶならチーム成績がずば抜けてる前者二人」、と思ってました。
    だから、グリーンCにえらぶ発想には思わず「なるほど!」叫びました。駅のホームで(笑)

    • 記事ではカリーを選びましたが、実際はマッカラムが受賞しそうですね。ただマッカラムの場合は、昨季から成長したというよりも、もともと実力があって、プレータイムの増加によりそれを証明できた、という印象です。なので賞の名前である「Most Improved」を考慮すれば、出場時間がそれほど変わらずに数字を爆発的に上げたカリーがふさわしいのかなと。同じ理由でカワイ・レナードも…。
      とはいえ、これまでの傾向を見る限り、MIPは若手やアップカマーにスポットライトを当てるための賞という部分が大きいと思うので、スター選手に与えるべきではないのかもしれませんね。

      グリーンのファーストチームC選出はちょっとズルしました笑 ただ今季はファーストチームに入れたいセンター選手が思い当たりません。反対にフォワードポジションは、レブロン、レナード、KD、グリーンをはじめ、ミルサップやPG13など充実しすぎです。そもそも1番~5番のポジションという概念の意味がどんどん薄れつつあるので、実際にCもこなせるグリーンが選ばれるべきかなと思いました。

  • トミー

    MVPは間違いなくカリーでしょうが、ここは個人的に好きなドレイモンド・グリーンにとってほしいです。
    グリーンがPGとしてゲームメイクしてたからこそ、カリーの負担も軽減されたとおもいます。

    • 確かにグリーンもMVP候補に挙がってもおかしくない大活躍でした。トリプルダブル数は全盛期のジェイソン・キッドに並ぶ記録でしたし、何よりもウォリアーズのオフェンスがカリー抜きで成り立たないのに対して、ディフェンスの強さはグリーンがいるからこそですからね。カリーとグリーンは本当に理想のパートナーだと思います。

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