デアンドレ・ジョーダン マブスを捨ててクリッパーズと再契約
まさかこんなFAドラマを目撃することになるとは…。
現地9日、デアンドレ・ジョーダンがダラス・マーベリックスとの契約合意の口頭約束を破棄して、クリッパーズと4年/8800万ドルのMAX契約を交わした。
クリッパーズに移籍したばかりのポール・ピアースは、さっそくデアンドレが契約書にサインしている写真をツイート。
ESPNの報道によると、クリッパーズはオーナーのスティーブ・バルマーやドック・リバースHCをはじめ、クリス・ポール、ブレイク・グリフィン、ピアースなど、フランチャイズ総出でヒューストンにあるジョーダンの自宅を訪問し、再契約の説得にあたった様子。FAの正式契約が解禁となる米東部時間9日の午前0時まで、時間を共にしたという。
グリフィンは、ジョーダンを外に出さないようにするためか、玄関を椅子でブロックしている写真をTwitterに投稿した。
報道によると、ジョーダンとクリッパーズのミーティングは、すぐに残留合意の形で終わったとのこと。その後はみんなでトランプやゲームをしていたらしい。この間に、マブスオーナーのマーク・キューバンやチャンドラー・パーソンズは電話やメールでジョーダンにコンタクトを試みたそうだが、一切返信が得られなかったとされている。ジョーダンは自分のエージェントさえ家に入れなかったようだ。
「ホームとは、心が帰る場所」
ジョーダンほどのビッグネームFAが、契約前日になって口頭合意を反故したという例は記憶にないが、その決断自体はルール違反ではない。優勝を最優先するのであれば、むしろ正しい選択ともいえる。
ただジョーダンはクリッパーズ残留を決意した時点で、自分から心変わりの旨をモラトリアム期間中にマブスに伝えるべきだったかもしれない。ビジネス相手に対するせめてもの礼儀というか…。
通達しないどころか、向こうからの電話やメールにさえ応じなかったという報道が事実なのであれば、あまりにもマブスが可哀そう。気になる人とクリスマスを2人で過ごす約束を取り付け、必至にデートの計画を練り、クリスマスプレゼントを買って、レストランの予約までしたのに、突然クリスマスの前日に共通の友人から「あの子は元恋人とよりを戻すらしい」と聞かされ、連絡しても着信拒否されるようなものだ。
とにかくこれでマブスは窮地に立たされることになった。キャップスペースに大きな空きができたが、目ぼしいFA選手はもう残っていない。もしオルドリッジがスパーズに対して同じことをやったら…、と想像するだけで吐き気がする。
参考記事:「ESPN」