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2020 dpoy 予想
2020 7 5

2019-20NBAアワード予想その2: DPOYとオールディフェンシブチーム

アワード, ブルック・ロペス 1

NBA2019-20シーズンのアワード受賞者を勝手に予想してみた。前回のMVPとオールNBAチームに続いて、第2弾はディフェンシブ・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー(DPOY)とオールディフェンシブチーム。

(※2019-20NBAアワード予想その1:MVPとオールNBAチーム予想)

DPOY:ヤニス・アデトクンボ

今年は、四半世紀ぶりにMVP(最優秀選手)とDPOY(最優秀守備選手)の二冠達成という伝説が生まれる予感がする。

キャリアを通してMVPとDPOYの両方を獲得した選手は、NBA史上でマイケル・ジョーダン、アキーム・オラジュワン、ケビン・ガーネット、デビッド・ロビンソンの4人のみ。同じシーズンに二冠を達成した選手となれば、1988年のジョーダンと1994年のオラジュワンしかいない。

もしヤニス・アデトクンボがこの偉業を実現できれば、仮に優勝経験のないまま今季限りで引退することになっても、バスケットボール殿堂入りは確実だろう。

2019-20シーズンのミルウォーキー・バックスは、守備力が過去最高レベルで凄まじかった。

今季バックスはディフェンシブ・レーティングで「101.6」を記録。100ポゼッションの守備につき平均101.6点しか許していないということ。これは、2位のトロント・ラプターズ(104.9)に3点以上差を付けるリーグダントツトップの数字だ。

101.6点というディフェンシブ・レーティングは、単純に数字だけを見れば、歴代リーグのトップチームと比べてそれほど突出したものではない。3Pライン導入前の1970年代や、スリー試投数が今の半分以下だった1980年代~2000年代は、100点未満が当たり前だった。

今のリーグでは、平均で見てかつてないほどディフェンシブ・レーティングの数値が高くなっている(失点が多い)。ただそれは、昔と比べてディフェンスが退化したからではなく、オフェンス(得点効率)が大きく進化したためだ。

以下の表は、1973年以降の各シーズンでディフェンシブ・レーティング首位だったチームの数値と、その年のリーグ平均値を比較し、その差が最も大きかったチームをランキングしたもの。これを見れば、今季バックスがいかに優れた守備チームだったのかが良く分かる。

守備効率リーグ平均平均との差
2003-04スパーズ94.1102.9-8.8
2007-08セルティックス98.9107.5-8.6
2019-20バックス101.6110.1-8.5
1992-93ニックス99.7108.0-8.3
1993-94ニックス98.2106.3-8.1
2003-04ピストンズ95.4102.9-7.5
2015-16スパーズ99.0106.4-7.4
2004-05スパーズ98.8106.1-7.3
2013-14ペイサーズ99.3106.6-7.3
1998-99スパーズ95.0102.2-7.2

(※データ:The Ringerより)

2000年代前半のスパーズや2008年のセルティックス、2004年のピストンズなど、歴代屈指の守備チームとして知られる鉄壁軍団と並ぶ数字だ。

マイク・ブーデンホルザーHCがグレッグ・ポポビッチHCの教え子だけに、今のバックスの守備戦略はスパーズと良く似ている。

とにかくファウルを避けながら、インサイドの守備を常に最優先。今のリーグで多く見られるスイッチヘビーなスタイルとは違い、相手のピック&ロールに対してスクリーンを「ファイトオーバー」しつつ、同時にビッグマンはなるべく前に出さずにペイントエリアに陣取らせるようにする。

この守備戦略だと、スリーポイントショットを狙われやすくなってしまうが(実際に今季バックスは対戦相手の平均3P試投数がリーグ最多)、得点効率が最も高いコーナースリーはきっちりと封鎖。またコーナースリー以外のロングレンジショットに関しても、誰がオープンになるのかをちゃんと見極め、それが優秀なシューターであれば迅速なローテーション&クローズアウトで対応する。

リムとコーナーを封鎖して、ロングレンジが得意ではない選手に外からシュートを打つように仕向けるのがバックス守備のスキームだ。

今季バックスがディフェンスでこれだけ驚異的な数字を残せたのは、ヤニスの他にも、優秀なリムプロテクターへと進化を遂げたブルック・ロペス、ペリメーター守備に強いエリック・ブレッドソーやクリス・ミドルトン、ダンテ・ディヴィンチェンゾらがいたからこそ。

ただその中でも、アウトサイドとインサイドの両方をハイレベルで守るアデトクンボの存在感は突出していた。

オールディフェンシブチーム

1stチーム2ndチーム
Gマーカス・スマートカイル・ラウリー
Gベン・シモンズドリュー・ホリデー
Fヤニス・アデトクンボアンソニー・デイビス
Fカワイ・レナードジミー・バトラー
Cルディ・ゴベアブルック・ロペス

