2021ドラ1候補のケイド・カニングハム「デトロイトのカルチャーは僕に合っている」
2021年NBAドラフトの1位指名最有力候補として注目されているオクラホマ州立大のケイド・カニングハム。6月に行われたドラフト抽選会の直後には、「カニングハムは1位指名権を持つ球団としかミーティングをするつもりがない」という報道が現地メディアから出ていた。
今年のドラフト全体1位指名権を保持しているのはデトロイト・ピストンズだ。
2021年NBAドラフトを来週に控えた現地23日、カニングハムはリモートでの記者会見でデトロイトついて言及。すでにデトロイトのカルチャーや街に虜の様子で、「指名してもらえれば幸せだ」とコメントした。
「デトロイトが大好き。ドラフトロッタリーのずっと前から、デトロイト発の音楽などを聴いたりしていた。昔からデトロイトの文化に通じていたよ。いろいろなことが起こっている街だけど、地元のスポーツチームを再び盛り上げることで街のためになると思う」
「デトロイトは僕に合っている。もし1位指名してもらえるのなら、デトロイトの人たち、そしてミシガンの人たちが持つスワッグをコート上で体現したい。欲しいものは自らの手で掴みにいくアンダードッグの精神。僕はこの街のそういった部分が大好きだ」
現地メディアによると、カニングハムは今週初めにピストンズとのミーティング/ワークアウトのためにデトロイトを訪問。ファンたちと記念撮影する画像などがSNSで話題になり、またカニングハムがMLB観戦でコメリカパーク(デトロイト・タイガースの本拠地)を訪れた際には、球場で「We Want Cade」のチャントが巻き起こった。
カニングハムとデトロイトはすでに相思相愛な模様。デトロイトのプロスポーツシーンが、これほどの大型ルーキーを獲得するのは一体いつぶりだろう?
カニングハムが来季NBAでピストンズ以外のユニフォームを着る可能性があるとすれば、それは他のチームがトレードで1位指名権を獲得した場合。報道によれば、2位指名権を持つヒューストン・ロケッツが1位にトレードアップする方法を模索しているという。
カニングハムはテキサス州生まれということもあり、ロケッツにとっては再建を目指す上でまさに理想的な選手。カニングハム自身も、今のところ「ピストンズ以外とミーティングするつもりはない」という姿勢を一貫しているが、その一方で「もしロケッツが1位指名権を手に入れた場合、ドラフトまでに時間があれば会いに行くつもり」とコメントした。
現時点で、ピストンズがカニングハムを手放すとは思えない。ただすべては、ロケッツのオファー、そして他のドラフト候補選手たちの印象次第。ピストンズがワークアウトで2位指名候補のジェイレン・グリーンに魅了される可能性もゼロじゃない。グリーンはそれだけのポテンシャルを秘めたプロスペクトだ。
今年のNBAドラフトは、現地7月29日に開催される。
カニングハムのポテンシャル
昨季NCAAでのカニングハムは、20.2得点、3.6アシスト、スリー成功率41.2%を平均。高いプレイメイク力とシュート力、サイズを持ち合わせたオールラウンドな選手だ。
自分のペースでピック&ロールを指揮できる長身のボールハンドラーということから、ルカ・ドンチッチと比較されることも多い。ピストンズのトロイ・ウィーバーGMは、カニングハムをかつての球団エースであるグラント・ヒルと比較した。
個人的な印象は、ドンチッチとクリス・ミドルトンを足して2で割ったようなタイプの選手(もしくはジャンプショットを打てる代わりにサイズと身体能力を少し減らしたベン・シモンズ)。最大の魅力はパサーとしての能力だろう。
ドンチッチほどのパスセンスではないかもしれないが、フォワードサイズの選手としては群を抜いたコートビジョンを持っている。
また、今のNBAのボールハンドラーとして重宝されるスキルであるステップバックからのジャンプショットも上手い。
カニングハムは、過去10年のNBAドラフト1位指名と比べて、アンソニー・デイビスやザイオン・ウィリアムソンに次ぐポテンシャルを秘めた選手だと思う。
参考記事:「Yahoo Sports」