76ersのジョエル・エンビードが顔面骨骨折、無期限の戦線離脱へ
6試合に及んだトロント・ラプターズとの第1ラウンドを突破したばかりのフィラデルフィア・76erから最悪のニュースが飛び出した。
76ersの発表によると、エースのジョエル・エンビードが第6戦で右眼窩骨折の怪我と軽度の脳震盪を負った模様。現地5月2日からスタートするマイアミ・ヒートとのイースト準決勝第1戦の欠場は確実だという。
エンビードが負傷したのは、ファーストラウンド第6戦の後半。76ersの勝利がほぼ確定していた第4Q終盤、ドライブを仕掛けたラプターズのパスカル・シアカムの肘がエンビードの顔面を直撃してしまった。
残り4分で29点差とすでに勝敗は決しており、エンビードを含めたスターターたちがフロアにいる必要のない状況だっただけに、怪我が起こってしまったのが残念でならない。
第6戦でのエンビードは、33得点/10リバウンドのダブルダブルでシクサーズをシリーズ勝利に牽引。試合後のインタビューでは、「顔の骨を折られたかもしれない。冗談じゃなくて、本当に骨を折られたと思う。でもいいさ、これがプレイオフだ」と笑いながらコメントしていたが、実際に折れていた。
復帰はいつ?
眼窩骨折はNBAでよくある怪我の1つだが、復帰時期は怪我の位置や重症度によって大きく異なる。1~2試合の欠場ですぐに復帰する場合もあれば、1カ月ほど離脱するケースもある。
エンビードは2018年3月にも同じけがを負った経験があり、その時は手術後に約3週間を戦線離脱。レギュラーシーズン最後の8試合とプレイオフ最初の2試合、計10試合を欠場した。もし今回も同じ程度もしくはそれ以上の怪我だった場合、イースト準決勝中の復帰は絶望的だ。
一方で、仮に数日後にマスクを着けて復帰可能な状態だとしても、すでに脳震盪と診断されているため、フロアに戻るには、まずリーグが定める脳震盪プロトコルをクリアしなければならない。なので、76ersは少なくともシリーズ最初の2~3試合をエンビード抜きで戦う準備が必要だろう。
今の76ersには、もう1人のスーパースターであるジェームズ・ハーデンがいるが、もともとビッグマンのデプスが弱いため、エンビードの離脱は致命的。ベテランビッグのデアンドレ・ジョーダンとポール・ミルサップはローテーションから外れており、実質的なバックアップセンターは2年目のポール・リードのみ。よって、ジョージ・ニアンを5番にしたスモールラインアップを第2ラウンドでの主力にせざるを得ないかもしれない。
なお対戦相手のヒートも、カイル・ラウリーやジミー・バトラーら主力の怪我で不安を抱えている状態。シリーズ第1戦は現地5月2日にマイアミで行われる。
参考記事:「NBA」