ザイオン・ウィリアムソンがデビュー戦で22得点、第4Qに大爆発
大注目を集めたザイオン・ウィリアムソンのNBAデビュー戦は、期待を大きく上回る内容だったと思う。特に最終ピリオドでの3分間は、今季リーグで最もエキサイティングな瞬間の一つだったと言えるかもしれない。
NBAでは現地1月22日、2019年ドラフト1位指名のウィリアムソンが、右膝の半月板損傷から13週間の離脱を経て、ついに復帰。プロとして初の公式戦で22得点、7リバウンド、3アシストをマークした。
デビュー戦でのウィリアムソンには出場時間制限が設けられ、各ピリオドの序盤だけをプレイする形で出場。当然ながら、長期離脱のブランクや超大型新人としての重圧もあったのだろう。最初の3ピリオドはあまり良いプレイができず、約11分半のプレイタイムで5得点と4ターンオーバーに終わった。
そんな中で迎えた第4Q。ウィリアムソンが完全に試合をテイクオーバーする。
「スリー→アリウープ→スリー×2→プットバック→スリー→フリースロー」の流れで次々とショットを沈め、約3分間で17得点を獲得。ペリカンズ本拠地のスムージー・キング・センターは、まるでプレイオフの試合のように沸いた。
本来ならば、第4Q残り8分~7分あたりでベンチに下げる予定だったのだろう。ペリカンズのアルビン・ジェントリーHCは何度か交代要員をスコアラーズテーブルまで送っていたが、ウィリアムソンがショットを決め続けるので、その度に選手をベンチに呼び戻していた。
ウィリアムソンの怒涛の17連続得点により、試合を僅差に持ち込んだペリカンズだったが、そこでウィリアムソンのデビュー戦は終了。対するスパーズは、ウィリアムソンがベンチに下がった第4Q残り5分からすぐに主導権を奪い返し、121-117での勝利を手にした。
3連勝でウェスト8位に再浮上したスパーズは、ラマーカス・オルドリッジが32得点、14リバウンドで大活躍。デマー・デローザンが20得点、デジャンテ・マレーが13得点で勝利に貢献した。
▼ラマー!!
スパーズオフェンスが大幅改善
12月23日以降、スパーズのオフェンスが見違えるほど良くなった。開幕最初の28試合では得点効率でリーグ17位(108.0点)だったが、12月23日からの直近15試合ではリーグ2位の117.4点に躍進。それに伴い、成績も開幕11勝17敗から9勝6敗へと大きく伸びている。
スパーズオフェンスがこれほど改善した理由はいたってシンプル。ようやくオルドリッジを本格的なストレッチビッグとして起用するようになったからだ。
今季12月22日までのオルドリッジは平均3Pアテンプト数がわずか1.7本だったが、それ以降は4.7本に急上昇。12月23日に一体何があったのだろう?グレッグ・ポポビッチHCの指導か、それとも本人が突然スリーに目覚めたのか?いずれにせよ、オルドリッジが対戦相手のビッグを3Pラインまでおびき出すことで、デマー・デローザンやデリック・ホワイトが伸び伸びとプレイできるようになっている。
一方で敗れたペリカンズはウィリアムソンの他、ブランドン・イングラムが22得点、ロンゾ・ボールが14得点/12アシストを獲得。ウィリアムソンを第4Q終盤もフロアに残すべきだと思ったファンも多いはずだが、その場の雰囲気に流されることなく出場時間制限を優先したのは正しい決断だったと思う。
ボックススコア:「NBA」