ヌルキッチが語るコービー・ブライアントの逸話 「ボスニア語で罵られた」
コービー・ブライアントというバスケットボールレジェンドの競争精神の高さと奥深さを改めて思い知らされるようなエピソード。ボスニア・ヘルツェゴビナ出身でポートランド・トレイルブレイザーズのセンター、ユスフ・ヌルキッチがESPNのスポーツ番組『Sports Center』でコービーとの思い出を語った。
子供の頃からずっとコービーに憧れていたというヌルキッチ。NBAで初めて対戦した時には、試合の展開そっちのけでコービーばかりを見続けていたらしく、試合後も「コービーと同じ空間でプレイした」という事実を上手く呑み込めなかったという。
さらにヌルキッチはコービーの“トラッシュトーク”についても言及。舞台がアメリカにもかかわらず、英語ではなく、ヌルキッチの母国語であるボスニア語で突然罵られたことがあるらしい。
「(ある試合で)コービーがフリースローを打っている時だった。僕はコート上にいて『彼に触れることすら許されないのか?』と嘆いたんだ。その日のコービーは終始フリースローラインに立っていたからね。すると彼は僕の母国語で何か言ってきた。最初は聞き間違いだろうなと思ったよ。彼がボスニア語を喋れるはずがない…。でもそれからしばらくして、コービーが再びフリースローラインに立った時、また同じ言葉を投げつけられた。罵り言葉だ!間違いなくボスニア語で言っていた」
「コービーは対戦するすべての選手に関する情報を少し学んでから試合に臨んでいた。僕はリーグ2~3年目でそのことを知ったよ」
– ユスフ・ヌルキッチ
子供の頃をイタリアで過ごしたコービーは流暢なイタリア語を話す。アンドレア・バルニャーニやマイク・ダントーニHCにイタリア語でトラッシュトークを仕掛けたこともあるという。またスペイン語も話せるため、パウ・ガソルとチームメイトだった時には、セットプレイの際にスペイン語でコミュニケーションを取ったりしていたそうだ。
コービーのイタリア語とスペイン語は有名な話だが、まさかボスニア語で罵ってくるなんて大ファンのヌルキッチにも想像できなかっただろう。もしかするとコービーは、元チームメイトで旧ユーゴスラビア出身のウラジミール・ラドマノビッチあたりからボスニア語/セルビア語のフレーズをいくつか学んだのかもしれない。
YouTubeを漁ってみたところ、コービーが試合中にセルビア語で悪態をついている動画がいくつかあった。
試合を有利に進めるためならどんな些細なことでも活用しようとするコービーのことなので、世界中のあらゆる主要言語でトラッシュトークができると言われても納得してしまいそうだ。もしかすると日本語もいける?もしそうなら、コービーに「〇ねよ雑魚」と罵られてみたい…。
NBA選手たちが語る「コービー・ブライアントの逸話」は本当に面白い。
Image by Bryan Horowitz
参考記事:「ESPN」