シャキール・オニール、インスタの一般人アカウントに怒りのDMを飛ばしてしまう
90年代~00年代のNBAを代表するスーパースターの一人としてバスケットボール殿堂入りを果たし、引退後は『NBA On TNT』でコメンテーターを務めるシャキール・オニール。“バスケ史上最強のフィジカルモンスター”などと言われ、当時のリーグを圧倒的なパワーとサイズで席巻した偉大なセンターだ。
コート上での支配的で理不尽なパフォーマンスと同様、現役時代のシャックはオフコートでも暴れん坊でエゴイスティックな面があり、若手の頃から敵味方関係なく攻撃的かつ挑発的なコメントを連発していた。
現役引退後にコメンテーターになってからも、その性格はあまり変わっていないどころか、むしろ加速している様子。
最近では、ユタ・ジャズのドノバン・ミッチェルがシャックの餌食となっていた。
現地1月21日に行われたジャズ対ペリカンズ戦の試合後、シャックはミッチェルとのインタビューで、「君は私のお気に入りの選手の一人だが、君がネクストレベルに到達できる選手だと思っていない。反論はあるか?」と質問。シャックの言う“ネクストレベル”は、恐らく「チームを優勝に導けるスーパースター」といったニュアンスだろう。
このシャックの唐突で直接的な質問に対し、ミッチェルは失笑しながら「そうですか」と一言だけ返答。NBA On TNTのライブ中継は、一瞬だけ放送事故のような気まずい雰囲気に包まれた。
シャックとしては、あえて厳しい言葉を投げかけることでミッチェルを奮い立たせようとする目論見があったのかもしれないが、この発言とやり取りはSNSで炎上。
ファンたちから多くの批判コメントがシャックに向けられた他、レブロン・ジェームズも「建設的な批判とヘイトは別物」とインスタグラムのコメントで苦言を呈した。
ここで終われば良かったが、そこからシャックはさらに火に油を注ぐ行動に出てしまう。
シャックとミッチェルのインタビューの翌日、calsoscopedというインスタグラムアカウントが、「ミッチェルがシャックをポスタライズ」しているフォトショ画像を投稿。
するとシャックの公式アカウントからダイレクトメッセージが届いたらしい。DMの内容は、「黙れ馬鹿野郎」という怒りに満ちたもので、そのアカウントがスクショを晒したことで明るみとなった。
▼シャックが激怒した1枚
▼シャックの反応
シャックのインスタフォロワー数は1800万人以上。そんなメガアカウントが、一個人のアカウントに向けて、コメント欄ではなく、わざわざDMというパーソナルな形で意思表示したあたり、シャックの苛立ち具合が伺える。
歯に衣着せぬ発言を恐れないシャックだが、その一方で自分が煽られた時には過剰に反応してしまう打たれ弱い一面もある。
例えば「NBA On TNT」の番組内だと、チャールズ・バークレーとバスケ談義で対立した際には、「でもお前、チャンピオンシップリング持ってないよね」と強引にマウントを取りに行く場面もしばしば。
また、上のDMを晒された翌日には、自身のインスタに「これが偉大なガードポジションの選手だ」というメッセージと共に、コービー・ブライアントやペニー・ハーダウェイ、ドウェイン・ウェイドなど、NBAキャリアで一緒にプレイしたレジェンドたちの写真を投稿。
直接的な言及こそないものの、まるでミッチェルとそのサポーターへの当てつけのようにも見えてしまう。
ゴベアにも矛先が
これまでに、ドワイト・ハワードやジャベール・マギー、クリスタプス・ポルジンギスらをはじめ、後輩世代のビッグマンに対して痛烈な批判を繰り返してきたオニール。今年はミッチェルの他にも、ジャズのチームメイトであるルディ・ゴベアにも矛先を向けていた。
ゴベアに対しては以前から辛口気味だったシャックだが、ゴベアが今オフに歴代センターで史上最多額となる5年/2億500万ドルの延長契約を獲得してからは、さらにエスカレートしている。
まずシャックは、昨年末に出演したポッドキャスト番組で、「ヘイトしたいわけじゃない。でも(ゴベアの契約は)世界中の子供たちにとってインスピレーションになるべき。NBAでは11得点を平均すれば2億ドルを稼げるんだから」と、ゴベアの新契約を揶揄。
これだけならまだ良かったが、その1週間後には、自身のインスタにゴベアの上からダンクを叩き込むフォトショ画像を投稿し、「もし同じ時代にいたなら、俺が圧勝する」と言わんばかりのコメントを添えて、謎のマウント取りをしていた。
「俺は10本のフリースローをミスしながらも3ピリオドで45得点/11リバウンドをマークするだろう。そしてコイツは11得点/4リバウンドで第3Qにファウルアウトするだろう」
– シャキール・オニール
あまりにも唐突なゴベアディスが始まったため、ネット上ではシャックの投稿に対して「急にどうしたの笑」といった困惑の声が多く上がっていた。
さらにシャックは『NBA On TNT』でも、「平均11得点で2億ドル」コメントを続けてゴベアを批判。
番組レギュラーのケニー・スミスが、「でもゴベアはベストセンターの1人では?」と擁護しようとすると、シャックはメガネを外して立ち上がりながら、「勘弁してくれ。コイツはベストセンターの一人なんかじゃない」と声を荒げた。
ゴベアは2年連続DPOYを獲得した怪物センターだが、選手としてはシャックの方が遥かに格上なのは紛れもない事実。ゴベア>シャックなんて主張は誰一人としてしていないはずなのに、なぜこれほどまでにゴベアを敵視しているのだろうか?
なお、やや理不尽とも言えるシャックからの批判を受けたゴベア本人は、至って冷静に反論。
「(シャックとの間に)ビーフなんて存在しないよ。僕を悪く言ったり、僕の評判を落としたい人は勝手にすればいい。そういった行為は、その人たちの人間性を表しているだけだ。僕は番狂わせの話が大好き。僕はこれからも周囲の予想を覆し続けるよ」
– ルディ・ゴベア
現在ジャズは11連勝中。シーズンの約4分の1を終えた時点で、15勝4敗でリーグ単独1位となっている。
参考記事:「NBA」