NBA2018-19シーズンGMアンケート調査: 9割がウォリアーズ3連覇を予想
NBAが現地3日、2018-19シーズンの「GM Survey」を公開した。
GM Surveyは、NBA全チームのゼネラルマネージャー(GM)30人を対象に毎年実施されるアンケート調査。優勝候補チームやMVP有力候補、ルーキー賞候補の予想など、開幕を目前に控えた2018-19シーズンに関するGMたちの意見をまとめたものだ。
GM Survey2018-19
1.シーズン予想
Q:2019年ファイナルの勝者は?
- ゴールデンステイト・ウォリアーズ – 87%
- ヒューストン・ロケッツ – 7%
ボストン・セルティックス – 7%
※昨季予想:ウォリアーズ – 93%
昨季に続いて、大部分がウォリアーズの優勝を予想。もし実現すれば、史上5チーム目で2000-2002のレイカーズ以来初のリーグ3連覇となる。
ただ、今オフに5人目のオールスター(デマーカス・カズンズ)を獲得したにもかかわらず、ウォリアーズへの投票率は昨季の93%からやや下落。カンファレンスファイナルで王者をギリギリまで追い詰めたロケッツと、ダブルエース不在ながらイーストファイナル第7戦まで残ったセルティックスがそれぞれ票を獲得した。
特にセルティックスは、昨季プレイオフのチームにカイリー・アービングとゴードン・ヘイワードが完全復帰する見込みで、さらにジェイソン・テイタムやジェイレン・ブラウンら若手コアのさらなる成長にも期待できる。ロケッツと同じく、100%の状態ならウォリアーズと真っ向勝負できそうなロスターだ。
東西カンファレンスの予想順位は次の通り(上位4チーム):
▼イースト
チーム | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 |
BOS | 90% | 7% | ||
TOR | 10% | 50% | 33% | 3% |
PHI | 33% | 57% | 7% | |
MIL | 3% | 7% | 47% |
▼ウェスト
チーム | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 |
GSW | 90% | 7% | ||
HOU | 10% | 80% | 7% | |
OKC | 7% | 53% | 17% | |
UTA | 3% | 33% | 34% |
※100%にならないのは、各GMが自分のチームに投票できないため
2.アワードとプレイヤー
Q:2018-19シーズンのMVPは?
- レブロン・ジェイムス – 30%
- ケビン・デュラント – 27%
- アンソニー・デイビス – 17%
- ジェイムス・ハーデン – 10%
※昨季予想:レブロン・ジェイムス – 50%
レブロンは同アンケートのMVP予想で7年連続の1位。文句なしのベストプレイヤーでありながら、実際にMVPを受賞したのは、2013年が最後となっている。
近年は、パワーセーブモード(特に守備面)でレギュラーシーズンを乗り切ってきたレブロンだが、ウェストの競争はイーストよりも激しく、下手をすればプレイオフ進出を逃す可能性もゼロじゃない。また本人としても、キャリア終盤に新天地のレイカーズで新たなレガシーを築き上げるのであれば、1つはMVPを獲得しておきたいところだろう。なので、今季はレギュラーシーズンを通して“プレイオフモードのレブロン”がお目にかかれるかもしれない。
Q:新たにチームを立ち上げる場合、好きな選手を1人選べるとしたら誰?
- ヤニス・アデトクンボ – 30%
- アンソニー・デイビス – 23%
- ケビン・デュラント – 20%
- レブロン・ジェイムス – 17%
- ステフィン・カリー – 7%
- ジョエル・エンビード – 3%
※昨季予想:カール・アンソニー・タウンズ – 29%
これは若手に有利な質問だが、30代のレブロン、デュラント、カリーが上位に入っているのはさすが。過去2年で1位だったカール・アンソニー・タウンズは今年ゼロ票だった。
Q:各ポジションのベストプレイヤーは?
PG | ステフィン・カリー | 57% |
SG | ジェイムス・ハーデン | 73% |
SF | レブロン・ジェイムス | 57% |
PF | アンソニー・デイビス | 37% |
C | アンソニー・デイビス | 40% |
アンソニー・デイビスがパワーフォワードとセンター部門で1位票数を獲得。他にも、PG1位のカリーがSGで3位、SG1位のハーデンがPGで5位、SF1位のレブロンがPFで2位となっており、1番~5番というポジションの概念は消えつつある。
Q:来季にブレイクしそうな選手は?
