ペイサーズが2点差を死守、ヒートを破りシリーズをタイに戻す
ヒート対ペイサーズのイースタンカンファレンス決勝第2戦は、ペイサーズが試合時間残り1分からレブロンを封じ込める鉄壁のディフェンスを披露し、97対93で勝利。シリーズを1勝1敗のタイに戻し、ヒートからホームコート・アドバンテージを奪い取った。
最後まで1ゴールを競い合う大接戦となったこの日の試合。前の試合と同様に、レブロン・ジェームズとポール・ジョージの白熱したスーパースターバトルがあり、両チーム間で50回のファウル、27回のターンオーバーが記録された。第1戦との決定的な違いは、クラッチタイムでのレブロンのパフォーマンスだ。
第1戦でみせたヒーロー的なクラッチプレイとは正反対に、この日のレブロンは2点ビハインドで迎えた残り1分から2連続のターンオーバー。36得点、フィールドゴール成功率70%と、試合を通してMVPに相応しいパフォーマンスを披露したレブロンだが、最後の最後で痛恨のミスを連続で犯してしまい、ホームで敗北を喫することとなった。
▼レブロンの2連続ターンオーバー:
この試合でペイサーズは、スタメン全員が二桁台の得点をあげている。ロイ・ヒバートは29得点、10リバウンドのダブル・ダブルをマーク。すっかりチームのエースに成長したポール・ジョージは、22得点、8アシストの活躍で、第3Q終了間際にはクリス・アンダーソンの上から豪快なダンクを叩き込んだ。
▼ポール・ジョージ: ダンク、アンド・ワンスロー
一方のヒートは、レブロンの36得点の他に、クリス・ボッシュが17得点、ドウェイン・ウェイドが14得点を獲得。ヒートで二桁を得点したのはこの3人だけだった。
両チームとも闘争心むき出しのフィジカルな試合が続くシリーズだが、この日は2人のスターの間で微笑ましいやり取りがみられた。第3Qの終了間際でのことだ。
ジョージがアンダーソンにアンド・ワンスローのダンクを叩き込んだ直後、レブロンがドリブルでコートを駆け抜け、ブザーと同時にロングスリーを決める。この後、レブロンはすぐにベンチに戻らず、ジョージに近づいていき、2人は軽いタッチを交わした。
プレイオフの敵同士で、これは非常に珍しい光景だ。このときレブロンは、「お返しだ」と声をかけたらしい。ジョージのことを対等のライバルと認めた証だろう。ジョージは試合後のインタビューで、このやり取りについて、「ずっと忘れることのない瞬間だ」と語った。
その一方で、ヒートのもう一人のスター、ドウェイン・ウェイドは、第4Qに彼の必殺技「フライング・エルボー」を披露。クリーンヒットでランス・スティーブンソンを見事フロアに沈めた。
審判がこのチープショットを見逃していたため、ウェイドはファウルを取られなかった。とはいえ、カメラはばっちり見ていたので、ウェイドには罰金か出場停止か、何らかの処置が下るかもしれない。
本当に何やってんだか…。ヒートがこのシリーズを制するためには、ウェイドはプロレス技以外でゲームをステップアップしなくてはならない。
第3戦は26日にペイサーズの本拠地で行われる。
Thumbnail:「NBA – YouTube」