クレイ・トンプソン、昨季WCファイナル第6戦のハイライトで自身の能力を再確認
今季プレーオフ第1ラウンドから圧倒的な強さを見せ、史上初の12連勝でNBAファイナルまで駒を進めたゴールデンステイト・ウォリアーズ。ステフィン・カリーやケビン・デュラントら主力が好パフォーマンスを続ける中、クレイ・トンプソンだけがちょっとしたスランプに陥っていた。
レギュラーシーズンでは3P成功率41.1%から22.3得点を平均していたトンプソンだが、ポストシーズン12試合では14.4得点、スリー成功率36.4%と大きくダウン。ディフェンスは相変わらずハイレベルで、またシュートが決まらなくてもフロアにいるだけで相手の守備を引きつけてインパクトを残せる選手なので、カンファレンスファイナルまでの3ラウンドではそれほど問題にならなかったが、キャブスとの対戦ではトンプソンのシューティングの良し悪しが勝敗を分けるカギになるかもしれない。
トンプソンは不調に陥った際に、自身が大活躍した過去の試合のハイライトをよく見るらしく、今回もリーグの勢力図を変えたといっても過言ではない2016ウェスタンカンファレンス・ファイナル第6戦の映像を振り返ったようだ。現地メディアのインタビューで、「自分の能力を確認するためにハイライトを見ている」と話した。
「数週間でショットの調子が悪い試合が何度かあれば、ハイライトを見るようにしている。サンダーとの第6戦ハイライトだけでなく、次の対戦相手との過去の試合でシューティングの良かったハイライトがあれば見るよ」
「ゾーンに入るのは難しい。11本のスリーを決めるのはもちろんのこと、4~5本決めるだけでも難しいね。でもゾーンに入った時の僕の動きは、躊躇せずにシュートを打てていた。その試合で何が上手く出来ていたのかを確認し、今でもそこから学ぼうとしている」
▼2016カンファレンスファイナル第6戦ハイライト
トンプソンはサンダーとのカンファレンスファイナル第6戦で、NBAプレーオフ最多記録となる11本のスリーを沈め、41得点を獲得。ウォリアーズはシリーズ1勝3敗から第6戦の勝利でイーブンに戻すと、続く第7戦を制してファイナル進出を決めた。もしトンプソンが第6戦で覚醒していなければ、サンダーが昨季ウェスト王者になっていた可能性が高く、ケビン・デュラントがFAでウォリアーズに移籍することもなかっただろう。ウォリアーズとサンダー、そしてリーグ全体の未来にとって、運命的なパフォーマンスだったと言える。
参考記事:「The Score」