2013年ドラ1のアンソニー・ベネットがロケッツと契約
元ドラフト1位指名のビッグマンがヒューストンから2年ぶりのNBA復帰を目指す。
現地12日、ラッセル・ウェストブルックをトレードで獲得したばかりのヒューストン・ロケッツが、アンソニー・ベネットと契約合意。The Athleticによると、契約内容はノンギャランティのとのこと。来季ロスターに残れるかどうかは、トレーニングキャンプやプレシーズンでの出来栄えにかかっている。
2013年ドラフトでクリーブランド・キャバリアーズから全体1位指名を受けたベネットは、デビューからの4シーズンで4.4得点、3.1リバウンドを平均。1位指名の期待に応えられないままチームを転々とし、2017年1月にブルックリン・ネッツを解雇されたのを最後にNBAから遠ざかっていた。ドラ1の選手がルーキー契約中にウェイブされるのは極めてレアなケースだ。
なおベネットは2017年にトルコのフェネルバフチェ・ユルケルの一員としてユーロリーグ制覇を達成している。
▼ここ2シーズンはGリーグで活躍
今夏FAのロケッツはベネットの他に、フロントコートの補強として大ベテランのタイソン・チャンドラーを1年のミニマム契約で獲得。さらにオールティン・リバース、ジェラルド・グリーン、ダニュエル・ハウスJr.のウィング3選手と再契約を結んだ。
エリック・ゴードンやクリント・カペラ、PJ・タッカーら主力のロールプレイヤーたちは残留。クリス・ポールとラッセル・ウェストブルックをトレードでスワップしたことを除けば、ロスターの色は昨季とそれほど変わっていない。ウェストブルックの加入がロケッツのスタイルにどんな影響を与えるのか楽しみ。
ロケッツは、ジェイムス・ハーデンがオフェンスのシステムそのものだ。
シューター3人(もしくは4人)をスリーポイントラインの外側にスポットアップさせ、ハーデンが時間をたっぷり使ってドリブルで攻める。以前はセンター(クリント・カペラ)とのピック&ロールを攻撃の起点としていたが、最近ではスクリーンすら使わない。カペラを常にダンカースポットに待機させ、ペリメーターから純粋なアイソレーションを展開する。
昨季のハーデンはフローターも完全に習得し、シグネチャームーブであるステップバック・スリー(+ドローファウル)も破壊力を増すばかり。ガード選手としてNBA史上最強レベルの1on1スコアラーへと進化を遂げ、マイケル・ジョーダン以降で最多となるシーズン平均36得点超えを達成した。
ハーデンはパスセンスも抜群なので、対戦相手がダブルチームを仕掛けようとすればシューターへの綺麗なクロスコートパスが飛んでいき、ペネトレーションに対してセンターがヘルプに動けばロブパスの餌食となる。
▼ハーデンのISO
昨季のロケッツは、オフェンシブ・レーティング(100ポゼッションあたりの得点)でゴールデンステイト・ウォリアーズに次ぐリーグ2位の数字を記録した。
ロケッツのマイク・ダントーニHCは、来季もこのオフェンススタイルを貫くつもりなのか?それともウェストブルックが加入したことで戦略をアジャストするのか?
参考記事:「Yahoo Sports」