【2014ファイナル第4戦】スパーズが再びヒートを徹底破壊、NBA制覇まであと1勝
12日に行われたNBAファイナル第4戦は、サンアントニオ・スパーズが107対86で再びマイアミ・ヒートに圧勝。敵地で2連勝を収め、通算5度目の優勝に王手をかけた。
第3戦に引き続き、序盤から圧巻のチームプレーでヒートを潰しにかかったスパーズ。前半は特にディフェンス面が冴えており、ヒートをシュート成功率35%の36点に抑え、ハーフタイムまでに19点のリードを奪った。
▼カワイ・レナード、第2Qに豪快なプットバック
後半になるとレブロン・ジェイムスが奮闘を始め、第3Qだけで19得点を獲得する。しかしヒートはその他の面子がわずか2得点と全く活躍できず、結局このクォーターもスパーズが安定したプレーでさらにリードを広げる展開に。特にドウェイン・ウェイドは、最初の3クォーターを通してフィールドゴール成功数10本中1本の4得点と絶不調に陥っていた。
第4Qに入っても試合の流れは全くヒートに傾かず、中盤になっても点差は20点以上のまま。もうこの時点でヒートの選手たちは意気消沈した様子。本拠地のスタンドからはブーイングが起こり、ついには現地の実況・解説がまだ試合中にもかかわらずドーナツの話題で盛り上がるという意味不明の始末となった。
最後の3,4分は両チームとも主力メンバーをベンチに下げ、試合は早々と終了。王者ヒートはホーム2試合でまさかの惨敗を喫した。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
SA | 26 | 29 | 26 | 26 | 107 |
MIA | 17 | 19 | 21 | 29 | 86 |
▼ファイナル第4戦ハイライト
第4戦はポポビッチHCの采配が最高に素晴らしかった。選手の入れ替えはもちろんのこと、ヒートが連続フィールドゴールで巻き返しを図ろうとする度に、すかさずタイムアウトをコールして、相手の流れを何度も断ち切った印象だ。
選手層の厚さ
スパーズは、トニー・パーカーが19得点、ティム・ダンカンが10得点/11リバウンドを記録。カワイ・レナードは第3戦に続きチームハイとなる21得点を獲得した他、14リバウンド/3スティール/3ブロックなどディフェンス面でも渾身の大活躍をみせた。
▼これはたまらん…
また、控えガードのパティ・ミルズが4本のスリーを沈め、わずか16分の出場時間で14得点をマーク。
今季プレーオフでスパーズのキープレーヤーとなっているボリス・ディアウは8得点、9リバウンド、9アシストのオールラウンドな活躍で勝利に大貢献した。
▼このコートビジョン!!
もちろんこういった個々の活躍は、リーグ屈指の絶妙なボールシェアから生まれる。
ダンカンはレジェンド
ダンカンはこの日、2つの偉大な記録を塗り替えた。1つはプレイオフキャリア通算ダブルダブル数でマジック・ジョンソンを抜いて歴代単独首位(158回)に。もう1つは、通算プレイオフ出場時間でカリーム・アブドゥル・ジャバーを超えて歴代最多となった。
※ ※ ※
ヒートはいよいよ後が無い。ここからシリーズを巻き返すには、レブロン以外の選手がステップアップする必要がある。ちなみにNBAファイナル史上、シリーズ1勝3敗の崖っぷちから逆転優勝を果たしたチームはいない。
Thumbnail:「YouTube」