S.ブレイクがウォリアーズに移籍、レイカーズはK.ベイズモア獲得
今季のトレードデッドラインを目前に控えた19日、ロサンゼルス・レイカーズのガード、スティーブ・ブレイクがゴールデンステイト・ウォリアーズへと移籍することが決定した。レイカーズはブレイクと引き換えに、ケント・ベイズモアとマーション・ブルックスの2選手を獲得する。
トレード成立が報じられたのは、ちょうどレイカーズが同日行われるロケッツ戦の準備でスタジアム入りしていた時。ブレイクはすでにウォームアップスーツを着ていたらしいが、移籍のニュースを聞くとすぐに私服に着替え、ゲーム開始1時間前にスタジアムを後にしたという。
「すごく複雑な気持ちだ。トレードされる可能性があることはわかっていたが、その反面、本当に起こるとは予想していなかった」とブレイクは語った。
「最もつらいのは家族のことだ。僕には妻と3人の子供がいるが、これから4ヵ月間離れて暮らさなきゃならない。それが一番つらい」
– スティーブ・ブレイク
試合開始の数時間前に「もう君はうちのチームじゃないから…」と告げられる。やはりNBAも純粋なスポーツリーグである以前にビジネスだ。
ブレイクは2011-12シーズンから3年半レイカーズに所属。今回のトレードに対して、コービー・ブライアントはTwitterで失望の念を綴った。
Not cool with @SteveBlake5 being gone AT ALL One of my closest teammates and psycho competitor GS picked up gem #smartmove
— Kobe Bryant (@kobebryant) 2014, 2月 20
「スティーブ・ブレイクのトレードにはまったくもって不満だ。彼は僕の最も親しいチームメイトだったし、凄まじい競争心の持ち主だ。ウォリアーズは宝石を手に入れた」
– コービー
ウォリアーズには即戦力
今季のブレイクは27試合に出場し、9.5得点、7.6アシスト、3.8リバウンド、1.26スティールを平均。スリーポイントも1試合平均アテンプト4.9本で成功率40%と高く、アウトサイドが頼りないウォリアーズのベンチにとって貴重な存在となるはず。
何よりも、ステファン・カリーの負担を軽減できるのが大きい。
今季のカリーは、試合終盤で燃料切れを起こす場面が少なからずあった。チームのNo.1スコアラーでありながらポイントガードを務め、コンスタントにダブルチームやトラップを受けていれば当然そうなる。
今季のウォリアーズは、カリーがコートに出ているときと出ていないときで、得点力に雲泥の差がある。カリーが出場中は「100ポゼッションあたり108.9得点」(リーグ2位)、反対にカリーがベンチにいるときは「100ポゼッションあたり90.3得点」(ダントツでリーグ最下位)。ブレイクがこの差を一人で埋めるのは到底無理だが、それでもカリーが必要最低限の休憩を取れるくらいはセカンドユニットのオフェンスをサポートできるはずだ。
また2人を同時に起用することで、カリーはよりオフ・ザ・ボールで動き回ることができ、シューティングに集中できるようになる。
ウォリアーズは今回のトレードで、主要メンバーを一人も失うことなく、ずっと探し求めていた実績のあるバックアップPGを手に入れることができた。
レイカーズは…
一方で、レイカーズが獲得したケント・ベイズモアとマーション・ブルックスは、今のところ即戦力とは言えない。今季の2人の平均スタッツは、ブルックスが17試合で2.6得点、ベイズモアが44試合で2.3得点。
ただ2人ともまだ若く、ポテンシャルはある。ブレイクを手放したことで、ラグジュアリータックスの支払額をわずかながら削ることもできた。どのみち今季のレイカーズはロッタリーチーム間違いなしなので(現在ウェスト最下位タイ)、今回のトレードはチーム再建に向けてむしろプラスになるかもしれない。
またケント・ベイズモアは、ベンチを盛り上げることに関しては天才的な選手だ(いつもベンチの端っこでポーズを決めているのがベイズモア):
さらにレイカーズのベンチにはロバート・サクレがいる!!
この2人がいれば、負け越しシーズンでも選手たちが楽しくプレーできること間違いなしだ。
Thumbnail by Keith Allison via Flickr
参考記事:「Ball Don’t Lie」