スパーズがヒートを破りタイトルに王手、グリーンはNBAファイナルのスリーポイント新記録を樹立
NBAファイナル第5戦は、スパーズがヒートに1度もリードを許すことなく114対104で勝利。通算5度目の優勝に王手をかけた。
スパーズはこの日、マヌ・ジノビリを今シーズン初めてスターターに起用。第4戦では冴えなかったジノビリだが、大一番でポポビッチ監督の期待に見事こたえ、24得点、10アシストのオールラウンドな大活躍をみせた。
▼ジノビリの活躍:
試合は序盤からスパーズが主導権を握り、第2Qの中盤には17点のリードをつける。そこからヒートが追い上げ、一時は5点差にまで詰め寄るが、スパーズもすぐに応戦。第2Q終了間際にトニー・パーカーが電光石火のレイアップを決め、スパーズの9点リードで前半を終えた。
迎えた後半戦。ドウェイン・ウェイドを軸にヒートが猛反撃を展開し、第3Q残り3分に1点差に追いつくも、すぐにスパーズが10連続得点をあげ、イニシアチブを奪い返した。
その後もスパーズの勢いは止まらず、第4Qには開始から3分間で9対1のランを仕掛け、一気に20点差をつける。大量リードにもかかわらず、スパーズは主力を下げることなく、終盤のヒートの巻き返しをしのぎ切り勝利を収めた。
第5戦では、スパーズのスターター全員が16得点以上を獲得。パーカーは持ち前の速さでインサイドを攻め続け、ゲームハイの26得点をマークした。ティム・ダンカンは17得点、12リバウンドのダブルダブル。今シリーズ絶好調のグリーンは、この試合でも6本のスリーポイントを沈め、25得点をあげた。
一方のヒートは、ドウェイン・ウェイドが25得点、10アシストを記録。レブロンも同じく25得点を獲得している。
ダニー・グリーンが新記録
この日の試合では、スパーズのダニー・グリーンが今シリーズのスリーポイント成功数を25本に伸ばし、NBAファイナルの新記録を樹立した。これまでの最多記録はレイ・アレンの22本(2008年NBAファイナル)。このシリーズでグリーンは、約70%の確立でスリーを沈めている(38本中25本)。凄まじいの一言だ。グリーンのシュートには全く迷いがない。
以下は、去年スパーズがカンファレンスファイナルでサンダーに敗れた後に、グリーンが投稿したツイート:
もし…もし俺がシュートを決めていれさえすれば、シリーズは違っていたはず…。シューターのはずなのに、大一番で振るわないなんて。がっかりだ
よほど悔しかったのだろう。その想いは、最高の大舞台で見事開花した。
ちなみに今季は、ウォリアーズのステファン・カリーがレギュラーシーズンのスリー成功数記録を塗り替えている(前の記録保持者はレイ・アレン)。アレンはここ2ヵ月で、2つのスリーポイント記録を失ってしまった。
Thumbnail:「NBA – YouTube」