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ドウェイン・ウェイド インタビュー
2014 10 5

ドウェイン・ウェイド 新たなチャプターに向けて

2014-15シーズン, インタビュー, ドウェイン・ウェイド, マイアミ・ヒート, レブロン 0

レブロン・ジェイムスのキャブス移籍と共に、ここ4年間でマイアミ・ヒートを取り巻いていた過度の期待やプレッシャーは完全に消えさった。ヒートを優勝大本命だと考える者はもう誰もいない。ドウェイン・ウェイドのキャリアは、来季から新たなチャプターに突入する。

ウェイドの第1章はラマー・オドムやカロン・バトラーらと共にプレーしたルーキー時代で、2章はシャキール・オニールとのNBA初制覇。3章はチームメイトに恵まれず孤軍奮闘した苦悩の時期、そして第4章は大親友と一緒にリーグの頂点に君臨したビッグスリー時代だ。

この間にウェイドは、5度のNBAファイナル進出、3度の優勝、10度のオールスター出場など数々の偉業を成し遂げ、バスケットボールプレーヤーとして大成功を収めた。そして迎える第5章…。これからどんなキャリアを辿っていくのだろう?

プレシーズン開幕を目前に控えた3日、ウェイドは米NBA情報サイト「Bleacher Report」のインタビューで、現在の心境や意気込みを赤裸々に語った。

「バスケットボールを楽しみたい」

ウェイド マイアミ・ヒート
by Aaron Frutman/Flickr

新たなチャプターをスタートするにあたり、ウェイドが掲げるメインテーマは「ゲームをエンジョイすること」。ここ数年、特に昨シーズンはほとんどプレーを楽しめなかったのだと語る。「楽しむことができなければ、向上心を保つのが難しい」と。

「(この4年間は)素晴らしかった。僕らは4シーズン連続でファイナルに出場したわけだし、いわばそれは僕らが求めていたすべてだ。でもその過程において、ある特定の時期はまったく楽しくなかった」

「僕は今、ただゲームを楽しみたいというポイントにいると思う。リーグ制覇3回という大きな成功を収めてしまった後では、プレーを続けるための何か原動力が必要なんだ。僕はチームメイトのため、そしてバスケができる喜びのためにプレーできるようになりたい」
– ドウェイン・ウェイド

昨季のヒートに“楽しみ”という概念が欠落していたと考えるのはウェイド一人じゃない。チームメイトのクリス・ボッシュやシェーン・バティエも同じような意見を公に訴えていた。

一体ヒートのどの部分が楽しくなかったのか?

物々しいメディア露出か?それとも執拗なまでのプレッシャーか?

「わからない。(成功は)みんなが求めていたもので、僕らが求めていたものだ。だから口で説明するのは難しいな。成功の代償が何なのか事前に知ることはできない。でも僕たちは自ら進んでそのポジションに身を置いたんだ。時々、あまりに多くのものを自分自身に課してしまうことがあった。チームの全員がね。そうすると、それは嫌な黒雲になる。とにかく去年は楽しくなかった。楽しいと思える瞬間が1度もなかったんだ。正直に言うと、昨シーズンにファイナルまで進めたのは個人的に奇跡だと思うよ」

「でも今年は、去年とは違う新たな目標とエネルギーがチームにある。それはコーチ陣からも感じられる。ヒートがどんな道を歩んでいくのかはわからない。優勝できるのか、ファイナルで敗北するのか、それともファイナルにもたどり着けないのか…、それは誰にもわからない。だけど今はみんなが毎日練習に来て、ここにいたいと感じている。それは良いことだよ」
– ドウェイン・ウェイド

ボッシュやマリオ・チャルマーズをはじめ昨季からヒートに残留した6選手も、ウェイドと同じく活力が戻ったようなリフレッシュした気持ちを持っていると語っている。ただしウェイドや彼らの発言は、決してレブロン・ジェイムスに向けられたあてつけではない。

レブロンとの友情

ウェイドとレブロン
by Gabriel Li // StudioGabe/Flickr

今後もウェイドとレブロンの関係に多くの人が注目するだろう。話題性を求めて、遺恨やいざこざを探そうとするだろ。ヒートとキャブスが対戦しようものなら、メディアは2人のどんなジェスチャーも見逃さないはずだ。

試合前のハグや握手、2人のアイコンタクト。接戦になれば、2人がにらみ合ったとか、にらみ合っていないとか…。的外れの憶測や文脈を無視した発言の切り取りにより、2人のライバル関係が誇大に報じられることもあるだろう。

ウェイド自身もそういったセンセーショナルなスポーツメディア文化をよく理解している。それでも彼とレブロンの友情関係は変わらない。

「僕とレブロンはお互いに正真正銘の友人だと言っている。一緒にプレーしようがしまいが、僕らは友達だ。僕にしてもボッシュにしても、プロ生活がどんな状態であれ、それぞれに友達がいる。そういうのを超越した友達なんだ」

「みんな、僕たちの関係にありもしないような話を付け加えようとするだろう。でもそれほど心配はしていないよ。僕らはお互いの友情を、そしてお互いがどんな人間なのかを理解しているからね。決してそんなものに友情を壊させはしない。僕らが一緒にプレーしていたときも、メディアは僕たちの間に割って入ろうとした。でも僕らはそうさせなかった。それはこれからも同じだ」
– ドウェイン・ウェイド

レブロン ウェイド ハグ
by Keith Allison/Flickr

ウェイドとレブロンの友情は変わらない。

「僕とレブロン。僕がクリーブランドに行けば、彼は映画に誘ってくれた。彼がマイアミに来れば、僕らは一緒に遊んだ。試合になれば、僕らは競争した。でも試合が終われば、あいつは僕の大親友さ。そして僕らはチームメイトになり、もっと仲良くなった。これからもそれは変わらない」

「僕らはこれからも友達であり続けるし、全力で競い合い続ける。もう戦えなくなる日が来るまでね」
– ドウェイン・ウェイド

▼ウェイド×レブロン

Thumbnail by Keith Allison/Flickr

参考記事:「Bleacher Report」

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