コービー、ハック戦術に関するルール変更について「フリースローが苦手な選手を保護すべきではない」
シュートの苦手な選手にオフボールで故意にファウルして、繰り返しフリースローを打たせる「ハック・ア・○○」。この戦術に関しては、「試合がつまらなくなる」「バスケットボールのプレーじゃない」といった批判がメディアやファンたちの間でたくさん上がっており、NBAコミッショナーのアダム・シルバーも最近の会見で「何らかの変更が必要だと感じ始めている」とルールチェンジに前向きな姿勢を示した。
その一方で、「フリースローを決められない数名の選手のためにわざわざルールを変える必要はない」という意見もある。ロサンゼルス・レイカーズのコービー・ブライアントもその考え方を持つ1人だ。
「フリースローが苦手だからといって、その選手たちを保護するべきじゃない。僕たちはフリースローを決めるために大金を貰っているんだ。(ルール変更は)悪い慣例を残してしまうと思う。僕ならば変更しない」
– コービー・ブライアント
コービーは、ルールを改正してしまうことで「子供たちに悪い手本を示すことになるだろう」と語った。
USA Todayによると、ハック戦術の使用回数は大幅な増加傾向にあり、今季は12月中盤の時点ですでに昨季の合計164回を超え、オールスターブレイク前で300回に届きそうだったとのこと。そのうちの約69%が、クリッパーズのデアンドレ・ジョーダン、ロケッツのドワイト・ハワード、ピストンズのアンドレ・ドラモンドに対するインテンショナルファウルだという(デアンドレが全体の34%)。
プレーヤー | FT/FTA | FT成功率 |
アンドレ・ドラモンド | 145/413 | 35.1% |
デアンドレ・ジョーダン | 173/409 | 42.3% |
ドワイト・ハワード | 167/314 | 53.2% |
▼11月30日POR戦、デアンドレ・ジョーダンのFTミス22本
ハックを多用するスパーズのグレッグ・ポポビッチHCは、同戦術について「好きではない」としながらも、やめるつもりはないとコメントしている。
「美しいものではないが、私は使っていくつもりだ。もしこれ以上やらないでほしいのであれば、フリースリーの打ち方を学んでくれ」
– グレッグ・ポポビッチ
またハック戦術の主なターゲットとなっているクリッパーズのドック・リバースHCも、ポポビッチHCとほぼ同じ見方だ。
「ハック戦術がリーグにとって良いことかと言われればわからない。しかしルール上で問題がないのであればやるべきだ。私もハックは好きじゃない。だが禁止だと言われるまで使っていくつもりだ」
– ドック・リバース
参考記事:「Chicago Tribune」