ドンチッチがミラクルショットでOTに持ち込むもマブスは6連敗
19歳の新人選手が今季一のブザービーターを決めた。
現地23日に行われたポートランド・トレイルブレイザーズ対ダラス・マーベリックス戦の第4Q終了間際。マブスは残り0.6秒で3点ビハインドと絶体絶命の苦境に立たされていたが、ルーキーのルカ・ドンチッチがタイムアウト明けのラストポゼッションでミラクルを起こし、試合をオーバータイムに持ち込む。
▼ブザービーター
キャッチしたボールを下に降ろさない超クイックリリースのフェイダウェイでブザービーターのスリーに成功。シンプルながら相手の意表を突くリック・カーライルHCのプレイコールと、それに応えたドンチッチ。そして同じく新人のジェイレン・ブランソンが放ったインバウンズパスも絶妙だ。
この日のドンチッチは、ショットがやや不安定だったものの、35分の出場で23得点、11リバウンド、6アシストとオールラウンドに活躍。ただ試合は、ブレイザーズが延長戦を14-11で制して白星をあげた。
OTではスリーに3本連続失敗と失速してしまったドンチッチだが、第4Qのブザービーターとショットを決めた後の貫録からはスーパースターの資質をひしひしと感じさせられる。
リーグを代表するスターたちも、すでにドンチッチの実力を認めており、この日の試合後にはデイミアン・リラードがドンチッチについて「本当に素晴らしい選手」とコメント。
「彼(ルカ)があのショットを放った瞬間、『これは入るな』と感じた。彼は本当に素晴らしいプレイヤーだ。ルーキーの枠を超えてね」
– デイミアン・リラード
また前日にドンチッチと対戦したゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、「彼は“持っている”。将来的に厄介な存在になるよ。すでに厄介な存在だけど、今後長年にわたって素晴らしいプレイヤーになるはずだ」と賞賛。ステフィン・カリーも、「彼は才能に溢れている。頭が良くてバスケットボールIQが高い」とドンチッチのポテンシャルを称えた。
スロベニア出身の“ワンダー・ボーイ”は、デビュー2カ月にして、NBAを牽引するスター選手たちからすでに多くのリスペクトを勝ち取っている。ここからドンチッチがどんなレガシーを残していくのか、楽しみで仕方ない。
なお勝利したブレイザーズは、リラードが33得点、7アシストをマーク。直近5試合で4勝1敗の好成績を収め、19勝14敗でウェスト4位のレイカーズに並んだ。
一方で敗れたマブスはドンチッチの他、ハリソン・バーンズが27得点で奮闘している。
ここ4試合でのマブスは、いずれもウェストのプレイオフチーム相手に一桁点差の大健闘を見せたが、勝利にはあと一歩及ばず。これで6連敗となり、ウェスト7位から12位まで一気に転落した。
ここからマブスは年明けにかけて、ペリカンズ/サンダーの2チームとホームとロードでそれぞれ2試合ずつ対戦。今季プレイオフ進出への命運を分ける勝負所になるかもしれない。
ボックススコア:「NBA」