- ジャマール・マレー(ナゲッツ)- 20%
- ブランドン・イングラム(レイカーズ)- 10%
ジェイソン・テイタム(セルティックス)- 10% - アーロン・ゴードン(マジック)- 7%
カワイ・レナード(ラプターズ)- 7%
カイル・クーズマ(レイカーズ)- 7%
ラウリ・マルカネン(ブルズ)- 7%
デジャンテ・マレー(スパーズ)- 7%
ベン・シモンズ(76ers)- 7%
この項目は「昨季と比べて」という意味合いもあるのかな?
Q:NBAのベストディフェンダーは?
- ルディ・ゴベア – 37%
カワイ・レナード – 37% - ドレイモンド・グリーン – 17%
- アンソニー・デイビス – 7%
- ケビン・デュラント – 3%
※昨季予想:カワイ・レナード – 62%
Q:最もアスレチックな選手は?
- ラッセル・ウェストブルック – 48%
- ヤニス・アデトクンボ – 14%
- レブロン・ジェイムス – 10%
- ドノバン・ミッチェル – 7%
Q:ベストシューターは?
- ステフィン・カリー – 73%
- クレイ・トンプソン – 20%
他にはケビン・デュラントとカイリー・アービングがそれぞれ1票ずつを獲得。シューターランキングの上位4人中3人が同じチームだ。
Q:ベストパサーは?
- レブロン・ジェイムス – 50%
- クリス・ポール – 17%
- ラジョン・ロンド – 7%
ベン・シモンズ – 7%
ジョン・ウォール – 7%
今季は1位のレブロンと3位のロンドが同じチームでプレイする。
https://twitter.com/NBA/status/1046590450642104320
Q:オフボールの動きに最も優れた選手は?
- クレイ・トンプソン – 53%
- J.J.レディック – 23%
- ステフィン・カリー – 13%
- カイル・コーバー – 7%
- レブロン・ジェイムス – 3%
Q:最もタフな選手は?
- スティーブン・アダムス – 33%
- レブロン・ジェイムス – 13%
マーカス・スマート – 13% - ドレイモンド・グリーン – 10%
ジェイムズ・ジョンソン – 10%
スティーブン・アダムスが同項目で1位になるのは2年連続(昨季はドレイモンド・グリーン、カワイ・レナードの2人とタイ)。そのことについて「どんな気持ちですか?」とメディアから尋ねられると、「それに意味はあるのか?何か懸賞が貰えるの?ボーナスはある?」「タフネスを比べるなんて馬鹿げている」と、あまり関心がなさそうに話した。
Q:最高のリーダーは?
- レブロン・ジェイムス – 30%
- クリス・ポール – 27%
- ステフィン・カリー – 23%
- アル・ホーフォード – 7%
デイミアン・リラード – 7%
Q:最も万能な選手は?
- レブロン・ジェイムス – 63%
- ヤニス・アデトクンボ – 20%
- ケビン・デュラント – 13%
- ドレイモンド・グリーン – 3%
Q:バスケットボールIQが最も高い選手は?
- レブロン・ジェイムス – 70%
- クリス・ポール – 17%
- ラジョン・ロンド – 7%
Q:正念場でショットを託したい選手は?
- ケビン・デュラント – 40%
- ステフィン・カリー – 27%
- レブロン・ジェイムス – 17%
- カイリー・アービング – 10%
- ジェイムス・ハーデン – 7%
▼2018ファイナル第3戦のクラッチスリー
3.ルーキー&インターナショナル
Q:2018-19シーズンの新人王は?
- ルカ・ドンチッチ(マブス) – 43%
- マービン・バグリー三世(キングス) – 17%
ウェンデル・カーターJr.(ブルズ) – 17% - ディアンドレ・エイトン(サンズ) – 13%
Q:5年後に最も活躍しそうな新人選手は?
