2010年代NBAゲームの視聴率ランキング、トップ10試合中9試合にレブロン
2010年代のNBAは、レブロン・ジェイムスがリーグを席巻した10年だった。
レブロンは2011年から2018年にかけて8年連続でファイナルに出場し、その内の3回で優勝。2016年のファイナルでは、73勝の最強チームであるゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に、1勝3敗という絶対的に不利な状況からNBA史に残るシリーズ大番狂わせを演じ、クリーブランド・キャバリアーズに初優勝をもたらした。
以下は、2010年から2019年に放送されたNBAゲームで、アメリカ国内での視聴率が最も高かった試合のランニングTop10(※ニールセン調べ)。上位10試合中9試合にレブロンが出場と、2010年代における“キング”の支配力を物語っている。
10位タイ:2015年ファイナル第5戦
- キャブスvsウォリアーズ
- 視聴率11.8%
2勝2敗で迎えた第5戦では、ステフィン・カリーがピリオド17得点で第4Qをテイクオーバー。ウォリアーズがスティーブ・カーHC指揮下での初優勝に王手をかけた。
10位タイ:2016年ファイナル第5戦
- キャブスvsウォリアーズ
- 視聴率11.8%
キャブスが1勝3敗の崖っぷちで臨んだロードでの第5戦。ウォリアーズがホームで優勝を手にするかと思われたが、キャブスはレブロンとカイリー・アービングがそれぞれ41得点で大活躍し、シリーズを第6戦に持ち込んだ。
ウォリアーズにとって大打撃だったのは、守備の要だったドレイモンド・グリーンの出場停止処分。この試合でシリーズの流れが大きく変わることになる。
10位タイ:2016年ファイナル第6戦
- ウォリアーズvsキャブス
- 視聴率11.8%
第5戦に続き、レブロンが41得点で大暴れ。キャブスがホームで快勝を収め、シリーズをイーブンに持ち込んだ。
▼2016ファイナル第6戦ハイライト
7位:2013年ファイナル第6戦
- スパーズvsヒート
- 視聴率12.3%
レイ・アレンのスリー。
6位:2011年ファイナル第6戦
- マブスvsヒート
- 視聴率13.3%
マブスが球団史上初の優勝を決めた試合。ジェイソン・テリーがベンチから27得点で大奮闘した。
5位:2015年ファイナル第6戦
- ウォリアーズvsキャブス
- 視聴率13.4%
ウォリアーズが球団史上4度目、40年ぶりの優勝。シリーズを通してレブロンをガードする大役を任されたアンドレ・イグダーラがファイナルMVPを受賞した。
4位:2017年ファイナル第5戦
- キャブスvsウォリアーズ
- 視聴率13.5%
ケビン・デュラントを仲間に加え、ウォリアーズがキャブスに2016年ファイナルの雪辱を果たした試合。ウォリアーズは無敗でウェストプレイオフを勝ち上がり、4勝1敗でキャブスとのファイナルを制した。
この年のウォリアーズは、1995-96のシカゴ・ブルズや1985-86のボストン・セルティックス、2000-01のロサンゼルス・レイカーズと並んで、NBA史上最強チームの一つだったと思う。
3位:2013年ファイナル第7戦
- スパーズvsヒート
- 視聴率15.3%
第4Q残り50秒に同点のフックショットとティップインを立て続けにミスし、悔しさのあまり両手をフロアに叩きつけていたティム・ダンカンの姿が脳裏に焼き付いている。
この日の勝利により、ビッグスリーのヒートは2連覇を達成。レブロンの2012-13シーズンは、その輝かしいキャリアの中でも特に支配的だったと評価が高い1年だ。
2位:2010年ファイナル第7戦
- セルティックスvsレイカーズ
- 視聴率15.6%
コービー・ブライアントが5つ目のチャンピオンシップリングを獲得した試合。NBA史を代表するライバルチームの頂上決戦ということもあり、最高に盛り上がった。
この試合でのコービーは、FG24本中6本成功とシューティング面で精彩を欠いていたが、フリースローから得点を稼ぎつつ、リバウンドなどからも勝利に大貢献。パウ・ガソルの奮闘、メッタ・ワールドピースのクラッチスリー、そしてサーシャ・ブヤチッチのクラッチフリースローが勝負の決め手となった。
1位:2016年ファイナル第7戦
- キャブスvsウォリアーズ
- 視聴率15.8%
キャブスが1970年の球団設立から苦節46年にしてついにNBA制覇を達成。クリーブランドを拠点とする米メジャースポーツの球団が優勝したのは、1964年以来初で半世紀ぶりだ。
レブロンのチェイスダウン・ブロックとアービングのクラッチスリーは、NBAファイナル史に残るファインプレイになった。
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なお全競技を含めた2010年代アメリカのスポーツイベント視聴率ランキング1位は、2015年の第49回スーパーボウル(視聴率47.5%)。NFLがほぼ上位を独占しており、2016NBAファイナル第7戦はトップ50にも入っていない。
NFL以外のスポーツイベントでトップ50に入ったのは、2016年MLBワールドシリーズ第7戦(21.8%)、2012ロンドン五輪開幕セレモニー(21.0%)、ロンドン五輪4日目(21.8%)の3つだけだった。
参考記事:「Sports Media Watch」