全盛期ウィルト・チェンバレンの新たなハイライト映像が発掘
ウィルト・チェンバレンは「100点ゲーム」や「シーズン平均50得点」など数々の大記録を打ち立て、1960年代のNBAを席巻した伝説のセンター。
引退から40年以上経った現在でも「歴代最高プレイヤー」の議論で必ず名前が挙がるほどの選手だが、当時のNBAではテレビ中継の機会が今よりも遥かに少なかったため、全盛期チェンバレンの映像はあまり出回っていない。
そんな貴重なチェンバレンのハイライト映像をYouTubeチャンネルの「70sFan」が新たに発掘した模様。最近公開された動画には、ポストでのターンアラウンドショットやリム守備がたくさんまとめられている。
動画の後半あたりで、若かりし頃のカリーム・アブドゥル・ジャバーのスカイフックを何度も叩き落とすチェンバレンの姿が印象的だ。
チェンバレンは1959~1973年までの14シーズンをNBAでプレーし、平均30.1得点、22.9リバウンドと規格外の数字を記録。同時代のボストン・セルティックスに阻まれ、優勝こそ2回にとどまったものの、得点王7回やリバウンド王11回、シーズンMVP4回など数々の個人タイトルを獲得している。
以下、チェンバレンが樹立した大記録の一部:
・1試合の得点記録:100得点
1962年3月2日のニックス戦で100得点を獲得。歴代2位はコービー・ブライアントで81得点。※100点ゲーム詳細
・1シーズンの平均得点記録:50.4得点
100点ゲームと同じ1961-62シーズンに平均50点超えを達成。同記録では1~4位までチェンバレンが独占している。ウィルト以外の選手の最多記録は1986-87シーズンのマイケル・ジョーダン(37.1得点)。ちなみに2018-19シーズンのジェイムス・ハーデンは、ジョーダンの記録に次ぐ36.1得点だった。
・1シーズンの平均出場時間記録:48.5分
1961-62シーズンに史上初の平均48分超えを達成。NBAの試合時間は48分なので、シーズン全試合を1度もベンチに下がることなく出場した上に、数試合でオーバータイムもフル出場したことになる。
・60点ゲームの最多記録:32回
ウィルトはキャリア通算で32回の60得点超えを達成。歴代2位のコービー・ブライアントが6回だったことを考えると、その異常さがよくわかる。
・1シーズンの平均リバウンド記録:27.2リバウンド
プロ2年目の1960-61シーズンに達成。現在のNBAでは1試合に20リバウンドを獲得すると大きな話題になるが、ウィルトはデビューから8シーズン連続で平均20リバウンド超えを記録した。当時のNBAはフィールドゴールの精度が低く、その一方で1試合のポゼッション数が多かったので、今と比べてディフェンスリバウンドの機会が多かった。
チェンバレンは68個のNBA記録を保持している。その中でも特に、1シーズンの平均得点記録(50.4得点)や1シーズンの平均出場時間記録(48.5分)は二度と塗り替えられることがないだろう。
Video:「YouTube」