ホークスがトレードでジェフ・ティーグ獲得
NBAでは現地1月16日、アトランタ・ホークスとミネソタ・ティンバーウルブズの間でトレードが成立。
ホークスはアレン・クラブを放出し、ウルブズからジェフ・ティーグとトレビオン・グラハムの2選手を獲得する。
ジェフ・ティーグが巡り巡ってアトランタに戻ってきた。
2016年7月、ホークスは3チームトレードで契約最終年だったティーグをインディアナ・ペイサーズへと放出。その見返りとして、2016年ドラフト12位指名のトーリアン・プリンスを手に入れる。
その3年後の2019年6月、ホークスはプリンスと2021年ドラフト2巡目指名権をブルックリン・ネッツにトレードして、アレン・クラブとドラフト1巡目指名権2つ(2019年17位指名権、2020年ロッタリー保護付き)を獲得。そして今回、クラブ放出で、ティーグを再びチームに迎えた。
ティーグ→プリンス→クラブ→ティーグ。このサイクルの間に、ホークスは2巡目指名権1つと交換で、1巡目指名権2つを手に入れたことになる。なかなか見事な投資術だ。
ティーグは最初にホークスに所属した7シーズンで12.1得点、5.2アシストを平均。2014-15シーズンにはホークスの60勝とカンファレンスファイナル出場に大貢献し、2015オールスターに選出されている。
▼ホークス時代のティーグ
今季のティーグは34試合で13.2得点、6.1アシストを平均。ホークスでは主にトレイ・ヤングのバックアップを務めることになる。
ヤングがフロアにいない時間帯のホークスはオフェンスが壊滅的だ。ティーグ加入により少しは改善するだろう。ホークスにとっては、アセットを何一つ失わずにバックアップPGを獲得し、さらに長期的なサラリー面のリスクもない(ティーグは契約最終年)グッドトレードだったと思う。
ウルブズはロスター枠とシューター獲得
ウルブズがティーグのトレードを検討しているという報道は1カ月前ほどから出ていたので、それほどサプライズではない。ティーグの見返りとして、シューターのアレン・クラブとロスタースポットを獲得した。
タレントレベルだけを比較するとダウングレードに見えるが、深刻なシュート力不足に悩まされていたウルブズにとっては、ティーグよりもクラブの方が必要な人材だと言えるかもしれない。今季のクラブはややスランプ気味であまり活躍できていないものの、キャリア3P成功率で38.9%と優秀なアウトサイドシューターだ。
またティーグと同じく、クラブも今季で契約最終年なので、もしチームに上手くフィットしなくても将来的にサラリーキャップを圧迫するリスクはなし。反対にチームにとってプラスだと判断すれば、ウルブズは今夏FAでバード権利を行使できる。
なお現地メディアの間では、ウルブズが2月6日のトレードデッドラインまでにもう一度動くだろうとの見方が強い。目下の課題はボールハンドラーの補強で、『The Athletic』のShams Charania記者によると、ウルブズはウォリアーズからディアンジェロ・ラッセルを獲得する手段を真剣に模索しているという。
ウルブズエースのカール・アンソニー・タウンズとラッセルは同じドラフトクラス(2015年)の1位2位指名で、プライベートでも親しい。ラッセル自身も昨年10月の『SLAM』誌のインタビューで、「タウンズ(+デビン・ブッカー)と同じチームでプレイしたい」といったニュアンスのコメントを残していた。
ただウォリアーズ側は、よほど魅力的なオファーがない限り、ラッセルを動かすつもりはないとのこと。「ロバート・コビントン+サラリー調整要員(ゴーギー・ジェン)+ドラフト1巡目指名権」あたりのパッケージでは、首を縦に振らないだろう。もしウルブズがタウンズをオファーすれば一発だが、それでは元も子もない。
ウルブズはラッセルの他にも、ペイサーズのアーロン・ホリデーやニックスのデニス・スミスJr.の獲得を狙っていると報じられている。
参考記事:「NBA」