ウォリアーズが19点ビハインドから逆転圧勝、スパーズは4連敗
2017年に入ってから同じようなシナリオを何度も見た気がする…。
AT&Tセンターでは現地2日、昨季ウェスト決勝を戦ったゴールデンステイト・ウォリアーズとサンアントニオ・スパーズの試合が行われ、序盤の大量得点差を跳ね返したウォリアーズが112-92で圧勝。カワイ・レナード不在ながら、開幕4連勝と好スタートを切った今季スパーズだったが、これで2014-15シーズン以来初(レギュラーシーズンで)の4連敗を喫することとなった。
この日のスパーズは、序盤にオフェンスリバウンドとロングレンジショットでウォリアーズを圧倒し、第1Q残り3分で早くも31-12の19点リードを奪取する最高の立ち上がりを見せたが、そこからゲームの流れは急展開。ウォリアーズは、ステフィン・カリーの連続フィールドゴールですぐに息を吹き返すと、第2Qにはクレイ・トンプソンも高確率でショットを決め、第1Q残り3分から前半終了までの15分間を38-24で上回り、ハーフタイムで5点差に巻き返す。
▼グリーンがKDをポスタライズ
後半に入ってもウォリアーズの勢いが衰えることはなく、今度は前半に不調気味だったケビン・デュラントがリズムをつかみ、第3Q開始2分で逆転に成功して、一気に主導権を掌握。対するスパーズは、ラマーカス・オルドリッジやカイル・アンダーソンの奮闘で何とか食い下がろうとするも、一向に流れを変えることはできず、10点ビハインドで迎えた第4Q残り4分50秒には、審判に激しく抗議したグレッグ・ポポビッチHCがテクニカルファウル2つで退場。さらにパトリック・マカウに2連続スリーを沈められて、完全にとどめを刺された。
ウォリアーズ(6勝3敗)は、トンプソンがチームハイの27得点、デュラントが24得点、8リバウンド、3ブロック、カリーが21得点、ドレイモンド・グリーンが16得点、7アシストと、オールスター組が大活躍。チーム全体で28本中14本のスリーを沈め、30アシストをあげている。
▼KDとクレイ
今季のウォリアーズは、試合序盤にターンオーバーを連発するスロースタートが目立ち、さらにスティーブ・カーHCが「選手たちはセットプレイを忘れている」と苦言を呈するなど、やや集中力を欠いている印象だが、スイッチをONにした時の爆発力は相変わらずチートレベル。キャブスにも言えることかもしれないが、3年連続でファイナルまで進んだチームがレギュラーシーズン序盤でモチベーションを保つのは、精神的にも肉体的にも困難なのだろう。ビッグスリーのヒートや、シャック&コービーのレイカーズも同じだった。
シーズン初のホーム黒星を喫したスパーズは、オルドリッジが24得点、10リバウンド、カイル・アンダーソンが16得点、4アシストをマーク。この日はパティ・ミルズを先発で起用して好スタートを切るも、第2Q以降はオフェンスが冷え切ってしまい、試合を通してファストブレイクでの得点がわずか7点。ハーフコートオフェンスでもスリーポイントラインを完全に封鎖され、後半は1本もスリーを決めていない。
ただオルドリッジは、FG成功率こそ低かったものの、ダブルダブルを記録しながら昨季DPOYのドレイモンドをファウルトラブルに追い込むなど好調を維持しており、グレッグ・ポポビッチHCも試合後に「ラマーカスは素晴らしかった」と称賛。カイル・アンダーソンも、中盤でオフェンスを指揮したり、デュラント相手にドリブルから1on1でスコアしたりと、非常に良かった。
▼アンダーソン
それにしてもミルズのスランプがなかなか終わらない。とにかくシュートがすべて短く、昨季に41.4%を記録したスリー成功率が、今季は26.7%に落ち込んでいる。
ボックススコア:「NBA」