カワイ・レナード45得点のクリッパーズが第6戦でマブス撃破、シリーズ決着は第7戦へ
今季ポストシーズン第一号の「Game 7」突入だ。
NBAでは現地4日、ロサンゼルス・クリッパーズが敵地アメリカン・エアラインズ・センターで行われたダラス・マーベリックスとのファーストラウンド第6戦に104-97で勝利。シリーズを3勝3敗のイーブンとし、決着をホームでの第7戦に持ち込んだ。
レナードがテイクオーバー
この日の試合では、カワイ・レナードが25本中18本のフィールドゴール成功からキャリア最多タイの45得点で大活躍。ゲームの大部分でルカ・ドンチッチをマークする大役を担いながら、これだけの数字を記録した。クリッパーズ移籍後のレナードで、最高のオールラウンドパフォーマンスだったと言えるかもしれない。
第1Qはプレイメイクに力を入れていたレナードだったが、第2Qと第3Qの2ピリオドだけで30得点をあげてゾーンに入ると、第4Qには完全に試合をテイクオーバー。特に1ゴール差で迎えた残り時間6分からのプレイが凄まじく、アイソレーションからクラッチショットを次々と沈めてマブス守備をソロで破壊し、クリッパーズのシーズンを救った。
クリッパーズの選手がプレイオフの試合で45得点に届いたのは、1975年4月のボブ・マカドゥー(50得点)以来初で、球団史上2番目のポストシーズン得点記録となる。
第6戦でのクリッパーズはレナードの他、レジー・ジャクソンが25得点、ポール・ジョージが20得点/13リバウンドで勝利に貢献。チームディフェンスでは、前の試合で42得点を取ったドンチッチに対して、ダブルチームやブリッツからこれまで以上にボールプレッシャーをかけてリズムを掴ませなかった。
敗れたマブスは、ドンチッチが29得点/11アシスト、ティム・ハーダウェイJr.が23得点を記録。第3Q終了時ではリードしていたが、第5戦と同じく、第4Qに入ってからオフェンスが失速してしまった。
▼ドンチッチは4スティール
レナードvsドンチッチ
同シリーズでは、スーパースター2人が凄まじいデュエルを繰り広げている。
- カワイ・レナード:32.8得点、7.5リバウンド、3.8アシスト、60.5/43.2/88.1
- ルカ・ドンチッチ:34.0得点、8.0リバウンド、9.7アシスト、47.6/40.0/50.0
2人ともシリーズ6試合でそれぞれ40得点超えが2回。アシストではドンチッチが大きく上回っているが、得点効率では断然レナードが上だ。ESPNによると、ポストシーズン最初の6試合でFG成功率60%以上を維持しながら30得点以上を平均した選手は、カリーム・アブドゥル・ジャバーに次いでレナードが史上2人目だという。
第7戦の行方は?
クリッパーズとマブスの第7戦は、現地6日にステイプルズ・センターで開催。同シリーズは、6試合でホームチームが1度も勝利していないという前例のないイレギュラーな展開となっている。
個人的には、レナードやラジョン・ロンドらプレイオフ経験豊富なベテランを有するクリッパーズが優勢だと思うが、マブスには10代の頃からユーロリーグ決勝戦やFIBAユーロバスケ決勝といったビッグゲームを何度も制してきたドンチッチがいる。
クリッパーズとマブスは、どちらもファストブレイクが少なく、ハーフコートオフェンスでじっくり攻めるのが得意なチーム。両チームとも3ポイントショット頼りな部分が大きいので、スターの一騎打ちはもちろんだが、それ以上にサポーティングキャストがどれだけオープンショットを沈められるかが第7戦の勝敗を分けるカギとなりそうだ。
今季プレイオフでは、すでに昨季王者のロサンゼルス・レイカーズが敗退。球団史でカンファレンスファイナル出場経験がゼロ回と、苦汁をなめ続けてきたクリッパーズにとって、今年はウェスト制覇そして優勝を狙う最大のチャンスとなる。
ボックススコア:「NBA」