コービー・ブライアントの「4試合連続50得点超え」から10年
ちょうど今から10年前の2007年3月中旬、当時28歳で全盛期の真っただ中にいたロサンゼルス・レイカーズのコービー・ブライアントは、16日から23日にかけての4試合すべてで50得点超え、しかもその2試合で60点オーバーというウィルト・チェンバレン以降のNBAで最高となる記録的な連続得点パフォーマンスをやってのけた。
まずオーバータイムに及んだ16日のブレイザーズ戦では、8本のスリーを含む39本中23本のショットを決めて65得点をマーク。同点で迎えたOT残り45秒には、コーナーでダブルチームを受けながらターンアラウンドで決勝ゴールとなるベースラインスリーを沈める。
続いて18日のウルブズ戦では、FG35本中17本成功から50得点。
22日のグリズリーズ戦では、45分の出場でシーズン2度目の60得点をに到達。
そして翌23日のホーネッツ戦ではフリースローをパーフェクトに沈めて(16本中16本)再び50得点をマークし、歴史的なスコアリングランを締めくくった。
コービーはこの4試合で56.3得点、6.3リバウンド、2.8アシスト、FG成功率54.3%を平均し、ターンオーバーは1試合あたりわずか2.0回。4試合連続での50得点+はウィルト・チェンバレンに次ぐ大記録で、このシーズンのコービーは合計で10回の50点超えを達成している。
▼1シーズンの50点ゲーム記録
シーズン | 回数 | |
ウィルト・チェンバレン | 1961-62 | 45回 |
ウィルト・チェンバレン | 1962-63 | 30回 |
コービー・ブライアント | 2006-07 | 10回 |
ウィルト・チェンバレン | 1963-64 | 9回 |
ウィルト・チェンバレン | 1964-65 | 9回 |
マイケル・ジョーダン | 1986-87 | 8回 |
2006-07シーズンのコービーは、キャリア最多2位となる31.6得点を平均、クワミ・ブラウンとスマッシュ・パーカーが先発ラインアップにいたタレント不足のチームをウェスト7位シードに牽引した。
2007年のオフシーズンにコービーがチームからのトレード放出を公に要求したため、レイカーズは崩壊の危機に陥るが、翌2007-08シーズンはデレック・フィッシャーのチーム復帰とアンドリュー・バイナムの成長、さらにパウ・ガソルの獲得を経て再び優勝候補へと返り咲き、コービーはついにキャリア初のMVPを受賞。そこからレイカーズは3年連続ファイナル進出、そして2009年と2010年の2連覇を成し遂げる。
Image by Keith Allison/Flickr