【海外掲示板】 ヤオ・ミンだけど質問ある?
11月13日、中国出身の巨人センターで元ヒューストン・ロケッツのスーパースター、ヤオ・ミン(姚明)が海外掲示板のRedditに降臨した。
最近は象牙密猟の撲滅運動など自然保護活動に取り組んでいるというヤオ。この日のQ&Aスレッド(AMA)では、とてもヤオらしい丁寧かつユーモラスなレスポンスでユーザーたちのさまざまな質問に答えた。
▼本人証明
以下に、スレッドでのやり取りをざっとまとめてみた:
(※ヤオのレスには頭に「Y」を記載)
Q: パトリック・ユーイングとディケンベ・ムトンボがあなたの両親のレストランに来たって本当ですか?
Y: ハハハ!1度来たね!昔の話だよ
Q: こんにちは、ミンさん。Redditのみんなにとって大切な質問です。iPodをポケットに入れる時、普通のヘッドフォンのコードでは短すぎませんか?
Y: iPhoneはほとんど使わないんだ、ハハハハ!
おじさんだからね。
コードは問題ないよ。方法はあるものさ
Q: こんにちは、ヤオ!長年のロケッツファンです。
中国やアジアでの象牙需要を減らすために現在どのような活動をしていますか?成果は現れそうですか?
Y: 僕たちにできる最も効果的な手段はメッセージを広げることだと思う。アフリカで何が起こっているのか、象牙が取引されることでどんな結果を招くのか、その代償は何なのか。そういったことを人々に知ってもらうのが大切だ。そして君たちもこういった製品を買わないようにしてくれれば、僕たちにとって大きな助けになる
Q: 大ファンです。あなたの両親は周囲から結婚させられたって本当ですか?それから中国での子供の頃のトレーニングはどんな感じでした?
Y: いや、それは事実じゃない。僕がバスケットボールを始めたのは9歳のとき。ただの遊びでね。
Q: ヒューストンのことで最も恋しく思うものは何ですか?
Y: ステーキ!テキサスBBQ!!
Q: NBAでのキャリアについての質問です。中国にいた頃に思い描いていたような理想のスタイルでプレーできましたか?
Y: 正直に言うと、NBAに来たばかりの頃は理想のスタイルでプレーできるとは思っていなかったね。もちろん2,3年後には自信がついた。もっと遠くまで行けるだろうと願っていたよ。だけど怪我に邪魔されて。他にも障害がいくつかあった。でも言えることは、僕は前に進まなくちゃならなかったんだ。とにかく過去の経験から学ばなくてはならない。それが技術面であろうが、心構えや洞察力であろうが、そこから学んで前に進むんだ
Q: あなたにとって完璧なバスケットボールとはどんなものですか?もし自由にチームを建設できるとすれば、何を理想としますか?
Y: 僕にとって理想のチームはスパーズ。サンアントニオ・スパーズ
Q: ヤオ、今日は来てくれてありがとう。これまでに旅行した中で最高だった場所は?次はどこに行ってみたい?
Y:アテネかな。次はギリシャのクレタ島に行ってみたい。歴史に興味がある
Q: あなたがこれまでの人生で成し遂げた最も大きな偉業は何ですか?
Y: 家族だ
Q: 動物になれるとしたら何がいい?
Y: うーん。面白いな。考えたこともなかったよ。
たぶんクジラかな?うん。巨大で、平和的で、海の中にいて、人間と同じくらいの寿命がある。もし長生きしたいのなら、亀をお勧めするよ
Q: お気に入りのゲームは?
Y:今はあまりゲームをやらない。たまにスタークラフトをやるくらいだね。30分~1時間ほど。5,6年前はワールド オブ ウォークラフトをやっていたな
Q: もし密猟者と話す機会があれば、どんな言葉をかけますか?
Y: これは難しいね。
どんな言葉をかければいいのかわからないよ
だって、密猟者の中には生きていくためにやってる連中もいるだろう。密猟を止めろと告げるのは簡単かもしれない。だけど彼らがどうやって生きていくのかも考慮しなくてはならないと思う。だから密売買のシステムそのものを変えなければならない。最初に需要を無くすところから始める。
システムの最下層にいるのが密猟者たちだ。手を汚すのは彼らで、最も危険な仕事をするのも彼ら。動物を殺さなくちゃならないし、反対にレンジャーから殺されることだってある。貧困から密猟に手を出す人も多い。だから彼らが密猟以外で安全に生きられるような仕事を見つけられることを願っている。
密猟者の中には貧しくて生活のためにやっている人もいるから、ただやめろと言うのはフェアじゃないかもしれない。だから僕たちには、彼らの生活や社会を向上させ、自然動物関連の観光業は利益をもたらすということを教えてあげる必要があるんだ。サファリドライブなどで人を呼べれば、学校や病院といった地域社会を発展させるための財源が得られる。
だけど動物たちを殺してしまえば、観光客は訪れなくなる。遅かれ早かれ景気は後退してしまう。とても複雑なんだ
Q: 身長が220cmを超えていることで、得する点と苦労する点は?
Y: 最も得することは…、空気がおいしいことかな。高いわけだからね
最も苦労することは、たぶん100メートル離れたところからでも簡単に見つけられてしまうことだな。そういう面で、僕にとってテキサスはぴったりの場所だった。背の高い人が多いから。テキサスではすべてが巨大なんだ!
Q: NBAにいた頃は、試合前に何か特別な儀式みたいなものをやっていましたか?
