偽クレイ・トンプソン、ウォリアーズ本拠地のチェイス・センターから生涯出禁に
こちらは、NBAファイナル2022第5戦のティップオフ数時間前にゴールデンステイト・ウォリアーズ本拠地アリーナで起こった珍事。選手の振りをして関係者専用入り口からチェイス・センター内に侵入したとされる男性が、球場への「生涯出入り禁止」を言い渡されたらしい。
問題を起こしたのは、“偽クレイ・トンプソン”(Fake Klay)として有名な人気YouTuberのBigDawsTv。偽クレイ自身がチェイス・センターから発行された公式の警告状をTwitterに公開したことで、今回の珍事が明らかになった。
球団からの書面では、「GSW関係者の振りをしてチェイス・センターのスタッフを騙した」「有効なチケットや資格を持たずにアリーナに侵入した」などと生涯出禁処分の理由を列挙。「NBA並びにチェイス・センターの規律に違反する行為であり、また不法侵入の罪に該当する可能性もある」と厳しく警告している。
本人のツイートによると、偽クレイは身分証明書の提示などを求められることなく、球場のセキュリティチェックを難なくクリアしたとのこと。しかも、関係者入り口から堂々と入場した上、試合前のコートにも侵入して10分ほどシュート練習を楽しんだそうだ。
▼試合前のフロアで記念撮影
偽クレイは今回のハプニングについて、「厳密にいえば、不法侵入には当たらない。セキュリティスタッフと会話し、金属探知機などの検査を受けた上で球場に入った。『僕はクレイだ』と詐称したこともない」と犯罪性がなかったことを主張。
ただチェイス・センターからの生涯出禁処分に関しては「納得している」としつつ、払い戻しできなかった10kドル(100万円)の観戦チケットについても「10分間でもNBA選手になれたのだから、それだけの価値はあった」とツイートしている。
▼真クレイ
▼偽クレイ
今回の珍事件は、最高に笑えるニュースであると同時に、悲しいニュースでもある。
チェイス・センターのセキュリティがユルユルなのも心配だが、それ以上に偽クレイ・トンプソンがコートに侵入するまで、本拠地アリーナのスタッフが誰も「あれ?こいつクレイじゃなくない?」と気づけなかった事実。簡単に為り変わられたトンプソン本人のことを考えると、少しいたたまれない気持ちになる。
参考記事:「SF Gate」