ラッセル・ウェストブルックが通算トリプルダブルで新記録樹立「今夜だけは自分を褒めたい」
ラッセル・ウェストブルックがついにリーグの歴史を塗り替えた。
現地5月10日、ウェストブルックはステートファーム・アリーナで行われたアトランタ・ホークス戦で28得点、13リバウンド、21アシストをマークし、キャリア182回目のトリプルダブルを達成。47年間誰にも破られなかったオスカー・ロバートソンの大記録を追い抜き、通算トリプルダブル数で歴代単独1位に浮上した。
歴史的瞬間が訪れたのは第4Q残り8分32秒。ウェストブルックが試合10本目のリバウンドを獲得し、新記録を樹立する。ウェストブルックの偉業達成に、敵地のアリーナからも歓声が送られた。
「バスケットボールに多くを捧げてきた。たくさんの時間を費やし、多くのことを犠牲にしてきた。オスカーやマジック、ジェイソン・キッドといった選手たちと並べてもらえるだけでも光栄なこと。LAで育った子供の頃は、こんなことを実現できるなんて夢にも思わなかった」
「普段の僕は絶対に自画自賛したりしないが、今夜だけは自分を褒めたいと思う。先人たちに感謝の気持ちを伝えるためにも」
– ラッセル・ウェストブルック
ウェストブルックがNBAで最初にトリプルダブルを記録したのは、プロ1年目だった2009年3月2日のダラス・マーベリックス戦(17得点、10リバウンド、10アシスト)。ルーキーシーズンから2015-16シーズンにかけての7年間で合計45回のトリプルダブルを達成する。
そこまでは、到底ロバートソンの歴代記録を追い越せるペースではなかったが、ケビン・デュラント退団によりサンダーの絶対的エースとなった2016-17シーズンから一気に加速。5シーズン中4シーズンでトリプルダブルを平均するという前代未聞の偉業を達成し、新記録樹立へと駆け上がった。
なお現役選手のトリプルダブル数ランキングは以下の通り:
プレイヤー | TD | |
---|---|---|
1 | ラッセル・ウェストブルック | 182 |
2 | レブロン・ジェームズ | 99 |
3 | ジェイムス・ハーデン | 59 |
4 | ニコラ・ヨキッチ | 56 |
5 | ルカ・ドンチッチ | 35 |
現役選手の中で、ウェストブルックの記録を塗り替える可能性があるのは、ニコラ・ヨキッチとルカ・ドンチッチの2人。特にドンチッチは、NBAキャリア3シーズン中2シーズンがコロナ禍で短縮されたにもかかわらず、すでに35回のトリプルダブルを達成している。若手時代のウェストブルックを大幅に上回るペースだ。
もちろんウェストブルックのキャリアはまだまだ終わらない。今後も記録を伸ばし続けるはずで、よほどのことがない限り、通算トリプルダブルで200回を超えるのは確実に思える。
「正直なところ、僕が生きている内にシーズントリプルダブルを達成する選手を見れるなんて思っていなかった。それを5シーズン中4シーズンでやってのけるとか!!そしてついに歴代1位になった。称賛に値する!」
– ジャマール・クロフォード
ボックススコア:「NBA」