ブログ グレッグ・ポポビッチ インタビュー

Published on 7月 27th, 2015 | by Tunaパスタ

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グレッグ・ポポビッチHC、NBAやダンカンを語る

サンアントニオ・スパーズのグレッグ・ポポビッチHCが現地24日、元NBA選手のトム・トルバートがホストを務めるベイエリアのラジオ番組に出演し、珍しくロングインタビューに応じた。

試合などではリポーターを煙に巻くような簡素な取材対応をみせるリーグ屈指の名将だが、この日は25分以上にわたり、リーグのトレンドやティム・ダンカン、アシスタントコーチのベッキー・ハモンなど、いろいろなトピックについてじっくりと考えを語った。

スリーポイントについて

「スリーポイントラインがすべてを変えた。(今のリーグでは)スリーを決められなければ、その代償を払うことになる。スリーを打つ手段を見つけ出さなければ、その代償を払うことになる。ビッグマンたちがこれからも重宝されるための方法の一つは、ダブルチームを引きつけられることだろう。もしチームにダブルチームの必要がないビッグがいるなら、それは問題だ。ダブルを引きつけられるビッグがいてこそ、ボールが動くようになり、そこからペネトレーションやスリーを狙うことが可能になる」

「以前とは違い、スリーポイントシュートはツーポイントよりも遥かに価値が増した。もはやそれを無視することはできない。よって、ペネトレーションとジャンプショットのバランスを保つように心がける必要がある。だがペネトレートするときは、常にノーマークのスリーポイントシューターへのキックアウトを頭に置かなければならない」

ベッキー・ハモンについて

「スパーズが彼女を採用した時は、大きな話題になった。そしてサマーリーグでの成功を経て、さらに大きく注目されることとなった。だが我々は、少しもそんな風に考えていなかった。私がベッキーを採用したのは、彼女が怪我をしていた1年間、ずっと私のコーチミーティングに参加していたからだ。彼女はバスケットボールに対して確固たる考え方や意見を持っている」

「言うまでもなく、現役時代のベッキーは素晴らしい選手だった。ポイントガードとしてリーダーを務め、情熱的で非常に知的。スパーズの選手たちは彼女のことを心からリスペクトしている。だから彼女はコーチ陣の一員として試合に参加し、練習ではドリルを指揮した。だから我々は、彼女をフルタイムのコーチングスタッフとして迎え、サマーリーグでHCを務めるチャンスを与えた」

「私はベッキーのことを『女性初の~』などという目で見ていない。彼女は実力のあるコーチだ。我々が彼女を採用したことについて、目立つため、あるいはいい格好をするため、などと考えた人間もいたらしい。だが私は、彼女がチームの一員であることを嬉しく思う。私は彼女の意見をリスペクトしている。彼女との持ちつ持たれつの関係を楽しんでいるよ」

スパーズの成功とティム・ダンカンについて

「幸運のおかげという部分が大きいのは明らかな事実だ。(ドラフト1位指名権を使って)ティム・ダンカンを指名するのは、ちっとも難しい決断ではない。我々に手柄があるとすれば、そのチャンスを『台無しにしなかった』というところだろう。そこから先は、彼の周りにプレーヤーを集め、我々の仕事をこなすだけだった。ティムが静かなリーダーとして、そして競争者としてどれほど素晴らしい人間なのか、それを言葉で説明するのは不可能だ。彼はチームの全員に対して責任を感じている。一定レベルのパフォーマンスを維持しなければ、みんなをがっかりさせてしまうと考えている。これほどの責任感を個人的に背負い、それを行動に移せる能力は、いかなる組織においても極めて稀な存在だ。だがティムはそれをこなしている。上手くいかなかったときは誰かに責任を押し付けたりせず、そして上手くいったときも自分の手柄にしたりしない。ティムはまさにチームのリンチピン(かなめ)だ」

「NBAには、私が到底コーチできないような選手やチームがたくさんいる。私は一切遠慮しない性格だからね。だが我々はそのやり方を信じている。あいまいな言い方などしない。悪い結果を出せば指摘する。反対に良い結果を出せば、そのことをちゃんと伝える。もしティムがリバウンドをおろそかにしていれば、ロスター11~12番目の選手と同じように厳しく注意する。だが、こういったことに耐えられないスターがたくさんいるんだ。批判されることをとにかく嫌う。その点でティムは、私がいつでも言いたいことを言う人間だということを理解しており、その状況に満足を感じている。だがそれと同時に、勝ち負けに関係なく、バスケットボールを離れれば、私はティムを大切にするし、彼もそのことをわかっている。一緒に食事に出かけ、家族や世の中の話をする。そういった部分も必要なんだ。ガミガミと叱りつけるだけでは上手くいかない」

