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カワイ・レナード ブザービーター
2019 5 14

カワイ・レナードが奇跡のブザービーターでシリーズに決着

カワイ・レナード 0

大接戦となったラプターズと76ersのシリーズは、NBA史に残るミラクルショットで決着。カワイ・レナードがプレイの後にこれほど感情をむき出しにしたのは初めてかもしれない。

NBAでは現地12日、トロント・ラプターズが本拠地スコシアバンク・アリーナで行われたフィラデルフィア・76ersとのカンファレンス・セミファイナル第7戦に92-90で勝利。球団史上2度目で3年ぶりとなるイースタンカンファレンス決勝進出を決めた。

第4Qラスト2分の時点で85-85の同点と、シリーズ最終戦に相応しい死闘が繰り広げられたこの日の試合は、そこからレナードのロングツーとパスカル・シアカムのレイアップにより、ラプターズが残り1分で4点リードを奪取。

窮地に立たされた76ersは、フリースローで1点差まで追い上げると、残り時間4.2秒にはジミー・バトラーがレナードのフリースローミスから速攻でレイアップを決め、試合を同点に持ち込む。

このままOT突入かと思われたが、試合最後のポゼッションでレナードが奇跡を起こした。

残り4.2秒でボールを託されたレナードは、ドリブルで右サイドに回り込んでベン・シモンズをかわすと、ジョエル・エンビードの上からフェイダウェイのロングツーをリリース。普段よりも高いアーチで放たれたショットはリムに弾かれて大きく上に跳ねたが、そこから奇跡的なバウンスを3~4回してゴールをくぐった。

▼ボーラーなら誰もが一度は夢見るようなブザービーター

The first game-winning field goal at the buzzer in a Game 7 in #NBAPlayoffs history!@kawhileonard CALLS SERIES in #PhantomCam! #TissotBuzzerBeater #ThisIsYourTime #WeTheNorth pic.twitter.com/XbiDyYqxK1

— NBA (@NBA) May 13, 2019

https://twitter.com/mblinch/status/1127774927275294721

My view of the final shot. I can’t even believe this happened. pic.twitter.com/9fdZjfBekH

— Josh Kern (@joshuakern) May 13, 2019

プレイオフのシリーズ最終戦でブザービーターのゲームウイナーを決めたのは、1989年イースト・ファーストラウンド第5戦のマイケル・ジョーダンに次いで、レナードが史上2人目。第7戦でブザービーターのシリーズウイナーを沈めたのはNBA史上初だ。

▼ジョーダン、1989年

後にジョーダンのブザービーターは「The Shot」と呼ばれるようになり、NBA史上で最も有名なショットの一つとして語り継がれている。レナードのブザービーターにはどんな名前が付くだろうか…。

NBAスターたちのリアクション:

・レブロン・ジェイムス

https://twitter.com/KingJames/status/1127748777778061313

・ドウェイン・ウェイド

https://twitter.com/DwyaneWade/status/1127750199663706113

・ルカ・ドンチッチ

https://twitter.com/luka7doncic/status/1127748641366642688

・ドノバン・ミッチェル

Are you serious right now???????

— Donovan Mitchell (@spidadmitchell) May 13, 2019

・マルコ・ベリネリ

https://twitter.com/marcobelinelli/status/1127749840727891968

チームメイトのカイル・ラウリーは試合後、レナードのブザービーターについて、「スーパースターだ。2001年にビンス(カーター)が外してしまったが、2019年にカワイが決めた」とコメント。

ラウリーが言う「カーターが決められなかったショット」とは、2001年イースタンカンファレンス・セミファイナル第7戦、ラプターズの1点ビハインドで迎えた試合最後のポゼッションでカーターが失敗したブザービーター。その時の対戦相手も76ersだった。

第7戦でのレナードは、43分の出場でゲームハイの41得点をマーク。最初の3ピリオドはFG30本中10本とジャンプショットに苦戦したが、勝負所の第4Qではミドルレンジからタフショットを次々と決め、最終ピリオドだけで9本中6本のフィールドゴールを成功させた。

またこの日のレナードは、前半にスティールからのファストブレイク得点を連発するなど守備面でも大活躍。第6戦まではベン・シモンズをガードしていたが、この日は試合を通してジミー・バトラーとマッチアップし、バトラーをFG14本中5本の16得点に抑えている。

ラプターズはレナードの他、サージ・イバカがベンチから17得点/8リバウンド、パスカル・シアカムが11得点/11リバウンドのダブルダブル、カイル・ラウリーが10得点をマーク。特にイバカは、オフェンスリバウンドで試合の流れを大きく変えるファインプレイを何度も見せた。

▼クラッチタイムの攻防

敗れたシクサーズは、ジョエル・エンビードが21得点/11リバウンド/3ブロック、JJ・レディックが17得点で奮闘。試合後にフロアで悔し涙を流すエンビードの姿がとても印象的だ。

同シリーズでのエンビードは平均17.6得点と、スコアリング面ではレギュラーシーズンのような活躍ができなかったが、オンコートでの存在感(特にディフェンス)は絶大で、7試合の+/-で合計+90点というあり得ない数字を記録。反対にエンビードがベンチに下がった時間帯のシクサーズは-109点と、まったくチームとして機能しなかった。

今回の惜敗を経て、エンビードはさらに強くなって帰ってくるはず…。

ラプターズとバックスのカンファレンス・ファイナルは現地5月15日に開幕する。

シリーズの最大の見所は、レナードとヤニス・アデトクンボのイースト・ベストプレイヤーの座を賭けた頂上対決。2人が直接マッチアップする機会はそれほど多くなさそうだが、リムと3Pラインの守備を最優先してきたバックスディフェンスが、レナードのミドルレンジゲームにどのように対応するのかに注目したい。

ボックススコア:「NBA」

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