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ギルバート・アリーナス 90年代
2019 8 3

ギルバート・アリーナス、NBAフォワードの進化を語る

ギルバート・アリーナス 0

アリーナス節が再びさく裂だ。

以下は、元ワシントン・ウィザーズのギルバート・アリーナスが6月末に更新したInstagramの投稿。歯に衣着せぬ物言いでたまに炎上することもあるアリーナスだが、ドラフト2巡目からスターへとのし上がった叩き上げの選手だけあって、バスケットボールに対する知識や分析力は確か。今回は、「1990年代屈指のディフェンダーであるスコッティ・ピッペンとデニス・ロッドマンが今のリーグで通用するか」という議論について、自身の意見をいつもの煽り口調で述べている。

「最初に言っておくが、俺はスコッティ・ピッペンやデニス・ロッドマンのレガシーにケチをつけたいわけじゃない。ディベートのテーマは『この2人が今の世代のプレイヤーを止められるか?』であり、それに対する俺の考えは(絶対に無理)だ。そう思うのにはちゃんとした根拠があり、そこにバイアスはない」

「注目してほしい。この動画に出ているのはグラント・ヒル。90年代スモールフォワードの進化的存在で、ピッペンやロッドマン、そしてジョーダンを圧倒した選手だ。でも君たちはディベートで彼の名前を挙げない…」

▼全盛期のグラント・ヒル

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続き…

「90年代にピッペンがガードしていたリーグトップのSFは、ドミニク・ウィルキンスやクリス・マリン、ロバート・オーリー、ダン・マーリー、グレン・ライス、リック・フォックスたち。当時のNBAでは、ガードのようにコートを縦断できるフォワード選手がいなかった。グラント・ヒルが出てくるまではね…」

「ピッペンやロッドマン、そしてジョーダンでさえも、横に動ける選手を守備するのに慣れていなかった。90年代中盤までの選手たちはまるで『ストリートファイター』のようにバスケをプレイしていた(前後の動きばかり)。横に動けるのはガード選手の中でもわずか(ティム・ハーダウェイやケニー・アンダーソンなど)。だから“新種のスモールフォワード”がNBAに登場した当初、左右に動きながらコートを縦断できる彼らはアンストッパブルだった。ピッペンやロッドマンにとって、グラント・ヒルは素早すぎたし、アスレチックすぎたんだ。それと同時期に、パワーフォワードでも新種が誕生し始めた。スキルレベルが高くて機動力もある長身のPF。ダンカンやガーネット、ウェバー、ラシード、ヴィン・ベイカー、ジャーメイン・オニールたちだ。彼らが台頭してきたことで、身長193cm~203cmくらいのパワーフォワードたちはNBAに居場所をなくした」

「バスケットボールは常に進化している。だから身長203cm/体重95kgのピッペンが、ガードのようにプレイする7フッターのデュラントや身長206cmのポール・ジョージ、身長208cm/体重111kgのキング・ジェイムスを止められるなんて主張は、控えめに言っても馬鹿げている。外のショットを打たないグラント・ヒル相手に苦戦していたんだ。ヒルはキャリア最初の5シーズンでスリー成功数が合計22本のみ。だから当時のディフェンダーたちはヒルがどこから攻めてくるか心得ていたはずなのに、それでもヒルを止められなかった」

「ガードのように動くフォワードの“バージョン1”的な選手(ヒル)を止められなかったんだ。それなのに“バージョン10”のSFを止められるわけがない。君たちは、ロッドマンがアンソニー・デイビスやヤニス・アデトクンボをトランジションで止められると本気で思っているのか? どうせ『ジョン・ストックトンはカイリーやウェストブルックをマンツーマンで守れる』とか言い出すんだろ?わかったよ、それなら俺も誇大妄想ジュースを一杯頂こうじゃないか。もし俺が今のリーグでプレイすれば、ステフィン・カリーやウェストブルックを完全にシャットダウンできるだろう。現役の頃の俺はエリック・スノーすら止められなかったけどね。 #嘘じゃないよ (90年代にはフェラーリエンジンだったかもしれないが、今のリーグならホンダエンジン)」
– ギルバート・アリーナス

