マジックがマーケル・フルツの2020-21オプションを行使
オーランド・マジックが現地16日、怪我からの復帰を目指すマーケル・フルツの来季チームオプションを行使したことを正式に発表した。
https://twitter.com/OrlandoMagic/status/1173690528346628096
2017年ドラフト組のフルツは、今季がプロ3年目。今回マジックのチームオプションが行使されたことにより、来季2020-21シーズンのサラリー1230万ドルが保証される。
ドラフト1位指名ということで大きな期待を背負ってNBA入りしたフルツだったが、ルーキーシーズンは肩の怪我とシューティングスランプに悩まされて大部分を欠場。2年目の昨季も開幕1カ月で胸郭出口症候群と診断されて戦線離脱し、2月に76ersからマジックへとトレードされてからも1度も試合に出場していない。フルツはデビューから2年間で合計わずか33試合の出場に留まった。
デビュー前はケビン・デュラントが大絶賛するほどスムーズなシュートを打てていたフルツだが、2017年6月のドラフトからトレーニングキャンプが始まる同年9月末までの3か月間で、フルツのシュートフォームは大きく変わってしまう。
▼ビフォー(2017ドラフト前)
▼アフター(2017年9月)
▼アフター(2017プレシーズン)
2017-18シーズンの開幕前、76ersのブレット・ブラウンHCはフルツのシュートフォームの変化は本人が望んだためだとコメント。後にフルツはフォームが崩れてしまったのは肩の痛みが原因だったことを明かしている。
▼ナウ(2019年8月)
https://twitter.com/theScore/status/1171570297280946176
今季開幕まであと5週間ほどだが、フルツの復帰時期については今のところ未定。リハビリの進捗具合に関する情報がほとんど出ておらず、最新情報としては7月上旬にマジックのスティーブ・クロフォードHCが残した「まだフルツは5on5の練習に参加できない」というコメントのみとなっている。
ちなみに、チームオプション行使の期限は10月31日で1カ月以上先だ。マジックとしては、トレーニングキャンプやプレシーズンでもう少しフルツの様子を見てからオプション行使を判断するという選択肢もあった。いくら元ドラ1の若手とは言え、2年で33試合しか出場しておらず、さらに復帰時期も定まっていない選手に、1年先の1230万ドルという高額契約を保証するのはリスクがある。
ただマジックがあえてこのタイミングでオプションをピックアップしたということは、フルツの完全復活に大きな期待を寄せているのだろう。情報が外に出ていないだけで、実際にフルツのコンディションはかなり仕上がってきているのかもしれない。
マジックのオプション行使が報じられた直後、フルツは久々にリツイート以外でTwitterを更新した。
https://twitter.com/MarkelleF/status/1173679868942397440
今夏のマジックは、ニコラ・ブーチェビッチやテレンス・ロスと再契約を結び、プレイオフ出場を決めた昨季のコアを維持。また同日には、フルツの他にも、ジョナサン・アイザックとモー・バンバのチームオプションが行使された。
もし今季マジックが昨季後半の勢いを維持しつつ、フルツがドラフト1位指名としてのポテンシャルを発揮できれば、すごく面白いチームになると思う。とりあえず2019-20シーズンこそはフルツに奇妙な問題が起こらないことを祈るばかり。
参考記事:「NBA」