TunaDrama
  • Home
  • ブログ
  • News
  • Video
  • FIBA
  • Twitter
  • Facebook
リック・カーライル 辞任
2021 6 19

リック・カーライルHCがダラス・マーベリックスのHCを辞任、ドンチッチとの軋轢も一因か

リック・カーライル 0

長年ダラス・マーベリックスを支えた球団トップ3人の内の2人が電撃退団だ。

マブスのリック・カーライルHCは現地6月17日、ESPNを通じて来季以降の去就に関する声明を発表。今季限りでチームのヘッドコーチを辞任することを明かした。

カーライルHCの辞任声明は以下の通り:

「先週にマーク・キューバン(オーナー)と何度か直接話し合い、そして本日、ダラス・マーベリックスのヘッドコーチを続けるつもりがないことを彼に伝えました。これは専ら私の決断です。この素晴らしい街で、素晴らしい人々と共に働いた13年間は素晴らしい経験になりました」

「マークやクリント(マーシャルCEO)、ドニー(ネルソン)、フィン(マイケル・フィンリー)、ダーク(ノビツキー)、JKidd(ジェイソン・キッド)をはじめ、私がここで出会ったすべての選手やアシスタントコーチ。君たちと仕事ができて光栄でした。ダラスはこれからも私にとってのホームです。だが同時に、コーチング人生の次の章の始まりにワクワクしています」

カーライルHCは、2008年のヘッドコーチ就任から13シーズンにわたってチームを指揮。レギュラーシーズン通算555勝478敗でフランチャイズ史上最多勝利を獲得したコーチとなり、2011年には念願の初優勝を果たしている。

なぜ今、辞任?

今週に入ってからマブスにまさかの急展開。まず15日には、米スポーツメディアの『The Athletic』が、マブスフロントオフィスの亀裂について報道。その翌日の16日には、20年以上にわたって球団のフロントオフィスのトップの1人として尽力した重鎮のドニー・ネルソンGMが退任を表明した。

そして今回のカーライルHC辞任。

マブスは2011年の優勝から1度もプレイオフシリーズに勝てていない。ここ数年のドラフトやFA、トレードでの実績を見ても、ルカ・ドンチッチ獲得を除けば、どれもあまりパッとしない印象だ。チャンピオンシップ・コンテンダーを目指すうえで、大きな改革を必要とする時期に差し掛かっていたのかもしれないが、まさかカーライルHCが辞めるとは思わなかった。しかもチームの意向ではなく自らの意志でだ。

カーライルHCは「コーチキャリアの次章が楽しみ」という一文で辞退声明を締め括っている。なのでNBAでのヘッドコーチ職自体を辞めるつもりは微塵もないのだろう。

なおマブスとカーライルの契約はあと2年残っていた。なぜこのタイミングで辞任?なぜそのまま続投ではだめだったのか?

ネルソンGMの退任が一因となったのは間違いない。カーライルとネルソンは40年来の友人で、同じ高校のバスケ部出身(Worcester Academy)。カーライルが2008年にマブスヘッドコーチの候補にあがった際には、インディアナポリスにあるネルソンの自宅でミーティングが行われたという。

13年間チームを指揮したカーライルHCの“忠誠心”は、マブスに対するものよりも、ネルソンGMに対するものが大きかったのかもしれない。

ドンチッチとの確執

また、フランチャイズスターであるルカ・ドンチッチとの軋轢が、カーライルHC辞任の理由の一つになったという噂も出ている。

ESPNでマブス番記者を務めるTim MacMahon記者は、ドンチッチとカーライルの関係性を「一触即発の緊張状態」(simmering tension)と表現。2人の確執はドンチッチが新人だった2~3年前から存在していたと、同日に出演したポッドキャスト番組『Lowe Post』で関係者から得た情報として明かした。

MacMahon記者によると、カーライルHCは指導が非常に厳しいオールドスクールなコーチで、特に近年ではサラー・メジュリに対する当たりがきつかったとのこと。メジュリは2015年から4年間マブスに所属したチュニジア出身のビッグマン。ドンチッチとはレアル・マドリード時代から交流のある親しい友人で、マブスでも2018年に1シーズンだけチームメイトとして一緒にプレイしている。

MacMahon記者は、カーライルHCのメジュリに対する扱いが、ドンチッチがヘッドコーチに不信感を抱くきっかけになったのではと考察していた。

カーライルHCとドンチッチが性格的に合わないというのは何となくわかる。カーライルはシステムを重んじるタイプの指揮官だが、ドンチッチは常に自由奔放にプレイするオンコートの司令塔。ドンチッチが試合中にカーライルの采配に反発することも珍しくなく、今年のプレイオフでもドンチッチがタイムアウトのタイミングに不満げな表情を浮かべるようなシーンが見られた。

マブスの次期ヘッドコーチは?