アリーナスの言い分も一理あると思う。確かに昔のNBAには、レブロンやデュラントのようなフォワード選手は存在しなかった。当時と比べて、今のバスケットボールが進化しているというのにも大賛成だ。ただピッペンが現リーグのスターSF相手に通用しないというのはさすがに言いすぎかもしれない。

またロッドマンに対する評価にしても同じ。もし全盛期の90年代ロッドマンが、何の知識もないまま突然20年後となる現リーグにタイムスリップすれば、最初はスタイルの違い(シューティングや守備戦略の進化)に戸惑うだろうが、すぐに順応してリーグ屈指のディフェンダーになれると思う。

90年代のシカゴ・ブルズでチームメイトだったウォリアーズのスティーブ・カーHCは、現役時代のロッドマンの守備についてこんなコメントを残している。

「ロッドマンが特別なディフェンダーだった理由は、彼の万能性にある。1996年のイーストファイナルではシャキール・オニールをガードしつつ、ペニー・ハーダウェイにスイッチするような場面もあった。その両方をこなせる選手はNBAの歴史上でもほとんどいない」
– スティーブ・カー

現役時代のロッドマンは身長201cm、体重95~100kgとパワーフォワードとしては小柄な方だったが、卓越した身体能力とパワー、リバウンドセンス、闘争心を持ち合わせ、カーHCの言う通り「1番から5番まで守れる超万能ディフェンダー」として大活躍した。

ある時はカール・マローンやショーン・ケンプ、シャキール・オニールら超ヘビー級のビッグマンたちと真っ向からマッチアップし、またある時はマイケル・ジョーダンやマジック・ジョンソン、クライド・ドレクスラーら当時のNBAでトップクラスだったガード選手たちをガードする万能ぶり。キャリア14シーズンでDPOY2回、オール・ディフェンシブチーム8回、リバウンド王7回など数々の功績をあげ、歴代屈指のディフェンダーの一人として名を刻んだ。

▼ローポストでシャックにパワー負けしないとか…

今のリーグで最もロッドマンに近い万能ディフェンダーと言えば、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンだろう。グリーンもロッドマンと同じくアンダーサイズのPFだが、センターを守るパワーとポイントガードを守る機敏さがある他、バスケットボールIQが非常に高くヘルプディフェンスが最高に上手い。

※   ※   ※

そもそもギルバート・アリーナスがどうしてこんな投稿をしたかというと、その発端はロッドマンが6月にESPNの番組で発したコメントだ。

そこでロッドマンは1995-96ブルズと2017-18ウォリアーズを比較しながら:

「ピッペンはどんな選手でもガードできる。デュラントは苦戦するだろう」
「(今のウォリアーズで)一体誰がマイケル・ジョーダンをガードできるんだ?」
「今のウォリアーズは90年代前半のウォリアーズにも勝てない」

などと発言し、自分たちの時代の方が優れていたとアピール。

さらにドレイモンド・グリーンについても言及し、「(グリーンを)ディフェンダーとして尊敬している。素晴らしいプレイヤーだ」と称えながらも、もし実際に対戦したなら「何の問題もなく抑え込める。完全に俺の意のままになるだろうな」と強気に話している。

これらの発言に対して、アリーナスは自身がホストを務めるポッドキャスト『The No Chill Podcast』の番組内で真っ向から反論(6月末)。ロッドマンとピッペンを名指しにして、「今のリーグなら2人とも“リトル・ガード”だよ」と痛烈に批判した。

「90年代のNBAでプレイしていた選手たちが全員嫌いになってきた。彼らは皆、自分たちの時代が完璧だと思い込んでいるからね。スコッティ・ピッペンとデニス・ロッドマンは2人とも6フィート7インチ(201cm)で210ポンド(95kg)。『今のリーグの選手を止められる』とか言ってたけど…、今のリーグなら2人とも“リトル・ガード”、小さなガード選手にしか過ぎない。彼らは進化という概念を全く理解していないんだ」
– ギルバート・アリーナス

この日のポッドキャスト番組にゲスト出演していたルー・ウィリアムズも、「リーグは10年ごとに変化し続けている」とアリーナスの意見に賛成。ウィリアムズは友人からこの類の議論をよく吹っ掛けられるらしく、そんな時は「レブロンを1975年のNBAに送り込んだとしよう。想像してみろよ。15年連続で優勝するぜ」と反論するそうだ。

そして今回のアリーナスのインスタ投稿に至る。

Via Instagram

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