Y: ゲン担ぎみたいなことかな?試合前の24時間は絶対に髭を剃らなかったよ。でも下着はきちんと変えていたぞ!野球選手では変えない人もいるみたいだけど…
Q: こんにちは、ヤオ。あなたが現役引退後に復学する決断をしたことに、とても敬服しています。学校に戻る上で最も困難だったことは何ですか?
Y:そうだね、バスケットボールの世界だと、通常僕は最も大きくて優秀な選手だった。だけどクラスルームにいくと、僕はもう最も優秀な存在ではないんだ。教授や周りにいる頭のいい人たちの言うことを聞かなければならない。彼らの脳みそは何から出来ているんだろうね?IQが150を超えているに違いない
Q: 好きな食べ物は?
Y:妻と母親の料理
Q: 初めてシャキール・オニールと対戦した時の感想は?
Y: 何とか生き延びたぞ!
▼ヤオとシャックの初対戦
Q: NBAは中国でも大人気のスポーツですよね。あなたがNBAで成功を収めたことが、どれほど人気に影響していると思いますか?
Y: この質問は難しいな。なにしろ僕はただ一人の人間でしかないからね。だけどこれだけは言える。NBAの前から、中国にはバスケットボールがあった。ジェームズ・ネイスミス氏がバスケットボールを考案してから、その4年後には中国にも輸入されていたよ。NBAが中国に入ってきたのは1980年代。90年代初頭にはテレビでNBAの試合を観ることができた。僕がリーグに入る10年以上前のことだね。だからNBAはすでに人気だったよ
Q: 昔のチームメイトたちと今でも連絡を取り合っていますか?一緒にプレーしたことのない選手で仲がいい人はいますか?
Y: もちろん!ほんの2,3日前にも、ムトンボと一緒に食事したよ。数週間前にはトレイシー・マグレディとディナーに出かけた。シェーン・バティエとはこの夏に何度か電話で話したし、彼が中国に来た時にはビールを飲みながらおしゃべりしたな。ああ、それから僕はブランドン・ロイの大ファンだ。僕たちは2人とも怪我のせいで現役を続けられなかった。彼は僕なんかよりもずっと若かったのに
Q: 僕は身長が193cmあります。誰かと久しぶりに会うときなど、「また身長が伸びたな!」って必ず言われますよ。あなたにもそんな経験ありますか?すごくウザったいんですよね。
Y: まずはじめに、君は男?女?
僕の妻は188cmだよ。
ウザったいのなら、こう言ってやればいい: 「僕はもう伸びてませんよ。あなたが縮んだのでは?」
Q: 中国からロケッツに移籍するにあたって、最も苦労したことは何ですか?
Y: コーチの違い、東洋と西洋の。僕にとっては言語の問題もあった
Q: バスケットボール選手になろうと思ったきっかけは?
Y: 両親と同じ道を歩めるというのは、とても光栄なことだ。中国でもそういう人は少なくなってきた。今ではいろいろな選択肢があるからね。僕の両親はバスケットボール選手で、僕は同じ道を歩みたかった。それが最初のきっかけだ
Q: お金がなくても自然保護に貢献する方法はありますか?
Y: メッセージを拡散してほしい!もし象牙を買うほどのお金を持っていないのなら、それだけで助けになっているよ。もしお金を持っているのなら、象牙以外のことに使ってほしい
Q: お気に入りの映画は?
Y: 僕のお気に入りは…、たくさんあるな。アメリカ映画だと『最高の人生の見つけ方』(The Bucket List)。すごく良かった
Q: NBAやCBA、もしくはユーロリーグでコーチしようと考えたことはある?
Y: 今のところプランにはない。今のところはない
Q: 身長が高かったからバスケを薦められたの?
Y: 違う。バスケに情熱を持ち始めたのは17~18歳のときだ。始めたのは9歳だったけど、他にすることがなかったからプレーしていた
Q: どの絶滅危慎種にもっと関心を寄せるべきですか?
Y: 虎。10年前に、ジャッキー・チェンが虎関連製品の不買を勧めるキャンペーンを行った。アジアで虎は絶滅に瀕している。僕たちは保護に努めるべきだ
Q: 5年後の自分はどうなっていると思いますか?
Y: 5年後か…。まずは象牙の需要が減少していることを祈りたい。アフリカのゾウたちが安全になれば。同じくサイもね。個人的なことだと、体重が減っていればいいな。今は少し太りすぎだから
Q: もしアスリートにならなかったなら、どんな仕事をしていたと思いますか?
Y: 学校では歴史や地理が好きだったから、そっち方面の仕事をしていたかな。歴史か地理の先生
Q:ニーハオ、ヤオ!想像していたよりもバスケのファン層が大きかった国はどこ?
Y: どこだろう…、おそらくイギリスかな?イギリスはサッカーの国という印象だから。もしくはブラジル。同じくサッカーが大人気の国だ。でもブラジルは偉大なバスケットボール選手を輩出しているね
Q: アメリカで受けた最も大きなカルチャーショックは?(NBA関連以外で)
Y: 記憶をたどってみよう
最初にヒューストンに引っ越してきたときは渋滞にすごくうんざりした。とにかく車が多い。今はましになってきたと思う。
僕が初めてアメリカを訪れたのは1998年だ。大きなカルチャーショックは…、それほどなかったな。サン・ディエゴでは渋滞がなかったからね。少なくとも1998年には!ビーチがとても素晴らしかった
Image by Keith Allison/Flickr
ソース:「Reddit」