ケンドリック・パーキンス、「KDとウェストブルック」を語る
今年のオフシーズンで、ついに8年続いたスーパースターコンビを解消することとなったオクラホマシティー・サンダーのケビン・デュラントとラッセル・ウェストブルック。KDの移籍が決定して以降、お互いに連絡を取り合っていない、などという報道が出ているが、そのことに対して、元サンダーのケンドリック・パーキンスは心を痛めているらしい。
OKCで2人と4シーズンを共にしたパーキンスは、The Verticalのポッドキャストに出演した際に、デュラントとウェストブルックの関係について、元チームメイト/友人の立場から考えを話した。
「彼らが話さなくなったというのは、すごく気になるよ。僕は2人を良く知っているし、2人がお互いを大切に思っているのも知っている。KDの決断に関係なく。だから、彼らが連絡を取り合っていないといった記事を読むと、心配になる。2人が育んできたオン/オフコートの関係は、そんな次元をはるかに超えているはずだ。だから、2人が話さなくなったというのは、個人的にすごく気になる」
・移籍を決断する前のデュラントと会話した:
「ケビンとは話したんだけど、正直なところ、彼がOKCを離れるとは思っていなかったよ。実を言うと、もし本当に移籍するなら、という仮定で、彼にこうアドバイスしていたんだ。『いいか、もし本当に移籍を考えているのなら、俺の正直な意見を言わせてもらえば、お前はサンアントニオ・スパーズに行くべきだ』とね。そう正直に伝えた。『一流のフランチャイズであるオクラホマシティーを離れるのならば、サンアントニオにしろ』と。ゴールデンステイトのことはよくわからない。サンアントニオでプレーしたことはないが、どんな球団かは十分に知っている。ただ最後には、『俺の気持ちやお前のママの気持ち、エージェントの気持ちは関係ない。自分の心に従え』と告げてやったよ。(ケビンと話をしたのは)確か6月25日ごろだったと思う。それ以降は連絡していない。それ以上話す必要はなかった。だから、彼がゴールデンステイトと契約すると知った時は、かなり驚いたね」
・KDとウェストブルックの関係について:
「ラスとKDは、お互いをちゃんと評価していなかったと思う。仲が悪かったという意味じゃない。僕が言いたいのは、あの2人はお互いの本当の価値を理解できていなかったということだ。ラスはラスで、『デュラントが味方にいる。リーグをテイクオーバーすることだって可能だ』という考えに至らなかったのだろう。それはデュラントも同じ。『ウェストブルックが味方にいるんだ…』と考えたことがなかったのだと思う。NBAトップ5選手のうちの2人が同じチームにいた。でも、お互いをちゃんと評価しなかった。それが僕の考えだ」
「今のうちに言っておこう。ラスとKDは、10年後にこのことを振り返って後悔するだろう。お互いの本当の価値を理解できなかったことに後悔するはずだ。2人が嫌い合っていたと言っているんじゃないぞ。そんなことは一切なかった。僕たちはゲームをして遊んだし、冗談を言って笑い合いもした。よく話もしていた。アメフトの話題でグループチャットもやっていた。すごく楽しかったよ」
「少し訂正させてくれ。実際のところ、ラスはプレーヤーとしてのKDをちゃんと評価していたな。だが、僕がKDに説明しなくてはならなかったのは、『ラスがKDと同じレベルでプレーしても、(周囲から)その功績をちゃんと認めてもらえない時があった』とういうことだ。とはいえ、結局のところ、あの2人がお互いの邪魔になっていたということはなかった。2人の邪魔をしていたのは、常に外部の声さ…」
「いつだって外部からの声だった。『OKCは誰のチームだ?』といった物議とかね。どうして2人のチームということでは駄目だったのだろう?ラスが50点を取って、次の試合でKDが60点取るといった具合にだ」
・KDのFAプロセスについて
「KDは一人前の男だ。自分の望むように決断すればいい。だが、つまるところ、そのやり方が良くなかった。ラスに対して、移籍の報告をメールだけで済ませたのはまずい。レブロンがマイアミを離れた時のようにやれば良かったんだよ。レブロンは、クリス・ボッシュとドウェイン・ウェイドをディナーに誘い、マイアミを去ること、クリーブランドと契約する意向を、2人に面と向かって告げたんだ。本来はそうすべきなんだよ。それだけで後々の関係でプラスになる。何も複雑なことじゃない。ラッセル・ウェストブルックとニック・コリソンを呼び出して、『聞いてくれ。すごく楽しかった。今でもお前たちのことを兄弟だと思っている。でも俺はゴールデンステイトに行くことに決めたよ』、と話をする。それだけで良かったのさ」
・どうしてKDは移籍の件をチームメイトに話さなかった?
「彼の性格だと思う。実際にラスやニックの目を見ながら話すのが辛かったのだろう。もしテーブルを囲んで話し合っていたなら、デアンドレ・ジョーダンのケースと同じになっていたんじゃないかな(2015年FA)。テキストメッセージだけで済ませるほうが簡単だからね。6年間を一緒に戦った親友や兄弟と正面から向き合って告げるのは、すごく難しいことだし、決断がより困難になる」
「2人のことはよく知ってるし、弟のように思っている。だから彼らが口をきかないというのは納得できない」
パーキンスは「将来的に2人をグループメッセージに加えたい」とし、いつかKDとウェストブルックの仲を取り持ちたいと語った。
Image by Keith Allison
ソース:「The Vertical Podcast」