NBAプレイオフ史上2度目、ブレイザーズとナゲッツが第4OTに及ぶ死闘
このまま永遠に試合が終わらないかと思った。
NBAでは現地3日、モダ・センターで行われたポートランド・トレイルブレイザーズ対デンバー・ナゲッツのカンファレンス・セミファイナル第3戦がクアドラプル・オーバータイムに突入。プレイオフ史に残る激闘の末、ブレイザーズが140-137で勝利し、シリーズを2勝1敗とした。
ポストシーズンの試合が第4オーバータイムに及んだのは、1953年3月21日のボストン・セルティックス対シラキュース・ナショナルズ(現フィラデルフィア・76ers)以来66年ぶりで、NBA史上2度目。ボックススコアの幅に凄く違和感を感じる。
102-102で延長戦に突入したこの日の試合は、第1OTと第2OTのラストポゼッションでそれぞれのチームが決勝点のチャンスを手にするが、どちらもブザービーターのスリーに失敗。
第3オーバータイムでは、ポール・ミルサップのフェイダウェイによりナゲッツが残り30秒で4点リードと勝利を掴みかけるも、そこからブレイザーズはデイミアン・リラードが2連続で右サイドのドライブからレイアップをねじ込んで第4オーバータイムに持ち込む。
ブレイザーズに勝利を呼び寄せたのは、ベンチプレイヤーのロドニー・フッドだった。
延長戦に入ってからの大部分をベンチで見守っていたフッドだが、第4OT残り2分にチェックインすると、そこから2連続でミドルレンジジャンパーに成功。そしてブレイザーズの1点ビハインドで迎えた残り18秒には、チームのオフェンスリバウンドから決勝弾となる逆転スリーを沈める。
対するナゲッツは、ニコラ・ヨキッチが残り5.6秒でシューティングファウルをドローして同点のチャンスを手にするが、1本目のフリースローに失敗してしまった。
▼決勝スリー
勝利したブレイザーズは、CJ・マッカラムがゲームハイの41得点、リラードが28得点をマーク。マッカラムは延長戦の20分間で18得点を獲得した。またヒーローとなったフッドは、24分の出場で8本中6本のフィールドゴールを成功させて19得点を獲得している。
敗れたナゲッツは、ニコラ・ヨキッチが33得点、18リバウンド、14アシストでトリプルダブルを達成。前半はやや消極的だったヨキッチだが、ハーフタイム以降は1度もベンチに下がらず、出場時間はトータルで64分58秒だった。プレイオフの試合で65分プレイした選手は、NBAにショットクロックが導入された1954年以降でこの日のヨキッチが初めてだ。
ブレイザーズとナゲッツの第4戦は、現地5日にモダ・センターで行われる。
ボックススコア:「NBA」