ブログ デニス・ロッドマン 脱北者からの手紙

Published on 1月 9th, 2014 | by Tunaパスタ

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脱北者が綴ったデニス・ロッドマンへのメッセージ

元シカゴ・ブルズのデニス・ロッドマンが6日、4度目となる北朝鮮訪問を果たした。目的は「スポーツによる文化交流」。今回はアメリカから元NBA選手らが同行し、8日に迎える金正恩第1書記の誕生日に北朝鮮代表とバスケットの親善試合を行う予定だという。

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「ロッドマン再訪朝」のニュースを読んでいて、先月『ワシントン・ポスト』紙に掲載されていたある記事を思い出した。「脱北者がロッドマンに宛てた手紙」を取り上げたものだ。とても考えさせられる内容だったので、ここに抄訳して紹介したいと思う。

この手紙を書いたのは人権活動家のシン・ドンヒョクさん(Shin Dong-hyuk)。北朝鮮の強制収容所を脱獄して、国外逃亡に成功した唯一の人間だとされている。


Mr.ロッドマンへ

私はあなたにお会いしたことがありません。昨年2月に北朝鮮を訪問されるまでは、あなたのことを知りませんでした。今はあなたがタトゥーのたくさん入った有名な元バスケットボール選手だということを存じ上げています。また、あなたが北朝鮮のバスケットボールチームをコーチし、あなたの友人である独裁者、金正恩第1書記を訪問するため、再び訪朝する予定だと聞いています。

ここで自己紹介をさせてください。私は1982年に北朝鮮の政治犯収容所「14号収容所(Camp 14)」で生まれました。50年以上に渡り、金正恩とその一族はCamp 14のような収容所を利用して、政権の脅威だと判断した国民を投獄し、飢えさせ、死ぬまで強制労働を課してきました。国民は、裁判もなく秘密裏に強制収容所へと送られます。政権にとって間違った行動や思想を持った者の血族だという理由だけで罪に問われます。私の罪状は、1950年代に伯父が韓国に亡命したということでした。

あなたのスマートフォンから、14号収容所の衛星写真が確認できるでしょう。今こうしている間にも、収容所では人々が飢えに苦しんでいます。看守から暴行を受けている人もいれば、他の受刑者への見せしめとして公開処刑されている人もいます。私はこういった処刑を見ながら育ちました。実母が絞首刑になる現場も目撃しています。

14号収容所内では、受刑者同士が強制的に結婚させられ、子供を作らされるというルールがあります。その子供たちは奴隷となります。2005年に脱獄するまでは、私も奴隷の一人でした。私の体は、収容所内で受けた拷問による傷で埋め尽くされています。

私は偶然にもあなたの友人の金正恩と同じ年齢です。しかし私について彼に尋ねてみてください。おそらく彼は私を「人間の屑」と呼ぶことでしょう。彼の国営メディアは我々脱北者をそう呼びます。あなたの友人は、14号収容所の存在すら否定するかもしれません。その時は、あなたの携帯電話から収容所の写真を見せてあげてください。

Mr.ロッドマン、私はあなたに北朝鮮への訪問を中止するよう言える立場にはありません。行きたいところに行って、言いたいことを言うのは、あなたのアメリカ人としての権利です。あなたが前回訪朝した時のように、高級なお酒を飲み、贅沢な宴を楽しむのもあなたの権利です。しかしあなたが独裁者と楽しい時間を過ごすときも、彼やその家族がこれまでにしてきたことを頭の隅に置いておいてください。

つい先週、金正恩は自分の親族を処刑するよう命令を下しました。最近撮影された衛星写真は、14号収容所やその他の強制収容所がさらに拡大している可能性を示唆しています。国連世界食糧計画(WFP)によると、5人に4人の北朝鮮人が飢えに苦しんでいます。深刻な栄養失調が、何万人もの子供たちの成長を破壊しています。食料を求め脱北した若い女性たちが、中国やその他の土地で人身売買の悪の手に落ちています。

Mr.ロッドマン、私があなたに手紙を書いたのは、何よりも金正恩に国民の悲痛な叫びを聞いてほしかったからです。あなたの友人関係を利用して、彼に理解させることができるのではないでしょうか。彼には強制収容所を閉鎖して、国の経済を立て直す権力があるのです。そうすれば国民が飢えに苦しむ必要もありません。

独裁政権は永久に続きません。いつの日か北朝鮮にも自由が訪れるでしょう。その時に、あなたが何らかの形で変化に貢献できたことを望むばかりです。独裁者との友人関係を利用して、北朝鮮の人々とも友人になっていただきたい。ここで手紙を締めくくらせていただきます。

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ロッドマンの再訪朝に関しては、正直なところとても複雑な気持ちだ。ロッドマンは「政治的な活動は一切関係ない」とコメントした。スポーツと政治は別だという考えにも賛成できる。もしかすると、ロッドマンの活動が北朝鮮と世界の関係にポジティブな影響をもたらすかもしれない。

しかし、独裁者を友と呼び、彼の行いを擁護する姿からは少し違和感を感じてしまう。

ソース:「washingtonpost.com

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いつもたくさんのコメントをありがとうございます。最近、返信が遅くなっており、申し訳ありません…



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