デマーカス・カズンズが1年契約でロケッツに移籍
ブギーには今度こそ怪我のないシーズンを送ってほしい。
ESPNによると現地23日、センターのデマーカス・カズンズがヒューストン・ロケッツとの契約に合意。カズンズ自身がESPNの取材で明かした。契約内容は1年のベテランミニマムだという。
数年前までは、リーグ屈指のビッグマンとして大暴れしていたカズンズだが、不運な怪我が原因でスターダムから大転落。2018年1月にアキレス腱断裂で戦線離脱すると、そこから大腿四頭筋断裂、膝前十字靭帯損傷と選手生命が危ぶまれる深刻な怪我を立て続けに経験した。しかもすべて左足だ。
そのためカズンズは、2018年1月以降の大部分をリハビリに費やし、ここ3シーズンでの公式戦出場は、プレイオフを含めてわずか86試合。レイカーズに所属していた2019-20シーズンは1試合にも出ていない。
カズンズは今年で30歳とまだ若い。1年のミニマムなので、ロケッツにとってはゼロリスクの契約だ。もしカズンズが怪我前の6~7割ほどパフォーマンスを取り戻せるなら、それだけで大儲けだろう。
ロケッツはどの方向に動こうとしているのだろう?
今オフのロケッツは、マイク・ダントーニHCとダリル・モーリーの重鎮2人と決別。さらにFA解禁前からジェイムス・ハーデンとラッセル・ウェストブルックがトレード要求しているという衝撃のニュースが飛び出した上、3&Dスペシャリストのロバート・コビントンをドラフト指名権獲得のために放出している。
完全な再建モードに突入かと思いきや、コビントン放出の数日後に、サイン&トレードでビッグマンのクリスチャン・ウッドと契約。そして今回のカズンズ獲得だ。
ロケッツがハーデン&ラス体制のまま、来季に突入する可能性も十分にある。そもそもスター選手が退団を希望したからといって、チームはそれに応じる必要はない。
例えば一昔前のロサンゼルス・レイカーズを見ると、2007年のオフシーズンに当時のフランチャイズスターだったコービー・ブライアントがトレードを要求したが、レイカーズはその要望を拒否。そこからパウ・ガソルのトレードやロン・アーテスト獲得などで戦力を固めて2連覇の偉業を達成し、コービーの生涯レイカーズというレガシーに繋がった。
ハーデンとウェストブルックもコービーと同じで、どれだけチームに不満を抱えていたとしても、絶対にオンコートで手を抜いたりしないタイプの選手だと思う。
いずれにせよ、来季のロケッツがPJ・タッカーがチームのメインCとなる“マイクロ・ボール”から方向転換するのは確実だろう。
参考記事:「ESPN」