シカゴ・ブルズが25年ぶりにシーズン開幕4連勝、今季イーストで唯一無敗のチームに
シカゴ・ブルズが現地25日、スコシアバンク・アリーナで行われたトロント・ラプターズとの試合に111-108で辛勝。今シーズン開幕4連勝をあげた。
ブルズが4勝0敗でシーズンをスタートするのは、マイケル・ジョーダンが現役だった1996-97シーズン以来25年ぶり。その年のブルズは開幕12勝0敗から、最終的にリーグ史上3位タイの69勝13敗を記録している。
90年代の黄金期以来となる好スタートを切った2021-22シーズンのブルズだが、この日のラプターズ戦はかなり危うい勝ち方だった。
第3Q残り4分20秒の時点で20点リードを奪取と、圧倒的に有利な状況にいたブルズだったが、そこから見事なまでにメルトダウン。ターンオーバーを連発する一方で、リバウンド争いもラプターズに支配され、第4Q終盤には2点差まで詰め寄られてしまう。
完全に大逆転負けのパターンに嵌ったかと思われたが、正念場で大ベテランのデマー・デローザンがステップアップして、得意のミッドレンジから試合をテイクオーバー。デローザンは残り時間4分30秒から3本のジャンプショットと2本のフリースローを沈め、執念でブルズのリードを維持した。
▼本当に頼りになる
ブルズはデローザンのクラッチプレイで主導権を取り戻すも、フレッド・バンブリートの連続得点で再び追い上げられると、残り時間15秒にはインバウンズパスでのターンオーバーからレイアップを決められる痛恨のミス。最後の最後でラプターズに試合をオーバータイムに持ち込むチャンスを与えてしまうが、終了のブザーと同時にバンブリートが放ったスリーが外れたため何とか逃げ切った。
今季イーストで唯一の無敗チームとなったブルズは、デローザンがゲーム最多の26得点、ザック・ラビーンが22得点をマーク。なおラビーンがチーム4連勝を経験するのは、ウルブズ時代を含めたキャリア8シーズンで今回が初めてとなる。
▼ブルズ4連勝ハイライト
敗れたラプターズ(1勝3敗)は、OG・アヌノビーが22得点、8リバウンド、5アシストで奮闘。バンブリートはキャリアハイの17アシストを記録した。
本番はここから
今季ブルズの開幕4試合での対戦相手は、ピストンズ2回にペリカンズ、ラプターズ。いずれも昨季のロッタリーチームで、ペリカンズ戦とラプターズ戦ではそれぞれ相手のエース(ザイオン・ウィリアムソンとパスカル・シアカム)が欠場していた。シーズン初週としては最高に恵まれたスケジュールだ。
今季ブルズの真価が問われるのはここから。まず10月の残り2試合は、ニックス戦とジャズ戦。さらに11月最初の3週間は強豪チームとの対戦が続く。
▼ブルズの11月スケジュール
- 11月1日:ボストン・セルティックス(ロード)
- 11月3日:フィラデルフィア・76ers(ロード)
- 11月6日:フィラデルフィア・76ers
- 11月8日:ブルックリン・ネッツ
- 11月10日:ダラス・マーベリックス
- 11月12日:ゴールデンステイト・ウォリアーズ(ロード)
- 11月14日:ロサンゼルス・クリッパーズ(ロード)
- 11月15日:ロサンゼルス・レイカーズ(ロード)
- 11月17日:ポートランド・トレイルブレイザーズ(ロード)
- 11月19日:デンバー・ナゲッツ(ロード)
- 11月21日:ニューヨーク・ニックス
- 11月22日:インディアナ・ペイサーズ
ウォリアーズとペイサーズ以外は、昨季のプレイオフチーム。しかも11月半ばには、5試合連続アウェイのウェスト・ロードトリップが待っている。
今季ブルズにとって、11月は最大の苦境の一つ。もしこの間に勝率5割以上を保てるなら、5年ぶりのポストシーズン進出が一気に近づくだろう。
ボックススコア:「NBA」