ダリル・モーリー、76ers球団社長に就任へ
敏腕GMとしてヒューストン・ロケッツを強豪チームに育て上げたダリル・モーリーが、新たなプロジェクトに挑戦する。
ESPNによると、フィラデルフィア・76ersは次の球団バスケットボール運営部門のトップにモーリーを据える予定で、現地28日の時点ですでに契約交渉の最終段階に入っているとのこと。
またThe Athleticによれば、モーリーと76ersの契約は早ければ今週末にも成立する見込みで、契約期間は5年だという。
ESPNによると、76ersのGMは今後もエルトン・ブランドが務めることになるという。
昨季の76ersは、バブルでのプレイオフ第1ラウンドでセルティックス相手にスウィープ敗退。イースト制覇まであと一歩だった2018-19シーズンと比べて、完全に期待外れな1年に終わり、シーズン終了と同時にヘッドコーチのブレット・ブラウンを解雇している。
現地メディアによると、シクサーズはバブル敗退からすぐに球団社長の雇用を検討し始めていたとのこと。当初はモーリーの他にも、ウォリアーズのボブ・マイヤーズやペイサーズのケビン・プリチャードがヘッドハンティングの候補にあがっていたらしい。
ダリル・モーリーといえば、「スリーorリム」を徹底する近年ロケッツのオフェンススタイルが印象的だ。だが、“モーリー・ボール”哲学の本質は、スリーを打ちまくることではなく、得点効率を追求しながらも、あくまでもスーパースターの長所を最大限に引き出せるチーム作りをするところにある。
ロケッツの場合は、ジェイムス・ハーデンのアイソレーション力やパスセンスを極限まで活かすため、最終的に常時ファイブ・アウトの“マイクロ・ラインアップ”へと行き着いた。なので、スーパースターの特性がまったく違う76ersが、ロケッツと同じ道を歩むとは限らない。
今の76ersは、ジョエル・エンビードとベン・シモンズのスター2人を軸に、トバイアス・ハリスやアル・ホーフォード、ジョシュ・リチャードソンらが主力。
圧倒的なサイズを有するものの、オフェンス面での相性的に、エンビードもしくはシモンズの長所を最大限に引き出せるロスターであるかどうかは、やや疑問が残るところだ。
モーリーがフロントオフィスに入ることで、76ersがどんな進化を遂げるのか、とても楽しみ。球団社長就任後すぐに大型トレードに動く可能性も十分にある(クリス・ポール獲得とか)。
参考記事:「ESPN」