JJ・レディックが新人時代に体験したヘイジングを告白 「ガムテープでぐるぐる巻き、シャワーに1時間放置」
ニューオリンズ・ペリカンズのJJ・レディックが、自身のポッドキャスト番組『The JJ Redick Podcast』で、NBA新人選手の頃に経験した“ルーキーヘイジング”について衝撃のエピソードを語った。
「ルーキーヘイジング」とは、新人選手に対する“洗礼儀式”のような習慣。先輩の荷物持ちやパシリなどがメジャーだが、車や部屋をポップコーンまみれにされるイタズラ(嫌がらせ)や、さらには精神的・肉体的苦痛を与える完全にハラスメント的なものまである。
近年のNBAではそこまで酷いルーキーヘイジングを聞かなくなったが、レディックが新人だった14~15年前はいろいろあったらしい。
「一番酷かったのは、チーム練習後に謝罪しろと言われた時。その日は僕が練習に遅刻してしまったんだ。『この椅子に座ってみんなに遅刻の理由を説明して謝罪しろ』と先輩たちに言われた。僕が椅子に座るや否や、数人が飛びかかってきて、ガムテープで椅子にぐるぐる巻きにされた。それからシャワー室に閉じ込められ、冷水を浴びせられる形で放置された。みんな帰ってしまったので、チームのスタッフに発見されるまで1時間ほどそのままだったよ」
無理やり椅子に縛り付けられて1時間の行水とか、「グアンタナモ湾収容キャンプ」レベルの拷問だ。いくら遅刻したとはいえ、ルーキーヘイジングや新人教育として許される域をかなり超えている。
レディックは「大したことない」と笑いながらこのエピソードを語っていたが、ポッドキャストにゲスト出演していたチームメイトのドリュー・ホリデーは「いや、酷すぎるだろ」と失笑。もし今の世間で同じようなヘイジングが明るみになれば、何人もの首が飛ぶ大スキャンダルになりかねない。
大学時代(デューク)のレディックは、昨年カレッジのザイオン・ウィリアムソン並み、もしくはそれ以上のスーパースター扱いを受けていた。ある試合では、レディックだけにフォーカスした専用の追跡カメラが儲けられていたほどだ。
レディック自身も、NBAに入りたての頃は少し天狗になっていたことを認め、「自分は理想的なルーキーではなかった」とコメント。新人の頃は、特にキース・ボーガンス(ニックスの現アシスタントコーチ)からきつく当たられていたようで、最近になって10年ぶりにボーガンスと再会した際には、「あの頃はありがとう。君のおかげで謙虚さを学べた」と感謝の気持ちを伝えたらしい。
ちなみにドリュー・ホリデーはとても従順なルーキーだったらしく、先輩の命令にはなんでも従っていたとのこと。遠征の際には、常に100個以上のコンドームが詰まったバックパックを運び、エルトン・ブラントやアンドレ・イグダーラから要求があれば、午前4時でもファストフードの買い出しといったパシリに出かけていたという。
なお2005年ドラフト全体1位指名のアンドリュー・ボガットは、ルーキーヘイジングの一環として、オムツ姿でオーストラリア国歌を独唱されられたことがあるらしい…。