ベン・シモンズ、新人離れしたパスセンスを再び披露
これほどまでのコートビジョンと指揮力を持ったルーキーは、歴代でも数えるほどしかいないだろう。
フィラデルフィア・76ersの新人ベン・シモンズが、現地24日にウェルズ・ファーゴ・センターで行なわれたミネソタ・ティンバーウルブズ戦で15得点、12リバウンド、13アシストをマークし、シーズン10回目となるトリプルダブルを達成。第2Q中盤には、アシストにはならなかったものの、マジック・ジョンソンを彷彿させるようなハーフコートのバウンスパスを放ち、スタジアムを沸かせた。
ルーキーシーズン中に10回のトリプルダブルを記録したのは、1960-61のオスカー・ロバートソンに次いで、シモンズがNBA史上2人目だ。
この日のシクサーズはシモンズの他に、ジョエル・エンビードがチームハイの19得点、ダリオ・サリッチが18得点をマークし、120-108でウルブズに快勝。連勝を6に伸ばして、イースト4位に浮上している。
今季のシモンズは71試合で16.0得点、8.0アシスト、7.9リバウンド、1.5スティールを平均。すでにオールスター並みの数字を記録しているが、それでも新人王確実と言えないところが今シーズンの面白いところだ。
強力な対抗馬であるユタ・ジャズのドノバン・ミッチェルは、70試合で20.3得点、3.6アシスト、3.7リバウンドを平均。特に勝負所でのパフォーマンスが素晴らしく、第4Qの得点ではルーキーながらジェイムス・ハーデンやカイリー・アービングを上回る6.5点(リーグ9位)を記録している。なおルーキーシーズンに20得点以上を平均するのは、2000年以降でレブロン・ジェイムス、カーメロ・アンソニー、ケビン・デュラント、タイリーク・エバンス、ブレイク・グリフィンに次いで、ミッチェルが6人目だ。
今季の新人王レースはどちらに軍配が上がるのか、シーズン大詰めになってもまったく予想がつかない。
ボックススコア:「NBA」