グリズリーズ1年目のスティーブン・アダムス、オフェンスリバウンドで球団新記録
メンフィス・グリズリーズのスティーブン・アダムスが現地3月26日、本拠地フェデックス・フォーラムで行われたミルウォーキー・バックス戦で6本のオフェンスリバウンドをもぎ取り、エース不在だったチームの勝利に貢献。
1シーズンの通算オフェンスリバウンド数で2009-10のザック・ランドルフを追い抜き、グリズリーズの球団新記録を樹立した。
▼歴代グリズリーズのシーズンORランキング
- スティーブン・アダムス:334本(2021-22)
- ザック・ランドルフ:330本(2009-10)
- ザック・ランドルフ:326本(2010-11)
- ザック・ランドルフ:310本(2012-13)
- ザック・ランドルフ:265本(2013-14)
2021年のオフシーズンに、ヨナス・バランチュナスと交換となる形でペリカンズからグリズリーズへと移籍したアダムス。トレード成立当初は、グリズリーズにとって2021年ドラフトでの順位を上げるためのムーブと見られ(17位から10位にトレードアップ)、「戦力的には低下した」といった否定的な意見も多かったが、シーズン開幕からすぐにチームにとって不可欠な存在となった。
今季のアダムスは71試合の出場で7.1得点/10.0リバウンド/3.3アシストを平均。得点ではルーキーシーズン以降でワーストとなっているが、オフェンスリバウンド数ではリーグ最多の平均4.7本。またポストからオフェンスのハブを務める場面が以前よりも増え、アシスト数でキャリア最多の数字を記録している。
なおアダムスは、オクラホマシティ・サンダー在籍時にも1シーズンのオフェンスリバウンドで球団新記録を樹立(2018-19)。複数のフランチャイズでオフェンスリバウンドのシーズン球団最多記録を打ち立てたのは、モーゼス・マローン、デニス・ロッドマン、シャキール・オニールに次いで史上4人目だという。
バスケットボールのリバウンド争いでは、後ろにいるディフェンス側が常に有利になる。そんな中、今季のアダムスはオフェンシブリバウンド率でリーグダントツ首位の18.3%を記録中(2位のクリント・カペラが14.8%、3位のルディ・ゴベアが12.9%)。デニス・ロッドマンやモーゼス・マローンといったNBA史上屈指のリバウンダーたちに匹敵する凄まじい数字だ。
エース不在でも強い
今季のグリズリーズは残り7試合の時点でリーグ2位の52勝23敗と、予想を遥かに上回る好シーズン。ジャ・モラントの大ブレイクに加え、アダムスをはじめとしたロールプレイヤーたちのパフォーマンスが躍動の原動力となっている。
特に4年目フォワードのジャレン・ジャクソンJr.は、今季DPOY候補にあがるべき活躍ぶり。スリー成功率32%とシューティングでやや苦戦しているものの、ブロック数ではリーグトップの2.3本を平均中だ。
なお今季グリズリーズは、モラントが欠場した19試合で17勝2敗。首位のフェニックス・サンズと同じく、とにかく層が厚い。
ボックススコア:「NBA」