トレードされたドラモンドが嘆きのツイート「NBAに忠誠は存在しない」
NBA2019-20シーズンのトレードデッドラインとなった現地2月6日、センターのアンドレ・ドラモンドがデビューから7シーズン半を過ごしたデトロイトを去ることとなった。
デトロイト・ピストンズはクリーブランド・キャバリアーズとのトレードでドラモンドを放出。見返りとして、キャブスから2023年ドラフト2巡目指名権、ブランドン・ナイトとジョン・ヘンソンの2選手を獲得した。
トレード合意の報道から間もなく、ドラモンドは自身のTwitterを更新。「NBAはただのビジネスだ」と悲痛なメッセージをつぶやいた。
「NBAについて学んだことを一つ挙げるとすれば、ここには友情や忠誠心はない。僕はピストンズに身も心も捧げてきた。それなのに何の前置きもなく今回の仕打ち。NBAはただのビジネスなのだと改めて理解できたよ」
続いてドラモンドは、デトロイトへの感謝とキャブスへの意気込みをツイート:
「デトロイトよ、ありがとう。僕にとっていつまでも特別な場所である続けるだろう。でも次に進もう。キャブス、準備はできているか!シーズンを良い形で終わらせよう」
さらに数時間後、「息子よ、誰も信用するな」という何とも物悲しいツイートを発信している。
センターの価値
ドラモンドに関するトレードの噂は2年ほど前から出ており、今年だけでも何度も報じられてきた。なのでドラモンド的にも心の準備はできているものかと思ったが、いざ現実になってみると想像以上にショックを受けたのかもしれない。あるいは、トレードの見返りがあまりにも少なかったことに傷ついたのか…。
ピストンズが獲得したナイトとヘンソンは今季で契約終了。よってドラモンド放出によるリターンは、実質ドラフト2巡目指名権1つだけだ。
いくらドラモンドが今夏のFA候補(来季契約がプレイヤーオプション)だからといって、5年連続でリーグ最多リバウンド数を記録し、ほんの2年前にオールスターに輝いた選手の見返りがドラフト2巡目指名権1つというのは、さすがに少なすぎる。ドラモンドのプライドが傷ついても不思議ではない。
ピストンズとしては、このタイミングで何としてもドラモンドと決別しておきたかったのだろう。ピストンズがドラモンドと再契約する気がないのは明らかだったし、もし来季プレイヤーオプション(2875万ドル)を行使されていれば、再建への道がさらに遠のいていた。
クリント・カペラのトレードでも少し感じたことだが、リーグにおけるセンターの価値は、恐らく今が過去最低だろう。
参考記事:「ESPN」