ドノバン・ミッチェルがレナード&PG13を1人でアウトスコア、ジャズが僅差で第1戦勝利
NBAでは現地8日、ビビント・アリーナでユタ・ジャズとロサンゼルス・クリッパーズがウェスト・セミファイナル初戦を対戦。ドノバン・ミッチェルが45得点をマークする大活躍を見せ、ジャズを112-109での勝利に導いた。
13点ビハインドで試合を折り返したこの日のジャズは、後半に入るや否や、ミッチェルの連続得点をきっかけに怒涛の猛反撃を展開。第3Qを32-19で上回って同点に持ち込むと、第4Qには積極的な攻めでファウルショットを稼いでペースを掴み、残り時間5分20秒で10点リードを奪取する。
対するクリッパーズは最後までジャズに食い下がり、第4Q残り40秒にはポール・ジョージのスリーで3点差まで接近。さらに最後のポゼッションでオーバータイムに持ち込むチャンスを手にするが、ジャズはルディ・ゴベアがコーナーまで飛び出し、残り1秒でマーカス・モリスのスリーをブロックする値千金のプレイを決め、チームに勝利を呼び寄せた。
▼DPOY!!
ドノバン・ミッチェル
ジャズとクリッパーズのシリーズ第1戦では、ドノバン・ミッチェルのショットメイクが凄まじかった。
前半はFG14本中5本成功の13得点とスロースタートだったが、後半開始と同時にゾーン状態に突入。ミスマッチを効率よく攻めるスマートかつアグレッシブなオフェンスでクリッパーズディフェンスを破壊し、後半だけでFG16本中11本から32得点をあげている。
この日のミッチェル(45得点)は、たった1人でクリッパーズのスターデュオ(合計43得点)をアウトスコアした。
▼そろそろミッチェルを“スーパースター”と呼ぶべき
これでミッチェルは、ポストシーズン通算4回目の40得点超えを達成。キャリアプレイオフ28試合目にして、40得点ゲームの数でジャズの球団記録保持者であるレジェンドのカール・マローン(149試合)に並んだ。
なおミッチェルは、キャリア4年でのプレイオフ28試合で28.1得点を平均。ポストシーズン25試合以上をプレイした選手で28得点以上を平均しているのは、ミッチェルを含め、歴代で6人しかいない(マイケル・ジョーダン、アレン・アイバーソン、ケビン・デュラント、ジェリー・ウェスト、レブロン・ジェームズ)。プレイオフでのミッチェルは、レジェンド中のレジェンドたちの仲間入りを果たしている。
ジャズはミッチェルの他、ボヤン・ボグダノビッチとジョーダン・クラークソンがそれぞれ18得点をマーク。先発PGのマイク・コンリー抜きで第1戦を取れたのは大きい。
敗れたクリッパーズは、カワイ・レナードがチームハイ23得点を獲得。ポール・ジョージは20得点/10リバウンドのダブルダブルをあげたが、FG17本中わずか4本成功と、どちらかと言えばパンデミック寄りのパフォーマンスだった。
またルーク・ケナードはスリー4本成功から18得点と、オフェンス面で大貢献したが、守備面では(特に終盤)ジャズのピック&ロールで徹底的に狙われた。
クリッパーズにとっては、ジャズのマイク・コンリー不在の中、ハーフタイムで13点リードしていた試合に勝てなかったのは痛い。その一方で、マブスとの第7戦に及ぶ死闘を終えたばかりで、さらにレナードとジョージのスターデュオが不調気味だった試合でわずか3点差での敗北だったのをポジティブに捉えるべきか。
第1戦でのクリッパーズは、様子見していた部分もあると思う。ケナードを30分近く起用した他、第1ラウンドではDNPだったデマーカス・カズンズもわずか4分間ながらフロアに立った。
ここからクリッパーズのティロン・ルーHCがどんなアジャストメントを仕掛けてくるのか楽しみ。ジャズとクリッパーズの第2戦は、現地10日に再びソルトレークシティーで行われる。
ボックススコア:「NBA」