- ディアンドレ・エイトン(サンズ) – 27%
ジャレン・ジャクソンJr.(グリズリーズ) – 27% - ルカ・ドンチッチ(マブス) – 17%
- マービン・バグリー三世(キングス) – 13%
ケビン・ノックス(ニックス) – 13% - ウェンデル・カーターJr.(ブルズ)- 3%
Q:NBAインターナショナル勢のベストプレイヤーは誰?
- ヤニス・アデトクンボ – 73%
- クリスタプス・ポルジンギス – 10%
- ルカ・ドンチッチ – 7%
ニコラ・ヨキッチ – 7% - マーク・ガソル – 3%
NBAでの公式戦(レギュラーシーズン)をまだ経験していない新人のルカ・ドンチッチが3位。新人王予想でも1位に選ばれており、ファンだけでなく関係者の間でも評価と人気が高い。
▼10月5日76ers戦
4.チーム&ヘッドコーチ
Q:最も優秀なヘッドコーチは?
- ブラッド・スティーブンス(セルティックス) – 47%
- グレッグ・ポポビッチ(スパーズ) – 30%
- マイク・ダントーニ(ロケッツ) – 7%
スティーブ・カー(ウォリアーズ) – 7%
サンアントニオ・スパーズのグレッグ・ポポビッチHCが同部門で1位に選ばれなかったのは、2010年以来初となる。
Q:試合中のアジャストメントが最も上手いコーチは?
- ブラッド・スティーブンス – 53%
- グレッグ・ポポビッチ – 13%
- リック・カーライル – 10%
クイン・シュナイダー – 10% - ドック・リバース – 7%
Q:オフェンスの采配が最も優れたコーチは?
- スティーブ・カー – 40%
- マイク・ダントーニ – 23%
- ブラッド・スティーブンス – 20%
- クイン・シュナイダー – 13%
- テリー・ストッツ – 3%
Q:ディフェンス戦略に最も長けたコーチは?
- クイン・シュナイダー – 33%
- ブラッド・スティーブンス – 30%
- グレッグ・ポポビッチ – 13%
- スティーブ・カー – 7%
トム・シボドー – 7%
Q:現役選手の中で優秀なコーチになりそうなのは?
- クリス・ポール – 25%
- C.J.マッカラム – 7%
ジャミール・ネルソン – 7%
ラジョン・ロンド – 7%
ギャレット・テンプル – 7%
Q:ホームコートアドバンテージが最も大きいチームは?
- ウォリアーズ – 50%
- ジャズ – 27%
- ナゲッツ – 13%
Q:最も有望な若手コアを持つチームは?
- 76ers – 47%
- セルティックス – 33%
- ブルズ – 7%
サンズ – 7%
Q:2018-19シーズンに飛躍するチームは?
- レイカーズ – 80%
- マブス – 7%
サンズ – 7%
Q:リーグ最高の守備チームは?
- ジャズ – 45%
- セルティックス – 34%
- ウォリアーズ – 17%
- サンダー – 3%
2018DPOY受賞者のルディ・ゴベアがいるユタ・ジャズが1位。昨季のジャズは、ゴベアがフロアにいた時間帯に守備効率(100ポゼッション当たりの失点)でリーグダントツトップとなる97.7点を記録した(ゴベアがオフの時間帯は105.0点)。
セルティックスとウォリアーズは、機動力の高いオールスイッチのチームディフェンスを得意とするチーム。4位のサンダーは、アンドレ・ロバーソンの復帰がカギとなりそうだ。
5.オフシーズン&その他
Q:今オフの人事で大成功したチームは?
- レイカーズ – 70%
- ラプターズ – 20%
Q:どの選手の移籍が最も大きな影響を与えそう?
- レブロン・ジェイムス – 97%
- カワイ・レナード – 3%
Q:今オフで最大のサプライズは?
- デマーカス・カズンズがウォリアーズ移籍 – 35%
- カワイ・レナードとデマー・デローザンのトレード – 29%
- ポール・ジョージがサンダーと再契約 – 19%
- ジミー・バトラーのトレード要求 – 6%
Q:今後のリーグに必要なルール変更は?
- プレイオフのフォーマット(1~16位シード) – 18%
- ドラフト抽選の確率/システム – 14%
- スケジュール(試合数を減らす) – 11%
- ドラフトのワークアウトプロセス、年齢制限など – 7%
リプレイ判定の長さ – 7%
参考記事:「NBA」