【GSW vs MEM第4戦】ディフェンスで圧倒したウォリアーズが快勝、シリーズは2勝2敗に
現地11日に行われたゴールデンステイト・ウォリアーズ対メンフィス・グリズリーズのWCセミファイナル第4戦は、MVPのステファン・カリーが33得点でチームを牽引し、ウォリアーズが101対84で圧勝。シリーズを2勝2敗のタイにして、ホームコートアドバンテージを奪い返した。
第2,3戦での2連敗から何としても立ち直るべく、いくつかゲームプランを修正して第4戦に臨んだウォリアーズ。まず最もクリエイティブだったのが、センターのアンドリュー・ボーガットにトニー・アレンをマークさせるという大胆なディフェンス戦略だ。
ただしマークといってもアレンを追いかけ回すわけではなく、あくまでバックドアのカットを阻止する程度。ボーガットは基本的にペイントエリアに陣取り、アレンがミドルレンジ~アウトサイドいるときは、例えボールを持っていたとしても放置する。マーク・ガソルとザック・ランドルフがローポストに入った際に、迅速にヘルプに行けるようにするためだ。
▼放置
完全にノーマーク状態だが、これをコンスタントに決められるような選手が相手なら、スティーブ・カーHCはこんな戦略を用いない。アレンは最初のジャンプショットを沈めたものの、そこから3本連続でワイドオープンのスリーに失敗。間もなくベンチに下がり、この試合では最終的に16分しか出場しなかった。
同時にウォリアーズはインサイドのディフェンスを固めることに成功。グリズリーズのペイントエリア内のFG成功率をわずか4割以下に抑え、これがオフェンスの好リズムにつながった。7-0のランで第1Qをクローズして主導権を握ると、第2Qにステファン・カリーが14得点を獲得。ハーフタイムまでにリードを17点に拡大する。
またウォリアーズは、チャンスがあればハイ・ピック&ロールで機動力の低いランドルフをアタック。後半に入ってからは二桁台のリードを保ったまま、101対84でグリズリーズに快勝を収めた。
▼ピック&ロールからトンプソンのスリー
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
GSW | 28 | 33 | 21 | 19 | 101 |
MEM | 20 | 24 | 20 | 20 | 84 |
ウォリアーズは、カリーがゲームハイの33得点、5アシスト、8リバウンドを記録。過去2試合はシューティングスランプ気味だったが、第4戦では4本のスリーを含む22本中11本のフィールドゴールを成功させている。第1Qのラストポゼッションには3ptラインの1mほど外側からディープスリーを沈めるなど、MVPにふさわしい活躍をみせた。
▼ステファン・カリー、第4戦ハイライト
▼思わずカリーにハイファイブを求めるグリズリーズファン
(via Stockholm_Syndrome)
他には、ドレイモンド・グリーンが16得点、10リバウンド、クレイ・トンプソンが15得点をそれぞれ獲得。第2戦と第3戦は3pt成功率23.1%(2試合の合計で52本中12本)とアウトサイドショットに精彩を欠いていたウォリアーズだが、第4戦では普段の調子を取り戻し、33本中14本のスリーを沈めることができた。
一方の敗れたグリズリーズは、マーク・ガソルが19得点、10リバウンドのダブルダブルを記録。チーム全体では、FG成功率37.5%、スリー成功率22.2%と、ウォリアーズのディフェンスに苦しめられた。
第4戦の試合結果を受け、グリズリーズのデビッド・イェーガーHCが第5戦でどんな修正を加えてくるのか非常に楽しみ。優秀なヘッドコーチ同士のせめぎ合いは、NBAプレーオフの醍醐味の一つだ。
第5戦は、現地13日にウォリアーズの本拠地オラクルアリーナで行われる。
Thumbnail via YouTube
ボックススコア:「NBA/Stats」