カーライルHCは現リーグ屈指の名将。特にインゲームでの指揮力に長けており、今季プレイオフの第1ラウンドでも、スモール主体のクリッパーズに対して、クリスタプス・ポルジンギスとボバン・マリヤノヴィッチを同時起用するジャンボラインアップをぶつけるなど、型破りなアジャストメントを仕掛けて対戦相手に揺さ振りをかけた。

現地メディアによれば、現時点でリック・カーライルの後任候補に名前が挙がっているのは、ジェイソン・キッドとテリー・ストッツ、ジャマール・モーズリーの3名だ。

ジャマール・モーズリーは現マブスのアシスタントコーチで、選手たちからの信頼も厚い。MacMahon記者によれば、ドンチッチもモーズリーを推しているらしく、今季4月のニックス戦でモーズリーが臨時HCを務めた際には「ヘッドコーチに必要な資質を持っている」と、その手腕を称賛していた。

ESPNによると、マブスは先にGMを雇用してからヘッドコーチ探しに乗り出す予定とのこと。マブスの次期ヘッドコーチ/GMには、ドンチッチという10年に1人レベルのタレントを有するチームを正しく育成/指揮する大役が求められる。そのプレッシャーは計り知れないが、その一方でこれほどやりがいのある仕事は滅多にないだろう。

なおドンチッチは、今オフのルーキースケール延長契約の対象選手。2年連続でオールNBAチーム入りしているため、延長契約のマックスサラリーは5年/2億ドル以上になると予想されている。

ネルソンとカーライルの同時退団が内部崩壊のようにも見えるため、一部のファンの間ではドンチッチの去就を危惧する声も出ているが、それは無用の心配だ。仮にドンチッチがチームにいくつか不満を感じているとしても、2億ドルの契約を辞退するのは常識的に考えてあり得ない。

もちろん、カワイ・レナードやアンソニー・デイビスのように、ドンチッチがルーキー延長契約の途中でトレードを要求する可能性はある。ただそれは最短でも2023-24シーズン以降の話。

参考記事:「ESPN」

【Playoff】ポール・ジョージ37得点、レナード欠場のクリッパーズがジャズとの第5戦勝利【P】 セルティックスがケンバ・ウォーカーをトレード放出でアル・ホーフォード獲得