・1stチーム

今年のオールディフェンシブ1stチームは、割と簡単に選べた。

DPOY最有力候補のアデトクンボに、去年よりも守備のギアを数段上げてきたカワイ・レナード。ガードポジションは、昨季1stチームのマーカス・スマートに、サイズとスピードを兼ね備えたベン・シモンズ。

4人とも複数のポジションにスイッチできるオールラウンダーであり、現NBAの主流スタイルである「ポジションレス・バスケットボール」を代表するディフェンダーたちだ。

1stチームのセンターポジションに関しては、できることならレイカーズのアンソニー・デイビスをねじ込みたかったところ。ただ今季のデイビスは、パワーフォワードとしてフロアに立つ時間が長かったので(Basketball Referenceによると今季出場時間の62%がPFで、38%がC)、2ndチームのフォワードポジションに入れることにした。

ルディ・ゴベアは相変わらず凄まじい守護神ぶりを発揮していたが、連続でDPOYに輝いた過去2年と比べると、少しだけパフォーマンスが鈍っていた印象。ユタ・ジャズは過去2シーズンでの守備効率(100ポゼッションあたりの失点)でリーグ1位と2位の数字を記録していたが、今季は11位にまで転落している。

▼マーカス・スマート

・2ndチーム

1stチームとは反対に、今年の2ndチームはとても予想が難しい。

まず2ndチームのガードポジションは、カイル・ラウリーやパトリック・ビバリー、エリック・ブレッドソー、ドリュー・ホリデー、クリス・ダン、ダニー・グリーンなど有力候補が多すぎる。

1人目にラウリーを選んだ理由は、チームの成績と守備効率を重視したため。今季のラプターズは、ディフェンスでバックスに次ぐリーグ2位の数字を記録している。これほど優秀な守備チームから、1人もオールディフェンシブチームを選出しないわけにはいかない。なお今季のラウリーは、チャージング数でリーグ1位だ。

もう1つのスポットをホリデーにしたのは、単純に「残りの候補の中で最も優れたディフェンダー」だと思ったから。ブルズのクリス・ダンも、守備面ではラウリーやホリデーに負けないくらい素晴らしい活躍を見せていたと思うが、2人との間にはシーズントータルの出場時間で大きな差がある。

一方で、例年とは違い、今年の2ndチームフォワードは適切な候補を見つけるのが難しかった。これまでオールディフェンシブ・フォワードの常連だったドレイモンド・グリーンやポール・ジョージが、成績不振や負傷欠場によりレースから脱落しているためだろう。

とりあえずアンソニー・デイビスが1枠を埋めるのは確実。残りのフォワード1スポットには、ヒートのバム・アデバヨもしくはロケッツのPJ・タッカーが最初に思い浮かんだが、2人とも真価を発揮するのは「スモールラインアップのセンター」としてプレイする時だと思うので、候補から外すことにした。

それから2ndチームのセンターポジションでは、ブルック・ロペスとジョエル・エンビードの2人ですごく悩んだ。

どちらがディフェンダーとして上かと問われれば、それは間違いなくエンビードだろう。ただシーズン合計の出場時間やチームの成功を考えると、今季に限ってはロペスの方が優れた守備シーズンを送ったと言えるかもしれない。

今季のロペスはエンビードよりも300分ほど長くフロアに立っており、平均ブロック数では2.4対1.3でエンビードを上回っている。

またチームの守備効率(100ポゼッションあたりの失点)では、バックスがリーグベストの101.6だったのに対し、76ersは107.6で7位。どちらもトップ10に入る数字だが、リーグ全体で見れば両チームの違いは歴然だ。バックスと76ersの間にある守備効率6.0点という差は、7位の76ersと26位のゴールデンステイト・ウォリアーズ(113.0)との差よりも大きい。

▼ロペスの守備ハイライト

ブルック・ロペスは守備でのフットワークが非常に良く、オンボールやヘルプでブロックに跳ぶタイミングも絶妙。ポンプフェイクに引っかかることも少ない。

数年前までは「守備が苦手なビッグマン」というイメージさえあったロペス。ここ2年でこれほど強力なリムプロテクターに成長するなんて、誰に想像できただろう。

しかも今のロペスは、ペイントエリアに陣取ってリムを封鎖するだけの選手じゃない。外に出る必要があるピック&ロールの守備でも、相手のスクリーナーがロールすれば適切な距離で食い下がり、相手がポップすれば迅速にクローズアウトを仕掛ける。

またロペスは、4年ほど前からスリーポイントショットを習得して、オフェンス面でも大きく成長。守備が苦手で、ポストアップとミドルレンジが主な武器だったネッツ時代とは、まるで別人のような選手だ。

スリーを打てて、リムを守れる3&Dなセンター。アデトクンボのフロントコート・パートナーとして、理想的なプレイヤーだと言える。ロペスはキャリア中盤でプレイスタイルを大きく変え、見事NBAの進化に順応した。

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