ハッサン・ホワイトサイド、平均ブロック数で12チームを上回る数字を記録中
昨季の途中で彗星のごとく現れ、そのリムプロテクション力とリバウンド力でリーグに衝撃を与えたマイアミ・ヒートのハッサン・ホワイトサイド。今季はインサイドでの存在感に一段と磨きがかかっており、ディフェンシブ・ビッグマンとしてリーグ屈指といえるパフォーマンスを披露している。
シーズン開幕から18試合で、ホワイトサイドはリーグ1位となる82ブロックショットを獲得した(2位はデアンドレ・ジョーダンとサージ・イバカで50本/20試合)。1試合平均にして4.6ブロック。これは、クリーブランド・キャバリアーズやデトロイト・ピストンズを含むリーグ12チームの平均ブロック数を上回るというとんでもない記録なのだ。
▼2015-16チーム平均ブロック数(12月7日現在)
チーム | ブロック | |
ホワイトサイド | 4.6 | |
19 | セルティックス | 4.5 |
20 | ネッツ | 4.5 |
21 | ブレイザーズ | 4.4 |
22 | ペイサーズ | 4.3 |
23 | ラプターズ | 4.0 |
24 | サンズ | 4.0 |
25 | グリズリーズ | 4.0 |
26 | キングス | 4.0 |
27 | キャブス | 3.9 |
28 | マブス | 3.8 |
29 | ウィザーズ | 3.7 |
30 | ピストンズ | 3.1 |
シーズン通算ブロック数でもホワイトサイドは6チームを超えている(ヒートは他のチームよりも今のところ試合数が少ない)。
そもそも1試合平均4.6ブロックというのは化け物じみた数字だ。Basketball Referenceのデーターによると、NBAがブロックを公式スタッツとしてカウントし始めた1973-74シーズンから2014-15シーズンの42年間で、1シーズンに4.5ブロックを平均したプレーヤーはわずか6選手しかいない(マーク・イートンが2回)。
▼シーズン平均ブロック4.5以上達成
プレーヤー | BLK | MP | 年 |
マーク・イートン | 5.6 | 34.3 | 1984 |
マヌート・ボル | 5.0 | 26.1 | 1985 |
エルモア・スミス | 4.9 | 36.1 | 1973 |
アキーム・オラジュワン | 4.6 | 38.1 | 1989 |
マーク・イートン | 4.6 | 31.9 | 1985 |
ハッサン・ホワイトサイド | 4.6 | 28.7 | 2015 |
デビッド・ロビンソン | 4.5 | 37.7 | 1991 |
ディケンベ・ムトンボ | 4.5 | 36.7 | 1995 |
※(BLK=平均ブロック、MP=平均出場時間)
ホワイトサイドが凄いのは、28.7分の出場時間でこれだけのブロックを叩き出しているところだ。上記の選手の中で平均出場時間が30分以下なのは、ホワイトサイドの他にマヌート・ボルのみとなっている。
またホワイトサイドはブロックだけでなく、13.0得点、10.9リバウンドのダブルダブルを平均。現地11月17日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では、22得点、14リバウンド、10ブロックのトリプルダブルを記録した。今季ホワイトサイドの平均スタッツは、同じ年齢だった頃のムトンボとよく似ている。
ホワイトサイド | ムトンボ | |
年齢 | 26歳 | 27歳 |
得点 | 13.0 | 12.0 |
リバウンド | 10.9 | 11.8 |
ブロック | 4.6 | 4.1 |
FG% | 60% | 56.9% |
▼トリプルダブル
ホワイトサイドはまだ82試合のフルシーズンを経験したことがないこともあり、シーズン中盤や後半になっても今の調子を維持できるかどうかはわからないが、ここまでのスタッツだけをみると、ステファン・カリーのスリーポイントやレイジョン・ロンドのアシストと同じく、他から頭一つ抜けている。
Thumbnail via NBA/YouTube
スタッツ:「NBA」