Related Posts

リック・カーライル ペイサーズ

ブログ

リック・カーライルがインディアナ・ペイサーズのヘッドコーチ就任へ

リック・カーライル ポストアップ

column, ブログ

マブスのリック・カーライルHC「ポストアップは時代遅れ」

特集

  • トニー・パーカー 「ありがとう、サンアントニオ」

    トニー・パーカー 「ありがとう、サンアントニオ」

    2018年9月7日
  • ステフィン・カリーが再び40得点、教科書に載せるべき第4Qパフォーマンス

    ステフィン・カリーが再び40得点、教科書に載せるべき第4Qパフォーマンス

    2021年11月20日
  • ジミー・バトラー、76er退団を選んだ理由と「ヒート・カルチャー」を語る

    ジミー・バトラー、76er退団を選んだ理由と「ヒート・カルチャー」を語る

    2021年10月1日
  • ルカ・ドンチッチが自己最多46得点、ミドルレンジが強力な武器に

    ルカ・ドンチッチが自己最多46得点、ミドルレンジが強力な武器に

    2021年2月14日
  • 歴代NBA選手の通算勝率ランキングTop10

    歴代NBA選手の通算勝率ランキングTop10

    2020年5月12日
  • ティム・ダンカンを愛すべき理由

    ティム・ダンカンを愛すべき理由

    2015年4月30日
  • ステフィン・カリーがプレイオフ含むキャリア3P成功数で歴代首位に浮上

    ステフィン・カリーがプレイオフ含むキャリア3P成功数で歴代首位に浮上

    2021年11月15日
  • スパーズのポポビッチHC、通算勝利数でNBA歴代コーチ1位に「私個人ではなく我々の記録」

    スパーズのポポビッチHC、通算勝利数でNBA歴代コーチ1位に「私個人ではなく我々の記録」

    2022年3月13日
  • ベスト・オブ・NBA: ウォリアーズの「サイクロン」

    ベスト・オブ・NBA: ウォリアーズの「サイクロン」

    2017年10月18日

NEW

  • プレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク 2022-23 第14週レブロンとホリデーが2022-23第14週のプレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク受賞
  • ウィリー・グリーン ダンク【ハイライト】ペリカンズ監督のウィリー・グリーンHCが豪快なウィンドミルダンク披露
  • プレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク 第13週 2022-23ブランソンとサボニスが2022-2023第13週のプレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク受賞
  • レブロン・ジェームズ 48得点レブロンが今季自己ベスト48得点、38歳になってから3度目の40点ゲーム
  • シェングン トリプルダブル2年目センターのアルペレン・シェングンがロケッツ史上最年少でトリプルダブル達成
  • プレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク 第12週 2022-23ミッチェルとレブロンが2022-23第12週のプレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク選出
  • ズバッツ チアリーダー【ハイライト】LACのイビツァ・ズバッツ、敵チアリーダーの輪に囚われてしまう
  • 月間賞 2022年12月2022年12月のNBA月間賞:エンビードとドンチッチの海外勢がプレイヤーズ・オブ・ザ・マンス
  • ドノバン・ミッチェル 71得点ドノバン・ミッチェルが71得点でキャブス新記録樹立、コービー以降でNBA最多
  • ニコラ・ヨキッチ 30得点トリプルダブルヨキッチが0ターンオーバーで30得点トリプルダブル、ナゲッツが首位セルティックスを撃破

ポピュラー

  • レブロンとホリデーが2022-23第14週のプレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク受賞
    レブロンとホリデーが2022-23第14週のプレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク受賞
  • 【ハイライト】ペリカンズ監督のウィリー・グリーンHCが豪快なウィンドミルダンク披露
    【ハイライト】ペリカンズ監督のウィリー・グリーンHCが豪快なウィンドミルダンク披露
  • ステフィン・カリーが通算得点で歴代ウォリアーズ1位に
    ステフィン・カリーが通算得点で歴代ウォリアーズ1位に
  • 【フォーブス誌調べ】歴代アスリートの生涯収入ランキング: ジョーダンが今なお1位
    【フォーブス誌調べ】歴代アスリートの生涯収入ランキング: ジョーダンが今なお1位
  • カワイ・レナード、やっぱり手が巨大だった
    カワイ・レナード、やっぱり手が巨大だった
  • バスケ界の伝説 ウィルト・チェンバレンの「100点ゲーム」はこうして生まれた
    バスケ界の伝説 ウィルト・チェンバレンの「100点ゲーム」はこうして生まれた
  • レブロンが今季自己ベスト48得点、38歳になってから3度目の40点ゲーム
    レブロンが今季自己ベスト48得点、38歳になってから3度目の40点ゲーム
  • 【ハイライト】LACのイビツァ・ズバッツ、敵チアリーダーの輪に囚われてしまう
    【ハイライト】LACのイビツァ・ズバッツ、敵チアリーダーの輪に囚われてしまう
  • ブランソンとサボニスが2022-2023第13週のプレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク受賞
    ブランソンとサボニスが2022-2023第13週のプレイヤーズ・オブ・ザ・ウィーク受賞
  • ジョーダンの偉大な「得点記録」、レギュラーシーズンとプレイオフの平均得点が歴代1位
    ジョーダンの偉大な「得点記録」、レギュラーシーズンとプレイオフの平均得点が歴代1位

ランダム

  • カンター 30リバウンドブレイザーズのエネス・カンターが過去20年で4人目の30リバウンド、球団新記録を樹立
  • ホーネッツ ジェームズ・ボレーゴシャーロット・ホーネッツがジェームズ・ボレーゴHCを解任
  • ウォリアーズ シクサーズウォリアーズ、16点差から逆転で4連敗を回避
  • レブロン 100回レブロンが通算100回目のトリプルダブル達成も満身創痍のグリズリーズに大敗
  • リラード トレード要求 否定デイミアン・リラードが「近々トレード要求」の噂を否定

アーカイブ

About

  • Home
  • Privacy Policy
  • About

NBAサイト&ブログ

  • Bulls Fan in Japan (シカゴ・ブルズのファンサイト)
© TunaDrama 2023
Powered by WordPress • Themify WordPress Themes