ブランドン・イングラムがロンゾ・ボールのシュート上達に脱帽 「いつでもジムにいる」
昨夏にロサンゼルスからニューオリンズへと移籍した2018年ドラフト2位指名のロンゾ・ボールが、シューターとして大きく成長を遂げている。
ロサンゼルス・レイカーズ在籍中の2シーズンでは、スリー成功率31.5%、フリースロー成功率43.7%とシューティングが弱点となっていたロンゾだが、今季ペリカンズでは56試合でスリー38.3%、FT56.7%に改善。フリースローの精度が低いままなのが気になるところではあるが、3Pショットの方は今季リーグ平均(35.7%)を上回っており、アテンプト数も5.3本から6.5本に増えている。これは大きな進歩だ。
ロンゾの成長を一番喜んでいるのは、その努力をずっと近くで見守ってきたチームメイトのブランドン・イングラムだろう。
「彼の成長を見れるのは素敵なことだ。彼はもの凄く努力している。僕がそれを目の当たりにしてきた。例えば、僕が疲れていて休みたいと言っても、彼はジムに行く。常にジムで練習に励んでいる。彼はバスケットボールに恋してるんだ」
– ブランドン・イングラム
イングラムは、ロンゾと一緒にレイカーズからペリカンズへとトレード移籍。シューティングコーチのフレッド・ビンソンの指導の下、ロンゾと同じく3ポイントショットを大幅に改善させ、オールスターへと躍進を遂げた。
今季のロンゾは、キャリア最多の12.4得点、7.0アシスト、6.2リバウンドを平均。シーズン前半は怪我の影響などもあってリズムを掴めていなかったが、シーズン中盤あたりからパフォーマンスがどんどんと良くなり、1月以降の30試合ではスリー成功率40%を記録している。
新人の頃からパスセンスが抜群で(特にトランジション)、ディフェンスにも強かったロンゾだが、リムでのフィニッシュとスリーが弱かったため、ハーフコートオフェンスではほとんどインパクトを残せていなかった印象。
今のNBAでジャンプショットを打てないガード選手というのは、チームのフロアスペーシングにおいて大きなマイナスとなる。よってこれまでのロンゾは、先発出場した試合でも、終盤の接戦をベンチで過ごすといったケースが度々見られた。
今季のロンゾが平均している「スリー成功率38%/アテンプト数6本以上」のスタッツは、シューターとして上位10%層に入るレベルで、「油断するとスリーを決められる」とディフェンダーに警戒させるには十分すぎる数字。リーグトップクラスの“ツーウェイ・プレイヤー”へと成長しつつある。
シュートフォーム
ロンゾのスリーが短期間でここまで上達した理由の一つは、シュートフォームを矯正できたことだろう。
以前のロンゾは、スリーを放つ際に、頭の左側までボールを振る変な癖があった。それが今季は余計なモーションがなくなり、普通にショットを打てている。またフォロースルーやスタンスも良くなった。
ロンゾが12月にESPNの取材で語ったところによると、今でも左方向に動きながらスリーを打つ時は、ボールを体の左にスイングする昔の癖が出てしまうとのこと。このあたりを修正できれば、スリー成功率40%に届くシューターになれるかもしれない。
ロンゾはザイオン・ウィリアムソンとの相性も抜群。
参考記事:「NBA」