ストックトンとマローンの芸術的なピック&ロールを堪能できる7分動画
「ピック・アンド・ロール」は、近年のバスケットボールで最もベーシックかつ重要なオフェンス戦術の一つだ。
基本的には、ボールハンドラーのためにスクリーン(ピック)をセットし、ディフェンスをブロックしたところでスクリーナーがゴール下に滑り込む(ロール)というシンプルなプレー。ディフェンスはスクリーンをファイトオーバーするべきか、スイッチするべきか、それともボールをトラップするべきか瞬時の決断を迫られ、それに応じてドライブやプルアップショット、スクリーナーへのパスなど、たくさんのオフェンスチャンスを切り開くことができる。
NBAでもほぼすべてのポゼッションで目にする攻撃パターンだが、元ユタ・ジャズのジョン・ストックトンとカール・マローンほど効果的に使用できたコンビはいない。ストックトンの判断力とマローンのフィニッシュ力から生まれるピック&ロールはまさに芸術的で、当時のリーグでは完全に止めるのがほぼ不可能だった。
2人はこのツーマンゲームで長年に渡り相手チームを破壊し続け、ストックトンはキャリア通算アシスト数歴代1位、マローンは通算得点数歴代2位という大記録を達成している。
最近のNBAでは、これほどシンプルで見事なピック&ロールをあまり見かけなくなった。それは必ずしも今の選手たちがストックトン&マローンに劣っているというわけではなく、ピック&ロールに対応するためのディフェンスが格段に進歩したためであり、さらにそれを切り崩すためのピック&ロール戦略が複雑化したためだと思う。
Image via YouTube/NBA
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