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カイリー・アービング オプション
2022 7 1

カイリー・アービングが来季オプションを行使、ひとまずネッツ残留へ

カイリー・アービング 0

The Athleticによると現地27日、ブルックリン・ネッツのカイリー・アービングが、契約最終年となる来季のプレイヤー・オプションを行使する決断をした模様。これでアービングは今夏にFAにならず、ひとまずネッツに残留する。

ここ数週間のNBA界隈は、アービングの去就に関するリークや噂で持ちきりだった。「アービングはオプション破棄してFAになるだろう」「アービングとネッツがサイン&トレードを模索している」「オプトインした後にトレードを要求するはず」など、情報が錯綜。

さらには「3700万ドルのマックスオプションを破棄してFAとなり、ロサンゼルス・レイカーズとMLE契約(600万~1000万ドル)を結ぶ覚悟がある」などという限りなく非現実的な報道すら話題になり、レイカーズファンに淡い期待を抱かせていた。

今夏のフリーエージェンシーで台風の目となると見られていたアービングの去就騒動だが、ひとまず最も無難な形で鎮火。アービングは今回のニュースを最初に報じた『The Athletic』を通して、オプション行使についての声明を出している。

Kyrie Irving: “Normal people keep the world going, but those who dare to be different lead us into tomorrow. I’ve made my decision to opt in. See you in the fall. A11even.” https://t.co/rpiS8YkSZI

— Shams Charania (@ShamsCharania) June 27, 2022

「この世界を動かし続けているのは“普通の人々”。だが“変わり者”であることをいとわない人間こそが、我々を明日へと導く。僕はオプトインする決断をした。また9月に会おう」
– カイリー・アービング

前半のポエムいる?センテンスとセンテンスの間にいまいち繋がりを見い出せないコメントだが、こういったマイペースさはアービングの魅力の一つでもある(たぶん)。

アービングとネッツの関係

昨季のアービングは27.4得点、5.8アシストを平均。ニューヨークが布いた新型コロナウイルスのワクチン接種義務を拒否したため、わずかレギュラーシーズン29試合にしか出場できなかった。

そもそもアービングの去就に大きな注目が集まったのは、「ネッツとの延長契約の話し合いが難航している」というリークが6月半ば飛び出したため。アービングは4年マックスでの延長契約を望んでいたそうだが、ネッツはそれに応じなかった。

昨季のネッツは、優勝候補の筆頭とされていたデュラント/アービング/ハーデンのビッグスリー体制が崩壊。ジェームズ・ハーデンのトレード移籍に関しては、アービングのコロナワクチン接種拒否によるチーム離脱が大きな一因となったとされている。

なお『The Athletic』によると、ネッツとアービングは延長契約について1週間ほど“生産的な話し合い”を重ねてきたとのこと。最終的にオプトインという形に収まったが、2+1の3年延長契約(3年目がプレイヤーオプション)あたりで両者が妥協点を見出せなかったのは少し驚きだ。

アービングはオンコートでの活躍だけを見ると、間違いなく年俸4000万ドル超えのマックスサラリーに相応しいスーパースター。ただネッツとしては、ワクチン接種拒否などをはじめとするオフコートでの挙動に懸念を抱き、アービングに対して信頼を置けなくなっていたのかもしれない。

来季ネッツ

アービングのオプトインにより、今夏FAにおける最悪のシナリオを回避できたネッツ。もしアービングを何の見返りもなく失っていた(もしくはトレードのリターンが不十分だった)なら、フランチャイズスターのケビン・デュラントからトレードリクエストを突き付けられる可能性すらあった。

昨季プレイオフでは第1ラウンドでスウィープ敗退を喫したネッツだが、デュラントとアービングのコアさえ維持できれば、今後も十分に優勝を狙える状況。2022-23シーズンのデプスチャートは以下の通り:

  • PG:カイリー・アービング、パティ・ミルズ(オプション)
  • SG:セス・カリー、キャム・トーマス
  • SF:ベン・シモンズ、ジョー・ハリス、ケスラー・エドワーズ(オプション)
  • PF:ケビン・デュラント
  • C:デイロン・シャープ

デュラントとアービングは言うまでもなくリーグを代表するスタースコアラーであり、昨季を怪我で全休したジョー・ハリスは2019のNBAスリーポイントコンテスト王者に輝いたエリートシューターだ。

またハーデンのトレードでネッツに加入したベン・シモンズは、オールNBAクラスのツーウェイ選手。外のシュートが苦手なものの、身体能力とサイズを活かしたトランジションでの得点力やプレイメイクに突出しており、特に守備面では1番から5番までスイッチできる万能さを持っている。

なお今オフのネッツは、ブレイク・グリフィンやラマーカス・オルドリッジ、アンドレ・ドラモンドらベテラン勢に加え、ブルース・ブラウンとニック・クラクストン(制限付き)がFA。契約最終年のパティ・ミルズもオプション破棄でFAとなる。

フロントコートのローテーションがかなり手薄なものの、デュラント/アービング/シモンズ/ハリス/の4人を軸にするラインアップは超強力。サラリーキャップにほとんど余裕のない今オフのネッツだが、フロントコートのデプス(それからミルズが退団した場合のバックアップPG)を補強しつつ、主力陣が大きな怪我を回避できるなら、来季も間違いなく優勝候補の一角になれるはずだ。

参考記事:「NBA」

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