Image by jmtimages/Flickr

参考記事:「Dime

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About the Author

いつもたくさんのコメントをありがとうございます。最近、返信が遅くなっており、申し訳ありません…



  • ゆうき

    批判されることをとにかく嫌うスーパースターか……どっかのニックスのエースさんはダンカンを見習ってほしいですわ!( ̄- ̄)ゞ あー、あとボウエンの背番号がオルドリッジに使われたのはファンとしてちょこっとだけイラッとしました。

    • big ticket

      ボウエンは自分の背番号使われることを即決快諾したらしいんでそこで好感度上がりました

      • ボウエンは永久欠番の譲渡について、「ラマーカスに家族の一員であると感じて欲しい。それに協力できるのなら、そうしない理由はない。僕はもうプレーしていないんだ」と語っていました。
        スパーズは引退してもスパーズですね(リチャード・ジェファーソンとロッドマン以外は)。

    • コーチよりも選手に主導権がある、なんてシチュエーションもたまにありますからね…。
      オルドリッジはボウエンと同じく30歳からのスパーズデビューなので、すでに永久欠番だった12番が、ダブル永久欠番になるほどの活躍をしてくれると期待しています!

  • くりあたま

    ルールでガチガチで縛るのがいいのか大幅な形だけ決めて選手の自主性に任せるのがいいのか

    • もんてまん

      SASがルールでガチガチに縛った試合運びをしているかと言えば、そうではありません。
      ポポは、コーチングに対して「何も言わないこと」の大切さも語っています。時には選手の自主性に任せることも大切だと。
      これはマヌの選手としての完成度を見た時に考えさせられたことだと。
      マヌがシックスマンであり、彼の自主性に任せ流れを変えるという役割からもわかります。
      ルールでキツく縛る、自主性にまかせる、どちらに大きく傾けるのではなく、選手やチームの特徴を捉えバランスよく配分するのが一番いいんでしょうね。

    • やはりバランスでしょうか。
      ポポビッチさんは同じインタビューの中で、「どんな人材を連れてくるかが大切」としながら、「良い時も悪い時も、貫き通す原則」が必要で、新たにやって来る選手たちをスパーズ精神に教化できたことが長期の成功につながったと語っていました。

  • Mason P

    昨年カーネギー・メロン大学のソフトウェア工学研究所所長のポール・ニールセンさんという方と話をする機会があったのですが、彼は空軍士官候補生の時にポップとバスケのチームメイトだと言っておりました。身体能力は必ずしも高くはなかったけど、頭脳的なプレイをしていたよ、と。
    日頃の采配を見ても、このインタビュー内容を見ても、頭の良い方なんだというのが分かりますね。スパーズの成功は間違いなくこの人あっての事ですね。
    あ、でもスパーズは応援しないぞーww

  • マブスマン

    衰えたと言われても、何歳になってもダブルダブル級の成績を残し続け、減棒も受け入れて、フランチャイズで、、、
    ダンカンは本当にリスペクトですよね
    ダンカンが喜びを噛み締めて試合中静かにガッツポーズをしてるところ、かっこよすぎです

    • プロ18年の39歳にして、オール・ディフェンシブ2ndチームに選ばれたというのは奇跡です。昨季もチームで最も安定した活躍をみせた選手でした。
      ダンカン、ノビツキー、コービーの引退は考えたくもないですね…

  • 板倉大二郎

    単純計算で2点シュートを成功率5割で決めて90点取るには90本試投して45本成功しないといけないのに、3点シュートなら90本試投して30本、確率で言えば成功率3割でいいからなー。

    • 確かにフィールドゴールの効率だけを単純計算するとそうなりますね。昨季のリーグ平均は、2pt成功率が48.5%(1試合平均で61本中29.6本成功)、3pt成功率が35%(22.4本中7.8本成功)でした。
      ただスリーばかりになると、シューティングファウルとフリースローの数が減ってしまうんですよね。

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