ウォリアーズが歴代記録タイの72勝、スパーズは今季初のホーム敗戦
ゴールデンステイト・ウォリアーズが現地10日、AT&Aセンターで行われたサンアントニオ・スパーズ戦に92-86で勝利。スパーズに今季初のホーム黒星を与えると同時に、1995-96シカゴ・ブルズと並んでNBA記録タイとなるシーズン72勝を達成した。ウォリアーズがレギュラーシーズンにスパーズ本拠地で勝利を収めたのは1997年以来初となる。
前半のスコアを35-35とスローペースなゲームに持ち込み、後半開始2分で8点リードを奪ったこの日のスパーズだが、対するウォリアーズはステファン・カリーの2連続スリーをきっかけに12-0のランを展開して逆転。その後スパーズはラマーカス・オルドリッジやセカンドユニットの奮闘により僅差で食い下がるも、62-61で迎えた第4Qは中盤からウォリアーズが完全に主導権を握ってリードをじわじわと広げ、そのまま最後まで逃げ切り、スパーズのホーム連勝記録を48で終わらせた。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
GSW | 14 | 21 | 27 | 30 | 92 |
SAS | 19 | 16 | 26 | 25 | 86 |
カリーがテイクオーバー
前半はFG成功数8本中4本の11得点とやや控えめだったカリーだが、第3Qに入ってから一気に爆発。トランジションのクイックスリーやミドルレンジからのフローターなど難しいショットを高確率で沈め、後半だけで26得点、最終的にゲームハイの37得点を獲得した。
これでカリーは151試合連続でスリーポイントシュートに成功。今シーズンの3P成功数で392本に到達した。
ウォリアーズは他に、クレイ・トンプソンが14得点、ドレイモンド・グリーンが11得点をあげている。
GSWから点が取れない
カリーに37得点を与えてしまったものの、スパーズのディフェンス自体は決して悪くなかった。グレッグ・ポポビッチHCも、試合後に選手たちの健闘を称えている。
「彼ら(チーム)のことをこれ以上なく誇りに思う。素晴らしいチームとの対決で、我々のアグレッシブさや細部への注意力は第3戦(4月7日の試合)に比べてはるかに良かった。いいプレーがたくさん出来ていたよ。だから今日のパフォーマンスにはとても満足している」
– グレッグ・ポポビッチ
ただ、他の3試合の直接対決にも共通することだが、とにかく点が取れない。今季のスパーズは1試合平均103.7点、FG成功率48.5%を記録しているが、ウォリアーズとの4試合では平均91.0得点、FG成功率42.2%とパフォーマンスが低迷。オフェンシブレーティング(100ポゼッションあたりの得点)をみても、リーグ3位を誇る108.5点から94.8点へと大幅に下落している。10日の対戦でも、FG成功率37.8%、3P成功率17.6%に抑えられてしまった。
20分の出場で8得点に終わったマヌ・ジノビリは、ウォリアーズ相手に点を取れない理由についてこう語っている:
「彼らはフィジカルでサイズがあり、ピック&ロールに対してスイッチを多用するんだ。だから切り崩して優位に立つのが難しい。ウォリアーズには、高い運動能力と強さを持った同じサイズの選手がたくさんいて、常にスイッチすることができる。つまり彼らはディフェンス面でもとてもユニークなんだ。これができるチームはあまりいないよ」
– マヌ・ジノビリ
この日のスパーズで唯一好調だったのがラマーカス・オルドリッジで、FG成功率61%から24得点、10リバウンドをマーク。カワイ・レナードは20得点、13リバウンド、5アシスト、3ブロック、2スティールとオールラウンドに活躍したものの、フィールドゴール成功22本中7本(スリー3本中0本)とシューティングに苦戦した。
▼オルドリッジ
シュート不調は他のガード陣も同様で、ダニー・グリーンがスリー6本中0本の2得点、パティ・ミルズがスリー4本中1本の7得点。ケビン・マーティン(9得点)とボバン・マリヤノヴィッチ(4得点)は後半のチームオフェンスに貢献したが、ディフェンス面でやや重荷となった印象だ。
▼スパーズ、4月10日GSW戦ショットチャート
これでウォリアーズはブルズの記録に並んだことに加え、1シーズンにおけるロードゲーム勝利数で歴代記録を更新(34勝)。次はレギュラーシーズン最終日の現地13日に、73勝目をかけて本拠地オラクルアリーナでメンフィス・グリズリーズと対戦する。
ボックススコア:「NBA」