シカゴ・ブルズがサイン&トレードでロンゾ・ボール獲得へ
FA交渉が解禁となった現地8月2日のNBAオフシーズン。シカゴ・ブルズが大きく動いた。
ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、制限付きFAとなっていたニューオリンズ・ペリカンズのロンゾ・ボールが、4年/8500万ドルの新契約でブルズに移籍することに合意した模様。ボールの移籍はサイン&トレードの形となる見込みで、ペリカンズは見返りにブルズからトマーシュ・サトランスキー、ギャレット・テンプル、ドラフト2巡目指名権を獲得するという。
昨季がプロ4年目だった2017年ドラフト2位指名のロンゾ・ボールは、55試合の出場でキャリアハイ14.6得点、5.7アシスト、4.8リバウンド、1.5スティールを平均。特にシューティングではスリー成功率37.8%、FT成功率78.1%と自己ベストの数字を記録し、レイカーズにいた頃と比べてシューターとして大きく成長している。
リムでのフィニッシュやプルアップジャンパーなど、ハーフコートでのオンボールスコアラーとしてはやや弱い部分もあるロンゾだが、ファストブレイクでのパサーやスポットアップシューターとしては非常に優秀な選手。また守備にも強いため、ザック・ラビーンのバックコートパートナーとしての相性も良さそうだ。
昨季は3月のトレードデッドラインでオールスターのニコラ・ブーチェビッチを獲得するも、31勝41敗でプレイ・インを逃すこととなったブルズ。ラビーン、ブーチェビッチ、ロンゾ・ボールのコアはかなり強力で、パトリック・ウィリアムズの成長も楽しみ。健康状態さえ維持できれば、来季は十分にプレイオフを狙えるチームになるはずだ。
またブルズは同日、ロサンゼルス・レイカーズのアレックス・カルーソとも契約合意。バックコートデプスの強化に成功した。ESPNによると、カルーソの契約内容は4年/3700万ドルになるという。
なお今オフのブルズでは、フォワードのラウリ・マルカネンが制限付きFA。現地メディアによると、マルカネンはチームに残留するつもりはないらしく、サイン&トレードで他のチームに移籍するだろうとの見方が強い。
一方で、ロンゾ・ボール放出により、バックコートがやや手薄になってしまった印象のペリカンズ。5月には、フランチャイズスターのザイオン・ウィリアムソンが「Zo(ロンゾ)にはチームに残って欲しい」とラブコールを送っていたが、球団はロンゾと決別する選択をした。
ロンゾは制限付きFAなので、ペリカンズとしては他のチームからのオファーシートにマッチして引き留めることも可能だった。ただ契約金が高すぎると踏んだのか、それともロンゾ自身が移籍を強く望んだのか?
参考記事:「NBA」